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解体される大鷲

更新滞っているなぁ……と悩みつつ更新。

何故か作品の質が下がっているような気がしてならない。

こんな駄作でも読んでくださる方々に改めて感謝を。

有里浜上陸作戦から1ヵ月後、日本の首相官邸にて日不戦争の現状の説明と、今後について説明が行われようとしていた。

 「では始めさせて頂きます」

 去年組閣された内山内閣にて指名された龍ヶ崎竹光防衛大臣が口火を切る。

 「まず東海岸にいたフロイト帝国海軍艦艇は壊滅状態、潜水艦の跳梁も陽炎型駆逐艦と球磨型軽巡洋艦、89式哨戒機東海が防いでいます。シーレーンの安全は確保できるかと」

 この報告に経産大臣を始めとする各大臣はホッとした。何せ史実のように敵潜水艦によって輸送艦をバカスカ沈められてはたまらない。

 特に瑞樹大陸からは大量の食糧と資源を運んでいる。瑞樹大陸のシーレーン防衛は絶対だった。

 「ふむ、シーレーンが安泰なのは良いことだ。それで、兵器の補充は充分か?確か秋津州が活気に溢れていると聞いたが」

 「はい。秋津州の技術力もこの世界で通用するものでは我々とそこまで変わらないレベルまで成長しました。陸軍の九一式中戦車改、九二式重戦車と九三式軽戦車は各工場で全力生産中、疾風と連山、九〇式輸送機の現地生産も順調です。恐らく誘導兵器などの重要なもの以外は秋津州で生産されることになるでしょう」

 秋津州が足枷になることが多かった日本は大陸を手にしたことを活かすべく、大規模な梃入れしたのだ。

 結果、日本を支える大工業地帯として恥じない規模を手に入れた。日本本土で生産する必要の無いものは秋津州で生産されるようになった。

 「兵器の補充については分かった。それで?ミサイルについてはどうだ?和製V1、V2、A10ロケットは完成間近だと聞いたが?」

 「はっ、総理がおっしゃられた物を初めとして、赤外線誘導爆弾と無線誘導爆弾、対空誘導弾は完成しました。大規模配備につきましてですが、日不戦争中は厳しいかと思われます。特殊な作戦における少数使用でしたら問題はないかと思われますが」

  最大でも朝鮮戦争まで技術しか使えないこの世界でも初歩的な誘導弾は開発できる。特にランペリア諸島からフロイト帝国全土を射程に収める2段式弾道弾であるA10の開発は正面装備と後方装備が整ってからは大きく進められた。

  「分かった。それで?この戦争は今後どのようにするつもりだ?」

  「はい。現在、ランペリア諸島の基地を破壊したのち、機雷と艦隊で封鎖していますが、占領はしません。占領しないのは戦力を温存しておきたいからです。泊地機能と艦を完全に破壊しましたので占領せずとも問題ないと判断します。空母艦載機で制空権の獲得と地上支援を実施しつつフロイト帝国北部に上陸します。相手が同等の技術力を有するならば陸戦は避けるべきですが、敵の装甲戦力は装甲、火力、速力でこちらに大きく劣りますので負けることはないでしょう。北部を占領したら飛行場を建設し、五式重爆撃機連山に誘導爆弾を搭載し、精密爆撃で首都周辺の軍事施設を破壊、そのあと空挺旅団による強襲を行い政府関係者を捕縛、降伏させます。そのころにはイングレンド連合王国も西海岸に上陸しているでしょうから、黄色人種ではなく同じ白人が原因で負けたと主張すれば国内の反発も強くならないでしょうし、それほど強く抵抗することはないでしょう。……ヴェルサイユ条約のような無理難題を突き付けない限りは」

  「うむ、それでいこう。作戦名は?」

  「鋼鉄の荒鷲です」

  「よろしい。実行したまえ」

  フロイト帝国終焉を決定づけた鋼鉄の荒鷲作戦の実行が決定された瞬間だった。






  

  4月半ばに実行された『鋼鉄の荒鷲』作戦によって北海岸に集結していた艦隊が日本空母機動艦隊の空襲で殲滅させられ、瞬く間にフロイト帝国北部は制圧された。皇帝ヴァルムントⅢ世は奪還命令を下したが、イングレン連合王国の宣戦布告と西海岸上陸によって軍司令部は大混乱に陥り、その間に日本はコンクリート製滑走路を3本備えた巨大飛行場を建設し終えた。

  新戦車を配備した連合王国陸軍がフロイト帝国陸軍に対し破竹の快進撃を続けているさなか、飛行場をから飛び立った連山と九〇式輸送機がフロイト帝国首都、フロイトラインの上空から襲い掛かった。

  無線誘導爆弾によって滑走路は使用不可となり、近衛隊の宿舎は爆散した。浮足立っていた彼らに自動小銃と軽装甲車両を装備した日本軍の猛攻は防げなかった。

  日本軍に捕らえられた政府関係者たちは日本の降伏勧告を拒否したが、北方でもっとも金融が充実していたザイエンバラが日本の、交通の要所であるゼロフィシアと第2の首都であるゼークトが連合王国軍の手に落ちたことで降伏を受諾。

  フロイトラインで降伏文書調印式が行われ、フロイト帝国は日本主導の東フロイト共和国とイングレンド連合王国主導の西フロイト王国に分割され、日本とイングレンド連合王国の対立の場となる。


おそらく次話かその次くらいで終わると思います。

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