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第一話 チート能力に憧れて

 死んだ。

 死んだはず……なんだが…………

 自分の身体を見てみても傷一つない綺麗な身体だった。

 心臓も動いている。

 だが、見覚えのない場所に俺はいた。

 真っ暗な部屋の周りをキョロキョロと見回す俺の目の前には真っ白で一切汚れのない玉座のような椅子が一つ。

 状況が把握出来ず混乱している俺だったが、椅子の後ろからひょこっと綺麗な女性が姿を現した。

 椅子と同じく真っ白でシンプルなドレスのようなものを着た女性に見とれていると、女性が悲しげな顔で話しかけてきた。


「あなたは不慮の事故で死にました」


 あ、やっぱ俺死んだんだ。

 何故か冷静にその言葉を受け入れられた。


「慌てなさらないのですね」

「まぁ、自覚はありますし……」


 少し驚いた様子の女性に言葉を返す。

 俺の返事に少しホッとしたように女性は話を続けた。


「亡くなった方は、記憶を失い新たな人生を元いた世界で送ってもらうことになっています」

「天国とか地獄はないんですか?」


 死後は天国か地獄へ行くもんだと思ってた俺は質問した。


「えぇ。天国や地獄は人々が勝手に作り上げた妄想。存在しません」


 なら天国行く為に日々悪いことをしないようにしてきた俺の努力は何だったんだ。

 いや、天国行く為ってのは流石に言い過ぎた。

 俺の反応なんてどうでもいいのか更に話を続ける女性。


「話を戻しますと、新たな人生を送ることになっているのですが、あなたのように若くして亡くなった方には記憶を保持したまま異世界へ転移するという選択肢もあります」


 この展開には見覚えがあるぞ。

 チート能力や神器を貰って異世界で楽しく暮らせるんだろ。

 まさかラノベに書かれていたことがほんとに起こるとは。

 これは異世界転移するしかねぇ!

 1人で盛り上がる俺のことなど無視したまま女性は何かを言っていた。

 何かがないとか、辛い生活とか言ってるが、モンスターと戦う日々が辛いかもしれないとかそんな事を言ってるんだろう。

 一通り説明を終えたらしい女性は俺に質問をしてきた。


「さぁ、あなたは新たな人生を歩むか異世界転移をするかどちらを選びますか?」


 もちろん俺の答えは決まってる!


「異世界転移!」


 俺が全力でそう答えると同時、女性は笑顔で手を振り始め、俺の体を光が包んだ――――



 ――――再び目を開けるとそこは草原だった。

 綺麗な青空、広がる大地、群れをなす狼、飛び跳ねる青い物体。

 いやいやいやいや、おかしいだろ!

 なんだよ飛び跳ねる青い物体って!

 完全にスライムだろ!

 てことは……え!?

 俺のチート能力は!? 神器は!?

 そこら辺なしにしても、魔法は使えるんだろうな!?

 不満と不安で頭がいっぱいになってきた時、あることに気がついた。

 考え事に集中しているうちに狼みたいな奴らに囲まれていた。

 やばい。これは本格的にやばい。

 ジリジリと間合いを詰めてくるあたり、しっかり考えてやがるこいつら。

 どうにか抜け出さないと……どうしたものか……

 狼もどきの威圧感に少し後ずさる。

 ん? 足元に石が一つだけある。

 しゃあねぇ。

 人間、命かかってる時は真の力を発揮できるってもんよ!

 俺はサッと石をとると、正面にいる狼もどきに向けて思いっきり投げた。

 怯んだ隙に逃げようと考えたのだ。

 俺の狙い通り、真正面にいる狼に石が当たった。

 だが……


「なん……だと……!?」


 そこにいた狼もどきはピクリとも動かなかった。

 怯む様子もなく、少し先程より怒り気味になっただけだった。

 あ……これ死んだわ…………

 やばい、心臓バクバクいってる。


「うっ……うぇぇぇぇぇぇ」


 死ぬという緊張感に押し負けてつい吐いてしまった……

 口の中が気持ち悪い。

 顔を上げると、狼もどき達は少し距離を開けて警戒していた。

 見た目的にも嗅覚は良さそうだし、もしかしなくても吐いた臭いで離れたのか?

 狼もどき同士の間隔が少し空いた今がチャンスだ。

 口内の気持ち悪さは気になるが、そんなことより命が大事だ!

 1番間隔が広い2匹の間を目掛けて駆け出した。

 すぐさま飛びついてくるが何とか回避し、一目散に逃げる。

 どこへ向かえばいいかなんて分からない。

 ただただ広がっている草原をひた走る。


「誰かぁぁぁ! 誰か助けてぇぇぇ!」


 広大な草原に俺の悲鳴が響いた。

 だが、人の気配は全く感じられない。

 俺が憧れてた異世界転移は何だったんだ。

 どこぞのラノベのようにチート能力か神器は渡されないのかよ!

 そもそもどうして俺が一言、行くと言った瞬間に送り出されるんだよ!

 色々と確認してくれよ!

 そんな愚痴は胸の奥に閉めこんで、俺は死に物狂いで走り続けた…………


 やはり人間、命かかってる時は真の力を発揮できるようで、自分でもびっくりだが何とか撒けたようだ。

 嗅覚のせいで、捕まるのも時間の問題かと思っていたが、恐らく俺の吐瀉物(としゃぶつ)で鼻がやられていたのだろう。

 あれだけで鼻がやられるとは思えないが、もしかするとあの狼もどきは嗅覚がやられやすい体質なのかもしれない。

 運良く逃げきれたのはいいものの、今までに走ったことがないほど本気で走ったために、息を切らしながら再び嘔吐を繰り返していた。


「うっ……はぁ……はぁ……はぁ……うぇっ」


 何度か繰り返すうち、吐き出すものがなくなったのかほとんど何も出なくなった。

 すごく気持ち悪い……

 それにしても、だ。

 こんなに人がいないなんてどうしたものか……

 走りすぎて疲れた。

 吐きすぎて水でも飲みたいが水自体見当たらない。

 そういや腹も減ってきたな……

 一時の危険が過ぎ去り安心した俺は、思い出したかのように疲れていた。

 長い距離を走ったにも関わらず、未だに周りは草原のみ。

 先程までと違うことといえばモンスターのような生物がいないということだ。

 少し視界もぼやけてきた為、危険を承知で草原で少しの間寝ることにした…………




「……い! おい! おーい!」


 なんだか頭上でやかましい声がする。

 相当疲労が溜まっているのか目が開かない。

 重たい身体を少しだけ動かす。


「お! 目覚ました!? 大丈夫!?」


 高い声で騒がないでほしい。

 頭が痛い。

 返事をしたくても喉が乾ききっていて声が出ない。

 どれくらい寝ていたんだろう。


「何!? 何を言いたいの!?」


 あぁ、また意識が朦朧としてきた……

 まずは飲み物を最優先で欲しい……


「のみ……もの…………」

「飲み物ね! ちょっと待って!」


 ものすごく掠れた小さな声が俺の声なのか。

 自分でも分からなくなってきていた。

 耳元で鞄を漁る音が聞こえる。


「はい! 口開けて!」


 曖昧なまま、口を開ける。


「ゴホッゴホッ」

「あぁ! ごめんなさい!」


 水を滝のように流し込まれて()せてしまった。

 だが、お陰で意識がはっきりしてきた。

 目を開けると俺の隣に女の子が座っていた。

 さっきからガヤガヤしていたのはこの子か。

 俺の睡眠の邪魔をしやがって。

 

「大丈夫?」

「あ、あぁ」


 文句のひとつでも言ってやろうかと思ったが、助けてもらってもいるため許してやることにした。

 というより顔を近づけないでほしい。

 女にそこまでは耐性がないんだよ……


「まだ気分悪そうだけどホントにいける?」

「あと少しだけ飲み物貰える? ありがとう」


 飲み物を差し出してくれる鎧を纏った女。

 はぁ……生き返る…………

 俺の表情を見て笑顔を向けてくるこの人は見た目からして女騎士と言ったところだろうか。

 俺がマジマジと見ていると女騎士が顔を赤くして文句を言ってきた。


「ちょっと、胸ばっか見ないでよ!」

「身体を見てるんだよ」

「そういう問題じゃない!」


 何が違うというのだろうか。

 身体を見てるだけじゃないか。

 そもそも鉄の鎧を纏った姿だとあまり何も感じないんだが。


「どういう問題なんだよ」

「なんだかそうジロジロ見られると、いい気分じゃない」

「分かったよ」


 納得はいかないが助けてくれた人が嫌がることはしないのが普通だろう。

 女騎士の言う通りに目線を顔に向ける。

 おっと、目が合った。

 今気づいたが、この女騎士、服装は鉄鎧だが顔はものすごくのほほんとしている。

 フワフワという効果音が付いていそうな顔だ。


「今度は顔をガン見!?」

「あ、いやすまん」


 つい顔を見つめてしまっていたようだ。

 顔を逸らされた。

 俺もつられて顔を逸らす。

 なんだよこの変な空気。

 なんで地味に初デート中のカップルみたいな空気流れてんの!?

 この空気を壊すべく、俺は質問をした。


「あ、そういや名前聞いてなかった。名前は?」

「リリア。他の冒険者からは魔法剣士のリリアちゃんとか天然ドジっ子リリアちゃんとか色んな呼び方されてるよ」


 天然ドジっ子ってなんだか地雷な気がするんだが。

 というか魔法剣士?


「魔法剣士ってなんだ?」

「あれ? 知らない? ルーンナイト」

「知らない。というか冒険者とかやっぱりあるのか」

「やっぱりって? 冒険者とかってどこにでもいるもんじゃないの?」


 そうか。

 この世界だと冒険者がいて当たり前なのか。

 適当にそれっぽいことでも言っておこう。


「いやぁ、俺がいた国だと冒険者じゃなくて兵士一択でまとめられてたからさ」

「なるほど。軍隊でモンスターを狩って国を守ってたのね」

「大体そういうことだ」


 モンスターを狩ってるってとこ以外、大体あってるだろ。

 別に俺は嘘をついていない。


「でもこのカードは持ってるよね?」


 リリアはそう言って小型の携帯端末のようなものを取り出した。

 なんだ?

 ラノベとかで見る異世界って中世くらいの文明が多かったが、ここはそういう訳でもないのか?


「初めて見た。それって何なんだ?」

「経験値カード、知らない? 倒したモンスターを見たり、スキルポイント・ステータスポイントを使ったりできるの。冒険者以外もスキルのために持ってるよ」

「ちょっと見てみてもいいか?」

「はい」


 渡された端末を見ると、確かに電子機器というよりかは電子表示板の小さい版みたいな感じだ。

 表示されている文字は読めそうにないな。

 左上に横矢印があり、押せそうだったので押そうとすると。


「そこはダメ! こら! 返して!」

「なんでだよ。何かあんのかよ、気になんじゃん」


 思いっきり奪い取りに来たので、取られないようにかわした。

 なんか見られたくないもんが書かれてそうだな。

 よし、読めないだろうが一応見てやろう。

 必死に取り返しに来るリリアを手で抑えながら横矢印を押すと、やはり見慣れない文字の羅列があった。


「酷い……助けてあげたのにこの仕打ちなんて……」

「何書いてるか分かってないんだが」

「嘘つき」

「ほんと」

「え!?」


 俺の目を見て本当のことを言っていると理解したのだろう。

 驚いているのが表情から見て取れる。


「さっきの年齢とか討伐履歴とかも読めないの?」

「リリアがホントに女だってのは分かった」

「それだけ?」

「それだけ」


 俺の答えに戸惑うリリア。

 というか、待てよ。

 口語は同じみたいだし、文字教えて貰ったら読めるのでは?


「そうだ! 文字を教えてくれよ」

「いいけど、街での方が教えやすいんだけど……」


 それもそうだな。

 早く街に行こう。


「結構日が傾いてきてるし、街に行こうぜ。どこか知らないから案内してくれよ。オオカミみたいな凶暴なモンスターがいたから怖いし」

「えへへ。街に戻りたいですよね」


 何言ってんだこいつ。なんで急に敬語なんだよ。

 まさか街まで案内する代わりに何か要求するつもりか!?


「私も帰れたら帰ってるよ……はぁ…………」

「おい。それどういうことだ」

「忘れたの? 私の呼称。天然ドジっ子リリアちゃん」


 もしやこいつ、方向音痴だとか言わないよな?

 帰れないとかそんなことないよな?

 何か要求されても良いから帰れないとだけは言わないでほしい。


「もしかして街に?」

「今日は一緒に野宿しよっか」

「話を逸らすな。そしてお前はそれでいいのか。あったばっかの何処の馬の骨とも知らない男と二人っきりで野宿とか」

「いざとなれば斬ればいいだけだし」


 俺を、じゃないよな?

 俺の、でもないよな?

 天然ドジっ子って呼ばれるくらいだし、もっとピュアだよな。うん。

 聞かなかったことにしよう。


「そういえば経験値カードで話が逸れて、あなたの名前聞いてなかった。なんて言うの?」

弘城(こうじょう) 遼斗(はると)だ。改めてよろしく」

「変な名前。こちらこそよろしくね」


 地味にディスってきたな。

 そんなことより、野宿するとなったらモンスターに襲われる危険もあるだろうし、ルーンナイトとかいう強そうなジョブについてるリリアがいればなんとかなるか。

 俺はリリアと一夜を過ごすことを決意した。

 というか、こいつは危機感が足りない気がする。


「きっと明日には友達のシンフィアが見つけてくれるから、それまでの我慢だね」

「良かった。明日には街に行けるんだな」


 こんなだだっ広い草原の中、どうやってリリアを見つけるのかは知らないが、リリアがそう言うんだ。信じよう。

 いや、天然ドジっ子のリリアの発言を信じてもいいものか悩むが、それ以外助かる道が見えない今、信じなきゃやっていけない。


「とりあえず野営の準備をしよ!」

「野営の準備だとか言われても俺知らないんだけど」

「私の指示通りに動いてくれればいいから」

「不安だなぁ……」

「今なんか言った?」

「いや、何も」


 つい本音をこぼしてしまった。

 今この場で頼れるのはリリアだけだ。

 経験値カードの時の事はもう既に忘れたかのように機嫌が戻っている今、機嫌を損ねないようにようにせねば。


「まずテント出すね!」

「お、おぉ?」


 見たところ荷物は持ってないように見えるんだが。

 一体どこからテントを出すのだろうか。

 リリアは経験値カードをいじると。


「はい!」

「は?」


 経験値カードからホログラムのように、建てる前のテントが映し出された。

 と思ったのもつかの間、それがいつの間にか実体を持っていた。

 意味がわからん。

 どうなってんだ。


「どうしたの? 変な声あげて突っ立って」

「いや、だってホログラムが実体に?」

「ホログラム?」


 もしかするとこの世界は俺の世界よりはるかに発達した文明なのかもしれない。

 なんだよこの技術。

 だがホログラムを知らないのか?


「変な事言ってないでテント張るよ!」

「え、お、おう」


 テントを張った事はあったため、スムーズにテントを張ることができた、

 いや、あんな技術があるのに、使うテントは俺たちと同じってどういうことだ?

 小型化した家とか出せそうなレベルだと思うんだが。

 そもそも仕組みが全く分からん。


「このテントは持ち歩くことにしてるの! よく迷うから」

「そこは迷わないように何か工夫しろよ」

「だって気づいたら1人なんだもん」

「ある意味すげぇなおい」


 日が沈み沢山の星々が輝く夜空の下で、俺とリリアはそんな話をしていた。

 ふとリリアは俺について知りたいと思ったようで。


「ここに来る前はどんな仕事をしてたの?」

「解体士」


 ありがちな質問をしてきた。

 ここで『学生』と答えると、色々不味い気がしたため、俺の趣味から適当に答えた。


「解体士って何?」

「色んな物をバラバラにして仕組みを調べるんだ」

「遺跡に眠る古代文明のアーティファクトを調べる人達みたいな?」

「多分そんな感じだろう」


 絶対違うと思うんだが。

 古代文明の物をバラバラにしたりはしないだろ。

 そんなことを思う俺とは別に、リリアは凄く興味があるように目を輝かせている。


「というか、ここの夜空、綺麗だなぁ」

「街でも大して変わらないと思うけど、街灯がないから少し街より綺麗だね」


 この世界の空気はとても澄んでいるのだろう。

 幻想的で、写真でしか見たことがない夜空が、頭上に広がっていた。

 星の光が明るいおかげで、火を起こさなくても十分周りが見渡せる。

 少しの間の静寂を破ったのはリリアだった。


「何だか変な感じ」

「何が?」

「初めて会ったばかりの、私たちの常識を全く知らない変な名前の男の人と、一緒に寝るなんて」

「お前喧嘩売ってんのか?」

「そういうわけじゃないよ!」


 ホントだろうか。

 いらない情報が多い気がした。


「分かったよ。それより、二人同時に寝たらモンスターに襲われた時気付けなくないか?」

「大丈夫。この辺りは始まりの草原とか呼ばれてるくらいで、弱いモンスターしかいないし、この草原には夜行性のモンスターはいないから」

「そうなのか」


 なるほど。

 それなら何も気にせずゆっくり眠れるな。

 ただ一つ問題がある。


「一つ聞いていいか?」

「なに?」

「このテント、仕切り無いの?」

「無いよ」


 そう。天然ドジっ子と残念なところが少しあるが、そこを除けば可愛すぎるリリアと二人っきりで、しかも小さなテントの中で寝る。

 これは大問題だ。

 理性を保つのが大変だ。


「はぁ……」

「なに? 私と寝るのそんなに嫌?」

「お前と寝るとなると俺の理性が」

「そんなこと言いながら何もしなさそうな顔してるから心配しなくていいじゃん」


 お? そんなこと言うなら実行するぞ?

 煽ってきたのはお前からだからな?


「ねぇ、目が怖いんだけど。もしもの事があったら斬るからね?」

「さっきも思ったんだが、何を!?」


 俺の言葉を無視するかのようにリリアは夜空を見上げると。


「少し眠くなってきたからもう寝るね」

「無視すんなよ」

「おやすみ」

「おい!」


 リリアがテントに入っていったため、俺もあとに続く。

 するとそこには既に寝ているリリアが。

 こいつホントに寝やがった。

 寝るまでの早さからして結構疲れていたようだ。

 そんな様子一切見せてなかったけど……

 明日ちゃんとお礼を言っておこう。


「おやすみ」


 隣で可愛い寝顔を見せるリリアにそう言って、俺も眠りにつくことにした。

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