出勤二日目 公園 前編
メルアドを貰ってから一週間後、それとなく俺は誘ってみたくなり、スマホに指をかけ、メールを打ち込む。
「明日、公園で会いませんか?」
返事はとても早く、シンプル、
本人が言うには、即返信はOLの基本らしい
「OK!」
昼下がりの陽気な天気の中、ベンチに座って先輩を待っている、初デートとはいえ、何回も遊んでるのでそこまでの緊張はしていない、
気になるのは、先輩の服装くらいのものか。
「ふぅ~」「お待たせ、遅くなった?」
「いえっ…!?」
先輩のコーデは予想外に可愛く仕上がっている、スタイルの良さを強調するかのようなヘソだしルックに、短パンのダメージ(傷つき物のこと)。
いつもは肩まで伸びている髪を後ろにまとめ、
ポニーテールにしている。
「どうかしたの?」「いや、可愛いなぁって」
素直に気持ちが口に出てしまう、いつも遊んでいるときと雰囲気が違い、本当にオフな先輩は予想外だったのである。
その反応にさすがに照れたのか、先輩も顔を赤らめ、からかわないでとごまかす。
「それじゃあ、何します?」「んーと、なにもしない」
え?と思ったが先輩はのんびり話がしたいと言うので、そういうことかと納得し、
それからは会社のことを抜きでいろんなことを話し合った。
「先輩って休みはなにしてるんすか?」
「そうね、なにもしてないわ、いつもそうよ」
「インドアなんですね…」「でも、これからはアウトドアになるかもね」
「何でですか?」「君が連れ出してくれるんでしょ?」
先輩はいつもこう言う風に信頼してくれている、まさかこんな風にも思われてたとは予想外であるが。
「ねえ、古市くんは休みなにやってるの?」
「俺すか…」俺もなあ…特になにかやると言うわけでもないしなあ、あ、そういや。
「俺は、酒の飲み歩きとか…」「そうなの!?」
実際居酒屋とかバーとか飲み歩いてるけど、ここまで食らいついてくるとは…さすが剛の者。
「どんな雰囲気の店が好きなの?」「静かな店の方が好きです」
この様子だと、夜はまたお酒になりそうだ…




