scene.12
『ミャァッハァ~!』
「え」
光る三毛猫の猫耳と尻尾を生やしたヴィクトリアちゃんが、セイバータケルの左手から飛び降りていったんだ。
『は、はぁぁぁぁ!?』
えっ、なにし、いやあぶな、あ。
受け止めた近藤さん(ティーターン人間大の姿)にヴィクトリアちゃんごとデコピンされて、その衝撃で分離したミャル本人……いや本猫が、思いきり両頬を伸ばされている。
いや、ってことは!
『……近藤さん、光属性が見えるようになったのか!』
俺はほっと肩を撫で下ろす。すると、その肩をポンと叩かれた。
その手の主はゴリランディアだった。その横にはシーカイザーが佇んでいる。
でも、どことなくだけれど2体とも俺にニッコリしてくれているような気がする。
なんだか、1つ安心出来たような気がして俺は安堵の息を吐いた。とはいっても、まだ問題は全部解決してない。
ひぃぃんとなっているマナたちをちらりと確認したあと、俺は周りに集まってきた近藤さんの個人ロボさんたちに頭を下げる。
『俺も、一緒に戦わせてもらいます。よろしくお願いします』
すると、明るい声音や音、仕草で各々返事を返してくれた。
ひとまず、俺はほぼ全員受け入れてもらえたらしい。また1つ安心して頭を上げると、ビークル型マシンが近寄ってきた。
『っ! AR-B01だ!』
俺は思わず目をキラッキラさせてしまった。面とセイバータケルで見えないけどな。
ん? 何故って? 俺の最推しアレストブルーの最初の個人マシンだからだよ! スポーツカータイプでスタイリッシュでひたすらカッコいい! 当時、リアタイしていた小さな男の子のお友達の心をくすぐりまくり、俺も例に漏れずくすぐられまくって親にソフビミニカーを買ってもらったぐらいだ。今でも俺の部屋の祭壇(という名のドデカディスプレイ棚)のど真ん中エリアに飾っている。もちろん、他のアレストブルー関連グッズと一緒にだ。
おっと、オタクの長文失礼。
AR-B01は、俺が手を伸ばせば普通に触れるぐらいの距離まで近づいてきた。そしてヘッドライトをパッパッと光らせる。
なんとなく、俺にはそれが「歓迎する」と言われているように見えて、余計に嬉しくなった。
なんだか夢のようだ。近藤さんから堅い握手をもらったことから始まって、数々の先輩巨大戦力たちと共闘出来るんだから。
……まあ、浮かれてばかりもいられないけど。
『よろしくお願いします!』
一瞬、多分2、3秒くらいだ、手早く会釈をして言ったとき。
『ふっざけてんじゃねえぞクソがァァァァァ!!!』
猛獣の雄叫びのような金切り声が聞こえた。
そちらを見ると、瘴気ロボがメチャクチャに銃や砲撃を撃ちまくってマナを散らしていた。
巨大戦力たちは散開。俺はセイバータケルの剣・大和護星剣を抜いて、向かってくる光線を弾いていく。
黒マナ以外、特に白マナが具合悪そうに地面に墜落していく。その隙間から現れたのは。
『……もう、ロボが瘴気そのものになってないか……?』
そう無意識に呟いてしまうほど、先ほどよりも濃い瘴気がロボに癒着しているように見えた。
アイツは手持ち銃と両肩の装備を変えながら、ギィン、と目らしき部分が不気味に赤く光る。
『てめえら全員ぶっ壊す!! バラバラにしてバキバキにして踏み砕いて燃やし尽くしてスクラップにも出来ねえくらいにしてやんよォォォォォォォォォ!!!』
その絶叫を皮切りに、アイツはペースなんて考えずに弾を乱射し始める。
すると、巨大戦力さんたちが数体、俺の前に立ちはだかるように前に陣取った。その陣形でビームや実弾を弾いたり破壊していく。
あ、遠くの方で飛び回ってる人影は誰だ? ロノウェに色合いと角アリなところが似てるから、同族かな?
まあ俺の背後には近藤さんたちがいるからな。俺じゃなくて近藤さんを守るために巨大戦力たちと共闘するってのは、彼らの中ではアリなんだろう。
近藤さんの巨大戦力と、悪魔族との共闘の中、俺は瘴気ロボの両肩のビーム砲が両方ともチャージを始めているのに気付いた。
剣を黙って構える。
『……させるかよ』
俺の背中には、近藤さんとヴィクトリアちゃんにミャルたち、そして傍観者にならざるを得ないだろうドーラッド軍の面々……アルディスさんたちがいる。
ここで俺が引くわけにはいかない。
幸い、防御に使える技がある。それをフルパワーでぶちかまさせてもらうぞ、瘴気ロボ!
次回以降、近藤さんがとうとう戦隊戦士に変身します。
「面白い!」
「応援するよ!」
「続きが読みたい!」
など思われましたら、下部いいねボタンや、☆マークを
お好きな数だけ押していただけると嬉しいです。
感想やブックマークなどもしていただけると大変励みになります。
何卒よろしくお願いします。




