02.美少女 2012.7.13追記
以下は、あくまでも個人の見解です。
絶対的にそうだという保証はありませんので悪しからず。
はい、まだ何とか続いております、第二回『ラノベあるある辞典』。
今回のお題は【美少女に気をつけろ!】です。
お題だけ聞くと「え、何? ハニートラップの話?」みたいな感じですが、違います。むしろ、ハニートラップは積極的に引っ掛かって下さい。ああ羨ましい。
では、本題は何なのか。
それは、美少女(美人・美女も含む)という単語を使う際は十分に注意しろ、ということ。
そして、これを説明するための今回のキーワードは『希少性』です。
さて、ここで質問ですが、あなたはどうして金が高価か分かりますか?
綺麗だから。変化しにくいから。加工しやすいから。
確かにどれも間違いではありません。大正解です。
ですが、一番の理由はその『希少性』です。
例えば、金がどこでも採れ、誰でも簡単に手に入るモノだとしたら、その辺に転がっている石ころと何も変わりません。
どこでも採れるわけではなく、誰でも簡単に手に入るモノでもない。そんな希少性の高い金だからこそ、価値が高いのです。
そしてそれは、美少女も同じです。
作品内に登場する女の子全てが美少女だったら、その価値は著しく下がります。当然ですよね、だってどこにでもいる当たり前なのですから。
故に、美少女の価値を高めるためには、その数を制限する必要があるのです。
「だけど登場人物は全員、美少女にしたいんだよっ!」
そんなことを思っている方はいませんか? もちろん私も、美少女は大好きです。(決して変な意味ではありません。ホントですよ。ホントのホントに【以下略】)
しかし、ビジュアル表現できるアニメやマンガと違って、小説はどうしても文字で表さなければならない。活発・控え目など、いくらタイプの使い分けをしても限度がある。
では、そんな時はどうすればいいか。その答えは『先入観』です。
分かりやすい例として、
毎朝、勝手に部屋に上がり込んで主人公を起こしに来る、隣に住む幼馴染の女の子。
というキャラクターがいるとしましょう。
さてあなたは、どんな女の子を想像しましたか?
可愛い女の子ではありませんでしたか?
まさか、ゴリラよりゴリラっぽい女の子を想像した方はいないでしょう。もし万が一そうだったという方は、ド変態です。すぐに変態科のある病院を探してください。
他にも、
いつも図書室の隅で一人静かに読書している女の子。
と、書かれれば『黒髪ロングのメガネっ娘、そしてよく見れば美人』なんて想像ができませんか?
このように、ある程度の読書経験がある人には自動補正能力、つまり『先入観』があります。それも、基本的にそれは自分に都合が良い方向に対して働きます。
なので、わざわざ『美少女』と書かずとも、読者側は勝手にそう想像してくれる。だから作者は、そのように感じとってもらえるような描写で誘導するだけ。
そして、ここぞという時だけ『美少女』という単語を使い、その価値を高めると良いでしょう。
ではまた次回、お会いできれば。
★2012.7.13 追記
舞月朝影さんから頂いたご意見『体の描写も先入観を利用できるのではないか』。
なるほど、確かにそうですね。
グラマラスと表現されれば美女、子ども体型は美少女という感じでイメージできますね。
ええ、異論は認めません。断じて、私の趣味嗜好の話でもありません。
ご意見・ご要望などなど、心よりお待ちしてます。