15話 自己紹介
相変わらずペース遅いです…
お付き合いください。
王城で一泊させてもらってから俺とアイクとスミスは学院に登校していた。もちろん馬車で送ってもらった。なんだか不思議な気分だ。
今日はクラスごとにホームルームをおこなってその後に学院内の施設見学となっているそうだ。
ホームルームでは自己紹介をするらしい。自己紹介ではこれからの学院生活がかかっているからな。気合いを入れないとな。ちなみに日本にいたときはウケを狙いに行き過ぎてスベって、最初は中々馴染めなかったことがある。まあ最悪アイクとスミスがいるから大丈夫か…
とそんなわけで学院に着いた。
「ガルス殿、殿下より先に出ていただけますか?騎士というのは先に出て安全を確認するという仕事もあるのです。」
タメ口でいいよってスミスに言ったんだけど小さいときからこういう話し方だから殿呼びになってしまうらしい。この前の呼び捨てはかなりレアなのかも知れない。
「分かった、こういうのも騎士の役目なんだな。任せておけ。」
そうして俺はアイクより先に馬車から降りて安全を確保した。
「よし。何もないぞ! 出てきていいぞ!」
まあ、正直言うと外に出なくても時空魔法の空間把握を常時展開してるから馬車に乗ってるときから策敵してたようなもんなんだけどな。これは言わぬが花と言うやつだろうか。
そんなわけで学院に着いた俺たちはSクラスに向かっていった。ちなみに歩くときにアイクと並んで歩いていたらスミスに軽く怒られた…
「従者は主の一歩引いたところから行動を共にするのです!」
と諭された。まあ言いたいことは分からなくないが後ろにいるより隣にいた方が守りやすくないか?
それはさておき俺たち三人はどうやらSクラスに着いたようだ。
教室に入ってみるとあらかた揃っているみたいで先に入ってるやつらから視線が集中した。
さほど気にすることなく空いている一番前に三人は並んで座る。
机は大学にあるような一つに三人座れる長さの机だ。
ちなみに平年は約200人が新入生として入ってくる中Sクラスに入れるのはだいたい20人ぐらいの少数クラスとなるようだが今年は少し多めの30人いるらしい。よって今年の代は黄金時代と言われているとスミスに教えてもらった。ていうかスミスの情報通ぶりに少し驚いた。
しばらくすると朝の始まりのチャイムがなり同時に教師が入ってきた。
「私がこの61期生のSクラスの担任となります。アンジェリカです。私の専攻教科は魔法基礎学となっていますので長いお付き合いになると思います。よろしくお願いします。」
いかにも仕事できます風な女性の先生がやって来た。最後の「よろしくお願いします。」の時にメガネをくいっとやったぞ…
「それでは私の自己紹介をしたので、次は生徒の皆さんの番です。そうですね…名前と得意なこと、夢または目標を話すことにしましょう。それでは右端の方からどうぞ。」
テキパキと自己紹介の内容までもを決めたアンジェリカは優秀と見た。これでウケを狙いに行き過ぎてスベるようなやつはいないはずだ…良かった……別に狙いに行こうなんて思ってないからな。
ということで、30人の自己紹介が始まった。
ただ30人全てを紹介するのは難しいらしい。ん?何が難しいって?それは作者の問題だ。少し多目に見てやって欲しい。
なので俺のなかで記憶に残った者たちを何人か紹介したい。
一人目
「私の名前はルーナよ。得意なことは魔法かしらね。特に氷魔法よ。夢は現宮廷魔法師の父を越えるような魔法使いになることよ!」
彼女はテストの時に小耳に挟んだ現宮廷魔法師の娘のルーナだ。
なぜか分からないが終止こちらの方を睨んだまま自己紹介を行われた。気の強そうな女の子だ。
二人目
「私の名前はユリウスだ。得意なことというか学院で学びたいのは内政関係だ。目標は国を支えることだ。以上だ。」
まあ、なんとも堅いこの男はユリウス。スミスに聞くと現宰相のフィラー公爵家の長男になるらしい。内政関係を学びたいらしいがテストの結果はアイクに次ぐ成績らしい。エリートってことだな。
三人目
「僕の名前はボーダンです。得意なことは家が商売をやっているので計算とかになります。夢は世界中にツヴァイ商会を広げることです。」
この男の子はボーダン。ツヴァイ商会の長男らしい。ツヴァイ商会とはバトリシア王国内で一番の商会で王家御用達でもあるらしい。言ってしまえば金持ちだ!仲良くなっておきたいものだ。
四人目
「俺の名前はガウスだ!得意なことは熱い闘いだ!目標は世界最強の男になることだ!!」
うん。すごい分かりやすい性格してるよな。こういうやつは嫌いじゃないが少し苦手かもしれない。てか、ガウスってめっちゃ名前似てるな!少し親近感湧いてきたぞ。ちなみにガウスはライオンの獣人だ。なにやら獣人の国の第三王子らしく留学しに来ているとのことだ。
五人目
「私はシエラと申します。唯一の取り柄は回復魔法です。夢は素晴らしい回復魔法の使い手になることです。」
この女の子はシエラ。珍しい光魔法の使い手のようだ。この世界では基本の5属性の魔法と習得の難しい氷・雷属性、そしてレアな光・闇属性だ。この子は回復魔法と言っているが正しくは光魔法である。
とそんなわけで気になった五人をピックアップしてみた。他の子たちも優れているがこの子達が一番だった。
この後は20分間の休みでその後に施設見学ツアーを行うようだ。
ああ、そういえば俺の自己紹介は無難にしといたぞ。夢は露天風呂を世間に広めるっていったらよく分からない顔をされた。これはよりいっそう広める必要があると思ったぞ。
それはさておきこの後の休み時間はとても重要だ。とりあえず俺はボーダン君と仲良くなっておきたいと思っている。
さあ、始まるぞ休み時間が!
読んで頂きありがとうございます。
よろしければ、評価やブクマなどよろしくお願いします。また何かありましたら感想にお願いします。
※御指摘を頂いたので修正させて頂きました。
アイク皇太子殿下
↓
アイク王太子殿下
登場人物の名前を思いつくことがなかなか出来ないのが最近の悩みです。なにかいい名前がありましたら教えて下さいm(__)m