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番外編 鹿児島の悩み前編

突然ではあるが、俺の名前は鹿児島渡、

人呼んで「鬼の鹿児島」

自分でも、その名前に不満はないし、

これからの出世の足掛かりに出来そうで何より。

今月も契約取れ高は部署のナンバーワン、

こんな俺に、社内のOLはメロメロ、

まあ、それはそれとして…

めちゃくちゃ、胃が痛い、

トンでもな部下に、トンでもな上司、

おまけにそれに自覚がない、

そんな二人の日常を、俺目線で語ろう。


まず朝出勤する、

俺はゆっくり準備したいから、書類を整えながら、コーヒーサーバーにコーヒーを掛けておいて、それからゆっくり目を通す、

まあここまでは普通なのだ、しかし。

問題はそれからなんだ、

今日はかねてからの取引があるので、誰か連れていこうと思ったら…古市しかいない。

俺のトンでも後輩こと古市、

悪いやつじゃないし、普通にいいやつなんだ、

ただ、恐れ知らずと言うか、

まるで世界を対等に見ているかのような人種。

敬語はしっかり使えるし、着こなしを崩しているわけでもない、ただただ、対等に思っている。

普通、取引などはする側が条件を譲歩したり、改めたりするわけなんだが、

古市は自然に相手と話をして、

あっさり契約内容を決めてしまう、

もちろん相手も苦い顔をするのだが古市にはそんな気はさらさらないので、あっという間に折れる。

そして次には俺を見て、

大体の相手は同じことを俺に口にする。

「あいつとは飲みなら大歓迎だ」

嫌われないけど、会社の利益的に困る相手と言うわけで…

まあ、契約につれてくんなって話をされている。

古市に他意があるのか訊ねてみても

「へ?相手も納得してましたし」

こんな感じで、

社内でも、バンバン現場の意見をいってくれやがる、

それは大分ありがたいのだが、

なぜか俺が睨まれる、理不尽だ。

こいつには、カリスマ性があるのだろうとつくづく思わされる、

しかしそのカリスマの矢先が常に俺に来るって言うのもなあ…

それが古市だけなら嬉しいんだけど

「鹿児島?少し来て」


もう一人いるもんなあ…カリスマ


続く

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