8話 旅立ち
遅れて申し訳ないです。
なかなかまとまらずだらだらと書いてしまいました...
「終わったー!!」
ついに地獄の五年が終わった。とてもつらく、何度も死ぬ思いもして何度も投げ出したくなった、そんな五年間が終わった。
「ガルスよ、よく頑張ったな。これでお主も一人前の男じゃ!」
「本当に頑張ったな。こんな息子を持てて我は嬉しいぞ。」
「本当にお前は人族か?よくも死ななかったな...」
「師匠、母さん、俺をここまで鍛えてくれてありがとう。けど、まだまだ師匠たちには勝てないからこれからも頑張るよ。ゾイ、俺は人族だ。まぁ少しばかり頑丈な人族だけどな。」
そう、俺は五年間の時を経てそれなりに強くなったのだ。そして、一週間後俺は人族が成人したら通うらしいバトリシア王国の王立学院に行くのだ。
あ、ちなみにゾイってのは俺が修行四年目に竜神様の住む神殿にやってきた剣士で竜神様に無謀にも決闘を挑みにきたやつだ。もちろん結果は瞬殺され、鍛え直すとかいって一年間ともに修行してきた。ただ 「一方的に修行させるのはダメじゃ!」
って竜神様が言うもんだから俺はゾイから剣を学んだ。
そんな、五年間を過ごした俺はかなり成長したと思っている。だがずっと修行してたからゾイ以外の人と会っていない訳でこの世界はどのくらい強さが標準なのかよく分かってない。前にゾイに気になって聞いてみたけど、「俺は自分がどのくらいの強さなのかよく分かってないし、気にしたことが無い。まぁ標準より少し強いぐらいなんじゃないか?」とあいまいに返されてしまった。
まあ、確かに絶対的にかなわない竜神様と戦っても誰だって瞬殺だろうから分からないよな...
とまあこんな感じなのでこれからも慢心せずに強くなっていきたい。まずは母さんを目標にしている。
えっ、ステータスが気になるって?俺も気になってるぞ。修行をはじめるときに鑑定とステータスは見ないように言われてたからな。なぜなら鑑定は竜神様のように絶対に見れるわけじゃないから体感的に感じられるようにってことで、ステータスは修行が終わって自分の成長を感じて欲しいってことらしい。
ということでステータス公開の時間です。いくよー
[名前]ガルス・イーザス
[レベル]136
[体力]18000
[魔力]87000
[攻撃力]9000
[防御力]13000
[素早さ]4000
[スキル]異言語理解 鑑定
竜化Lv5 龍化
気配察知 魔力支配 立体機動 縮地 全属性耐性 自己回復(体力・魔力)
威圧 限界突破 身体強化 闘化
火魔法Lv5
水魔法Lv3
風魔法Lv4
土魔法Lv2
雷魔法Lv5
氷魔法Lv3
時空魔法Lv3
魔闘拳Lv4
剣術Lv3
[称号]転生者 ???の子 竜王スクルハラの子 竜神の加護 王の器 魔の探求者 魔物殺し
魔物の天敵 魔物の災い 竜神の弟子 龍に成りし者
おおぉぉぉぉ!自分が思っていたより成長している気がする。五年間の内最初の二年間しか魔法を母さんに習えなかったから属性ごとにばらつきがあるなー
ちなみに、魔法のレベルは使える魔法が増えるとかじゃなくてより上手に使えるかどうかのレベルだから使えば使うほどレベルが上がるんだよね。まあ、確かにそれ相応のレベルがないと使えない魔法もあるんだけど...
どうやらこの世界の魔法はイメージが重要みたいで火とか雷は上がりやすかったけど土魔法はいまいちイメージが沸かないんだよね。一番イメージが難しいのは時空魔法でこれはイメージだけではどうにもならないって感じ。母さんがいうには慣れらしいけど...
一応レベルごとにこれくらい習得してるこんな感じって目安があって、
Lv1 初心者 Lv2 一人前 Lv3 熟練者 Lv4 仙人級 Lv5 神業って感じらしい
どうやら俺は加護や称号が関連してレベルが上がりやすくなっているみたいだ。
ちなみに魔闘拳とは魔法を体にまとわせて闘う体術のことだ。これは竜神様に人型の姿で教えてもらった。
剣術はゾイに教えてもらったが、我流らしいのでいささか実践向きの剣術になっている。
最後に付け加えておくと、龍化をするとステータスが10倍になるらしい...
こんなわけで俺は一人の男として闘える術を身に着けたわけだが王立学院は入るときに組み分けも意味する入学テストなるものがあるらしい。テストは筆記による学力テストと実習形式による魔法のテストがある。べつにこれが残念な結果になっても入学できないなんてことはないが、S~Cクラスに分けられてしまうらしい。今のところ魔法のテストはいいが学力のほうが少し心配だ。
そんなわけで一週間後に入学するので準備期間なども含め、明日俺はこの赤ん坊の時から過ごしてきた竜の里から旅立つのだ。何の因果か分からないがこの世界に転生してきた俺にとってここは第二の故郷と言っても過言ではない。
まぁとりあえず、明日出発できるように荷物まとめて寝るか。まとめるような荷物は無いんだけどな...
次の朝
「おい、ガルス!忘れ物はないか?ここにはしばらく戻って来れないぞ?」
「大丈夫だって母さん。もって行くような荷物なんかほとんどないんだから。」
「む、それもそうか。」
なんか納得されるのもなんだか気にさわるな。
「ほほほ、ガルスよ、わしはこの三年間始めて弟子を持ち鍛えてきた。いいか絶対誰にも負けてはいかんのじゃ。そんな顔をするでない、お主に贈り物がある。受け取れぃ。」
そういって渡されたのは一振りの剣だった。
「お主には竜化があるのでな。防具類は必要ないであろう。そしたら最近は剣にも興味を持ち始めたようじゃな?ということで剣にしたのじゃ!しかもその剣の素材はわしの牙と鱗を使っておるちょっとやそっとでは傷つかないはずじゃ。」
えっ!?竜神様の牙と鱗使ってんの?これって軽く神具扱いなんじゃ...
「お、そうそうまだその剣の名を決めてなかったの...そうじゃな...ヴァランダルなんてどうじゃ?我ながらいい名前じゃと思う!そうだそうしよう、この剣の名前はヴァランダルじゃ!」
うっ、なんともデュランダルっぽいなぁ...まあいい名前だとは思うけどね。
「竜神様ありがとうございます。ヴァランダル、いい名前だ」
「そうじゃろ、そうじゃろ。」
「むう、我もなにか贈り物を用意しとくべきだったな...」
「母さんには俺を拾ってくれてここまで育ててくれた恩をもらっているよ。」
「ガルス...」
「母さん、竜神様。俺をここまで育ててくださりありがとうございました。立派になって帰ってくるのでそれまで楽しみにしていてください。」
「それでは、行ってきます!」
俺は龍化を使い銀色の龍に変化する。
翼を広げ、大きく咆哮を上げると翼をはためかせ高度を上げていき一気に加速していった。
「行ってしまったな...」
「スクルハラよ。これが親離れと言うやつなのだろうな。」
ヴァースキがスクルハラに笑いながらこう言った。
「そうなのかもしれませんね...」
「しみじみとしているところ悪いが俺ではなく誰があいつの案内をするんだ?」
ゾイはそういって口を挟んできた。
「「.............。」」
「「あのバカ息子(弟子)がぁぁぁ!!」」
その日、ものすごい速さで飛んでいる龍を追いかける龍がおったそうな...
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