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タナカンカー  作者: 猫大長老
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太中の目標

世界征服って、男のロマンですよね〜

太中田郎(たなかたろう)は長年人間を観察してきた。その結果、田郎は人間の愚かさを知り、人間に呆れ、自分も同じ人間であることを心から恥じた。


田郎が初めて人間に対して愚かさを感じたのは、小学校の給食の時だった。

クラスの生徒が一人欠席したため、小さいおかずと呼ばれる鶏の照り焼きが余っていたのだ。鶏の照り焼きは給食の中でも一二を争う人気メニューだった。その一つの照り焼きを手に入れようと、八人の生徒がジャンケンを始めたのだ。ここまでは普通の給食風景だが、この後が問題なのだ。


ジャンケンの決着がつき、その照り焼きに選ばれし生徒が照り焼きを取りに行くと........、無いのだ。照り焼きが無いのだ。たけし君が休んでいるので、絶対に一つ残っているはずなのだ。

教室を見渡してみると、先生の給食に違和感を感じた。ご飯と汁、それに牛乳まで飲み終わっているのに、照り焼きだけ新品だったのだ。


「こいつ........」


照り焼きに選ばれし生徒は何かを確信した。

そうだ、ジャンケンをしている間に先生が取ったのだ。


その次の日から照り焼きに選ばれし生徒は学校に来なくなった。不登校というやつだ。

一週間ほど経ってから、先生が国語の授業を潰して彼の話をし始めた。


「こんなことは言いたくないんだけど、もしかしたら、このクラスにはイジメがあるんじゃないかと思うの。」


生徒全員「こいつ........」


ということがあって、太中田郎は大人の愚かさを知ったのだ。

それからも、人間の愚かさを知る場面は何度もあった。電車の中でバカ騒ぎをする猿、飲食店でバカ騒ぎする猿、禁止されているはずの野焼きをする老人などなど........。野焼きは本当にやめてほしい。


とにかく、こんなに愚かな人間がのさばっている世の中ではダメだ!この太中田郎が変えてやる!その第一歩に、世界征服をする!


我ながら、なんと大きな人間なのだろう。小さな悪役なんかは、「フハハハ、これは世界征服の第一歩だ!フハハハ!」みたいなことを言うが、私からしてみれば、世界征服など私の目的の第一歩なのだ!


そうと決まれば、まずは世界征服教室に通うぞ!検索検索ぅぅ!

ふむふむ、教室に入るためのテストがあるのか。私なら余裕だろう。問題によるが。


ーーー次の日ーーー

都会のど真ん中にあるこの大きな建物が世界征服教室なのだろうか........。こんなに堂々と世界征服の看板........。大丈夫なのかな、警察とか来ないのかな。まあ、行ってみよう!


案の定テストをやらされた。100問もあるのか。うーん........難しい.........なにこれ。


問1.ピーターパンはピーマンに似ているか


知るか!愚かな人間の考えることなど逆に理解出来んわ!........似てる........と。


問2.ピーマンはピーターパンに似ているか


アホか!........似てる........と。


さらに難問?は続いた。


........塩基性、........似てる、........古墳、........60度、........似てる、........似てる、........月餅


大半が似ているかどうかの意見を求める質問だった。難しいのもあったけど、多分合格だろう。似ているかどうかのやつは全部似てるにした。


「はい、お疲れ様でした。それでは採点するので少し待っててください。」


目の前で採点されると恥ずかしいな.........。


「100点満点です!!!いきなり成績トップですね!これならすぐに征服出来ますよ!」


ええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜


あとから聞いたら、似ているか似ていないかだけを採点していたらしい。普通の学力検査の問題はカモフラージュだったようだ。(何の)


よし!合格したし、明日から頑張るぞー!

感想待ってます(*´∀`*)

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