5話 成長
竜王のペットになったガルスです。
とりあえず、一人になったからこれからの方針を決めて行こうと思う。
まずはこの世界は所謂剣あり魔法ありの異世界というのは間違えなさそうだ。
先ほどのオオカミみたいな魔物みたいなのもいるわけでこのままだと死んでしまうことが判明した。
つまり、何かしらの自衛手段を身に着けないといけないわけだ。
今のこの体でできそうなことは少なそうだが、とりあえずは強くなることをを目的にしよう。
後はこの世界の常識や情勢などの情報が欲しい。
それとできれば、ペットの枠から脱出してこの異世界を周ってみたいと思っている。
しかし、まだ話すことができないわけだからペットも同然なんだよなー
今は仕方ないから大人しく養ってもらおう。
そんなことを考えて俺は寝た。
ん?誰かが俺を抱っこしてるみたいだ。
「ガルスよ。起きよ。ミルクの時間だ。」
お、ミルクか。そうそう、ちょうどおなかが空いてきていたんだ。あ、スクルハラが人型の姿になってる。やっぱこっちのほうは落ち着くな。ん?どうしてこいつ前をはだけているんだ?
「ミルクが出るか分からないがこれで我慢してくれ。」
そんなことを言って、スクルハラは胸の近くまでガルスを近づけた。
ちょいちょい待ってくれ!!いや確かにおなかは空いているけれども、一応精神年齢18歳の俺にはとんだ羞恥プレイだ!
とはいえ、これが赤ん坊の性なのか目の前のミルクには耐えられなかったようだ...
時は過ぎ、俺は5歳になった。
5年の間にはたくさんのことがあった。
一番大きな出来事としては、話せるようになってからスクルハラのことをママやお母さんと言ったりしたことでなんとつい最近称号に変化があったのさ。
それがこちら!
[名前] ガルス・イーザス
[レベル] 1
[体力] 200
[魔力] 1500
[攻撃力] 100
[防御力] 200
[素早さ] 100
[スキル] 異言語理解 鑑定 竜化Lv1
[称号] 転生者 ???の子 竜王の子
とこんな感じに育ちました。
レベルは1のままなのになんでステータスが上がっているのかというと、恐らくスクルハラのミルクが関係しているのではないかと思う。だって、竜王のミルクだぜ。なにかしら、能力が上がってもおかしくないでしょ。
そして、新たなスキルが身につきました。
この竜化ってやつも恐らくミルクが関係してると思うんだよね。
確かに体は鍛えているけれども、竜化につながるとは思えないんだよね。
そして、見てください!この称号を!
竜王の子!!多分、5年に渡るお母さん呼びにやられたんじゃないかと勝手に思っている。
それと竜化を見せたときにすごい驚いていたし、そのときに、
「ガルスよ。お前は我のペットではなく息子だ!」
みたいなこといわれたから竜化がかなり効いたんだと思う。
なにはともあれ、5年間で目標のペットを脱出できてよかったと思う。
俺、頑張った。
そして、今日は息子となった俺を連れて竜神様に会いに行くようだ。
普通、ドラゴンたちは子供が生まれたら竜神様に見せにいくのだが、俺はつい最近息子認定されたということで今から会いに行くということだ。
俺は今7割どきどき3割わくわくしている。
なぜなら、ドラゴンが子供としてほかの種族をつれてくるのは初めてだそうだ。
ならなぜ3割わくわくしているのかって?
それは、竜神様は子供に祝福とスキルを与えるからだ。
なので、今はそんな状態なのだ。
「母さん、俺、息子として認められるかな?」
「うむ。我も少し心配だが竜神様はお優しい。何とかなるであろう。」
「な、なんとかなるか...まあ、母さんのこと信用するよ。」
とまあこんな会話をしているうちに竜神様の住む山に着いた。
「よし、ガルスよ。大丈夫だとは思うが失礼のないようにな。」
「わかっているよ。」
そういって、俺と母さんは竜神様がいる神殿へと足を踏み入れた。
読んで頂きありがとうございます。
至らぬ点が多いと思いますがこれからもよろしくお願いします。