21話 召還術
おひさしぶりです。
つくりかけで残ってたものを投稿します。
俺が魔力を通した水晶は検査をしている会場を眩ます勢いで光り一瞬にして砕け散った。
「「「…………………ハアッッ!?」」」
「また、このパターンかよ…」
俺はため息をついた。後ろを見るとアイクが喜んでいるのか怒っているのかよく分からない複雑な表情をしている。
ガンッ!
何かが落ちるような音がした。そちらの方を見ると学長が呆然としていた。
が何秒か立つと落とした杖を取りこちらへ向かってきた。
「今ちょうどこの部屋に入ろうとしたらとんでもない光が起きたのでな…まさかまた君かね?」
「あー多分俺だと思います。なんだか召還術の適正検査で水晶に魔力を通したらこうなりました。」
「そ、そうか。君はどんな才能も持っているのだな…それで問題の水晶が見当たらないのだが…」
「砕けました。」
「ん?よくわからないのでもう一度言ってもらえるかな?」
「水晶が砕けました。魔力を通しただけなんですけど…」
「く、く、く、砕けただとぉ!!あれはわしがこの国にある最高難易度のダンジョン「最果ての地」から持ち帰った宝玉じゃぞ!嘘を付くでない!!!」
「いや、嘘をなんかついていないんですけど…」
としばらく水晶が砕けたことを認めないので話が進まないでいると検査を仕切っていた教師が援護してくれた。
「学長…誠に申しにくいのですがここにいる全ての者が砕け散ったのを確認しております…」
と言うと会場内の皆がうなづく。
「な、なんと…わしが命がけで取ってきた宝玉が…砕けるなど…信じられん、信じられん!」
と現実を見ないが事実なので仕方ない。
このままでは埒が空かないので教師の方々が学長を引っ張っていきながら
「えー、とりあえず適正検査は終わりです。お疲れ様でした。では解散してください」と言った感じでその場は解散となった。
「あ、あと適正があると見なされた生徒はこの後学長室に来て下さい。今後の予定を話します。」
とのことらしい。
ということで適正のあった俺とアンは学長室の前に来ていた。
「ねえねえ、ガルス君はどんなものを召還したい?」
「うーん、俺は召還術でなにができるかさっぱりだから何が召還したいとかはないけど...召還するとしたら自分より強い奴を召還してそいつと戦いな。」
「ふふふ、ガルス君は変わっているね。召還術で召還したものと戦いたいなんて。私は精霊とかを召還してみたいんだよね。」
ふーん、召還術では精霊が召還できるのか...精霊王とかいたらかっこいいな。
そのような会話を学長室の前で話していると、いきなりドアが開き教師が出てきた。
「二人とも入りなさい。」
言われたとおりに部屋に入ると奥の席に学長と偉そうな人が座っていた。
俺たちは対面に座ると、偉そうな人が話し始めた。
「こんにちは、お二人とも。私はこの国の諜報機関の副長官のケビンだ。今回の検査で適正があると判断されたと聞いてこちらに来た次第だ。単刀直入に言おう。私の勤める諜報機関に来ないか?少なくとも食いっぱぐれることは無いと思うぞ。その希少な召還術をこの国のために役立ててくれないか?」
なんだかよく喋るなこのおっさん...
読んでいただきありがとうございます。
またしばらく時間が空くと思いますが長い目で見守りください。
よろしくお願いします。