16話 休み時間
本日は2話投稿しております。
先に15話をお読みください。
20分間の休み時間が始まった!
ここで行動を起こさないと最初のクラスでは仲良しグループに加われずに一年過ごさないといけないかもしれない…ソースは俺。
日本にいた頃に消極的に過ごしていたらいつの間にか仲良しグループが出来上がっており最初は中々悲しい生活を送っていたことがある…それを繰り返さないためにも俺自らが動かないと!と思っていた時期が俺にはありました。
俺が行動を起こすべく立ち上がってひとまずボーダン君に話しかけに行こうとしたら、アイクに腕を掴まれた。
「おい!何すんだよ!ここで動かないとこの後待ってるのは地獄だぞ!」
「なにを言ってるんだお前は…話しかけに行かずとも待っていれば人は集まって来る。」
アイクは呆れた顔でガルスに言う。
「集まってくる?何をふざけたことを言ってるん…だぁ!?」
なんとこうしてアイクと話している最中にも関わらずこちらにクラスのほとんどが近寄ってきてるではないか!なんなんだこれは!
「嫌味に聞こえるかも知れないが私はこれでも王太子だ。皆、私と話したいに決まっているだろう?」
とアイクにドヤ顔で言われた。
ふーん、ま、まあ一応アイクは王太子だったもんなぁ。そりゃ誰だってお近づきになりたいよな…
数分前の俺は何だったんだ…もし単独で誰かに話しかけに行っていたら逆にこの一大グループにはいりそびれたということか。
感謝するべきなのか…そんなことを思っていると……
「殿下、お久しぶりにございます。この度は同じクラスになれて光栄にございます。これから色々とよろしくお願いします。」
といった挨拶をする者がいた。ユリウスだ。
上手い挨拶だな。別にゴマをすってる訳ではなくただの挨拶なのに印象は悪くないな。
まあといった感じで人が集まってきてアイクに挨拶をしていく。そして、それにこぼれた者同士で仲良くなっていく感じだ。
もちろんそこで俺はボーダン君と話したがアイクを優先という印象を受けた…まあ仕方ないな。
しかし、アイクより俺の方に話しにきたやつが二人ほどいた。
それが、現宮廷魔法師の父をもつルーナと獣人のガウスだった。
二人とも内容は「「私と(俺様と)勝負しなさい(しろ)!」」というものだった。
もっと友好的にいこうぜ…
なぜ勝負したいのか?ルーナは分からなくないがガウスが分からない。聞いてみたところ、「俺の本能がここのクラスで一番強いのはお前だっていっている!」と返ってきた。
本能って…獣人だなって思った。
結果的にいうとただの休み時間だったので勝負には至らなかったが後日勝負することを約束させられた…
返り討ちにしてやんよ。実は楽しみでもある。
休み時間が終わるとアンジェリカ先生が教室に戻ってきて今から施設見学ツアーに行くということになった。
ツアーでは各教室、特別教室、更衣室、運動場、食堂などごく普通に行われた。特に言いたいことはない。
そして、この後に寮に入るものは残り、入らないものは流れ解散となった。寮に入るのは学院がある王都に家がないものがほとんどで貴族や王都に住んでる者は家から通うことになる。
もともと俺は寮に入るつもりだったがアイクに騎士にさせられたため王城に住み込むことが決まった。毎日風呂に入れるのはありがたいなもしれない。
そんなわけで俺とアイクとスミスは王城へ帰っていった。
これから俺の騎士の任命式が行われるからだ。基本的に騎士は主に剣を捧げる的なことをすればよくて主になるのは国王が基本だ。そのためそれほど注目度は高くない。
しかし今回の主はアイクになり、騎士になるガルスにも国内最強を倒したという話が広がっていてとても注目を集めていた。
王城に戻ってきてからはスミスに式で必要な礼儀作法を教わり綺麗な騎士服に着替えと色々大変だった。
そして今俺はまた謁見の間の扉の前に立っていた。
「これはちょっとイベント過多だよな…もう少しゆっくりしたいものだ。」
「ガルス殿?式はもうすぐですよ。しっかりしてください!」
まだ口調が堅いスミスに言われる。
「分かってるよ。ただの独り言だ。」
「開門致します!!」
扉の前の衛兵さんがそういった。
はぁ仕方ないな。アイクにしばし付き合うとするか。
俺はそんなことを考えながら門をくぐった。
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本日は時間があったため2話投稿しました。
こういう日もたまにあります。
これから次話も書き始めるつもりです。
ではお楽しみに!