11話 入学式に
何日か空いてしまい申し訳ないです。
つい、細かく書いてしまいなかなか話が進みませんね汗
やってしまったー!
つい、売り言葉に買い言葉っていうのか勢いで8割ぐらいの力出しちゃった。えっ?本気でいくって言ってなかったかって?いやー、俺の本気は龍化してからの魔法だから本気ではないんだよ。って、そんなことどうでもよくて…などと考えながら歩いていき最初に行った受け付けに着いた。
「入学テストお疲れさまでした。今日はこれで終わりです。あちらで制服を受け取って、明日は10時に広場に集合してください。
そこで今日の結果のもとにクラスを編成しますので、明日張り出される掲示を確認してください。では今日はお疲れさまでした。」
そのあと俺は制服を受け取って街に来たときから泊まっている宿に帰った。ちなみに制服は魔法使いが着るようなローブで、一年生は青、二年生は緑、三年生は赤色のようだ。
「今日はもう寝よう…」
俺は眠りについた。
次の日、時間通りに広場へ向かった。
「さてさて、俺はどこのクラスかな~」
ここ王立学院でのクラス分けは二通りしかなく、入学テストで優秀な成績を残すと選抜クラス、そうでないと普通クラスという分け方になるらしい。
「まあ、昨日あんなに派手にやっちゃったからね。恐らく…」
俺は掲示の中から自分の名前を探した。
「やっぱりね。選抜クラスか…」
別に選抜クラスが嫌なわけじゃない、むしろ昨日あれだけやって選抜クラスじゃないわけない。俺が今危惧していることは昨日あんなにやらかして普通の態度で接して来てくれる人がいるのかだ。やっぱ、異世界に来てぼっちとか辛いじゃん…まあなるようになるよね?
「選抜クラスの方はこちらへ来てバッチを受け取ってくださーい。」
ん?バッチ?
どうやら普通クラスと選抜クラスの見分け方としてバッチを付けるみたいだ。うーん、何とも言えない優越感。
と、そんなわけでクラスも分かり俺は現在入学式に参列していた。ざっと見たところ新入生は200人くらいか?多いんだか少ないんだかよくわからん。
式は順調に進み、新入生代表の言葉となった。
「新入生代表、アイク・フォン・バトリシア王太子殿下お願いします。」
へぇー同じ学年に王太子様がいるのか。どんなやつなんだろ?
「こんにちは、本年一年生首席のアイク・フォン・バトリシアです。私は王族という立場ではありますが、この王立学院では初代国王の設立当初の精神として学生は身分に関係なく平等を仰られています。なので、学院では気軽にアイクと呼んでください。
そして、まだわからないことがたくさんあると思うので先生、先輩方々よろしくお願いします。新入生代表、アイク・フォン・バトリシア。」
そういって、王太子殿下が一礼すると、場内に盛大な拍手が起こった。しかし、俺はそれどころではなかった。
「マジか…俺が昨日話しかけたの王太子殿下だったのか…」
そりゃ、誰も進んで話しかけづらいよな。だから、少し遠巻きにひそひそ話されていたのか。俺が心のなかでいろいろ考えている間も式は進む。
「次は理事長の話です。理事長お願いします。」
「こんにちは、新入生諸君!わしはここ王立学院の理事長をしておるマリウスという。今年の新入生はそうそうたる面々で教師陣も張り切っておる。選抜クラスは驕らず、普通クラスは精進せよ!以上じゃ。」
で、でたー賢者マリウス(笑)
あいつ、本当に理事長だったんだな。まあ確かに選抜クラスっても驕りは良くないよな。良いこと言うじゃん。
そんな感じで、入学式は終わっていった。
ふう、終わったな。この後はなにもないのか?明日からの動きを知っておきたいんだけど…
そんなことを思いながらふらふら歩いていると後ろから三人の気配がした。
「おい、お前!俺の部下になれ!」
!?……………えっ!?
「あの、誰かよく分かんないけどそれ俺に言ってるの?」
「お前以外に誰もいないだろうが!いいから俺の部下になれ!」
「いや、何でだよ…まずは名前を教えてもらえるか…」
「この私の名前を知らないだと?ふん、これだから平民は。」
なんか、すごいバカにされてるんだが…こいつ、よくいるテンプレバカ貴族じゃん。
「ホーデ様、こいつにあなたの偉大な名前を教えてあげましょう。」
「そうだな。無知な平民に私の名前を知るよしもないよな。仕方ない、私は公爵家の」
「ホーデだろ?もう横のそいつが言っちゃったから分かるよ。」
「貴、貴様!私をコケにしやがって!」
こいつ1人でごちゃごちゃうるさいな。もう、吹き飛ばすか?
「いや、もういい。とにかくお前は私の部下になればいいのだ。」
「いや、だからそれの意味が分からないんだけど。」
気づけば、かなり騒いでいたみたいで周りに野次馬が出来ており吹き飛ばすとかいう選択肢はなくなった。ここはテンプレ通りだと王太子様が出てきてくれると助かるんだけど…
「おい、なにを騒いでいるんだ?」
「こ、これは殿下…」
待ってました!ナイスタイミングだ。
「まさか、身分を武器に無理な要求をしていたりはしてないだろうな?」
「そんなことはございません。ただ、親交を深めようとしていただけでございます。やや、用事があるのを思い出しましたので失礼します。」
そういって、ホーデはいなくなってしまった。また、野次馬も終わりと見たのか段々と居なくなっていった。
「やぁ、ガルス君。大丈夫だったかい?って心配するのも変な話だね。」
「王太子殿下、助けて頂きありがとうございます。」
「アイクでいいよ。話し方も、昨日みたいな話し方の方がいいな。」
「あー、昨日はありがとな。いろいろ教えてくれて。そのときはまさか王太子だとは思っていなかったしな。」
「気にしないでいいよ。それでだ。私も君と親交を深めたいと思っているんだけど、今日はもう予定はないかな?」
「あー、予定は全くないけど…明日の学院の予定とかはどこで分かるんだ?」
「ああ、それなら帰るときに門で明日以降の予定の冊子を配っているから気にしないで大丈夫だよ。」
「そうか、なら親交とやらを深めに行こうぜ。」
「おっ、乗り気だね。こんなに乗ってきてくれるとは思ってなかったよ。おい、スミス馬車の用意をしろ!」
「かしこまりました。では、正門に向かってください。」
「分かった、では正門で。」
「おい、どこまで行くつもりなんだ?」
「それは、行ってからのお楽しみってやつだ。」
そうして、俺は入学式後にバカ貴族に絡まれ王太子に助けられどこかに連れ去られてしまうようだ。
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次回はアイクとガルスの秘密の会談(の予定)です。
お楽しみに!