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創世戦隊マナレンジャー ~スーツアクター、異世界を救う~  作者: 雪玉 円記
第5話 護、異世界で真実を知る。
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scene.4

「……すみませんが、今なんとおっしゃいましたか?」

 ぎろり、と睨みつけながら言う。

 なんだよ? 一回りは確実に年下の小僧に気圧されるなんて、アルディスさんの元上官らしくないじゃないか。

 ん? 聞こえなかったのかな? ならもう一回言おうかな?

「すみませんが、今なんとおっしゃいましたか?」

 さっきよりも不穏かつ強い声になった。俺の周りの赤マナと白マナも臨戦態勢でバチバチしている。

 ……すると。

「もうっ!!! マクシーニのおじさまったら信じられない!!!!」

 マクシーニ前団長の隣に座っていた新体操の女の子が、立ち上がって俺よりもバチバチにキレだし始めた。

「これは造形部の愛と涙と努力の結晶!!! まさしくハイパー戦隊に関わる人全員にとっては命なのよ!!! それをオモチャ呼ばわり!!!? おじさま、おじさまの槍がナマクラの斬れない刺せないただの物干し竿って言われて怒らないの!? おじさまは今、このお兄さんにとってはそういうことを言ったのよ!!!!」

 おおう、なんか……勢いが凄いな……。

 あ、彼女がサッとブレスを手に取った。

「認識を改めないっていうなら、これはお兄さんに返すまで私が預かるわ!!! おじさまに任せておいたら、この素晴らしい変身アイテムが無駄に壊されそうだもの!!! この件に関してだけは私、全面的にお兄さんの肩を持たせてもらうわ!!!」

 そう言って、彼女は勢いに押されっぱなしのマクシーニ前団長を放って立ち上がり、向かいのソファーに向かう。

 あの人の方に回り込み、西洋人コンビを無理矢理詰めさせ、その隙間に座り込んだ。

「……さ、どうぞ心置きなくジンモンして? おじさま」

 そのまま、取り上げられないようになのかセイバーブレスを自分の手首に装着しちゃったよこの子。

 あああ、ギミックで遊ばないでぇ……。

 すると、俺の正面から溜め息が聞こえた。

「……マクシーニ、俺がやるからお前は少し黙っていろ」

 さて、前団長はどういう反応を返すのかな。

 と思っていると。

「……お前の言うことなら」

 おやぁ? あっさり引き下がったな?

 ……ていうか、どことなく、俺に対するアルディスさんと同じ雰囲気を感じるんだが。

「……さて」

 と、あの人が虚空から取り出したのは、何かの小さいプレートだった。

 それを眺めて、魔力を通す。空中に俺のステータスが投影され始めた。

 って、それ俺のステータスプレートか!! 無いことに今気付いたよ!!

「何だこりゃ?」

「これパワーフォースか? でもなんでこんな……」

 西洋人コンビがそう言っていると、女の子がガバッ!! と立ち上がった。

「……す、す、すごいわ!! まさかこれって、最新のハイパー戦隊!?」

 おや? この子、ハイパー戦隊ファンか?

 日本人じゃないだろうに、珍しいな。

「俺がレッド役で参加してた今年度のハイパー戦隊だよ。俺の装備も多分そこから来てる」

「!!!」

 女の子が勢いよく俺の方を向いた。

「じゃあつまり、お兄さんは!!」

 わあ、俺が見た中じゃ一番目をキラキラさせている。

 仕方ない。大きな女の子のお友達のためだ。一肌脱ぐか。

 そう思って俺は立ち上がり、レッドセイバーの名乗りポーズの構えを取る。

たけき大和のつるぎ! レッドセイバー!!」

 ビシッ、バシッ! とポーズを取ったあと、背後から炸裂音。ドカンドカンという音じゃなくて、小さな打ち上げ花火みたいな軽い音だ。

 多分、ナパームの代わりのつもりなんだろう。

 ……ポカーンと見上げる男性陣。に対して、キャッキャと喜ぶ女の子。

「凄い凄い凄いわ!! 私、お兄さんは特撮ファンなんだと思ってたんけど、まさか俳優本人だなんて!!」

「あ、俳優って言っても、俺はスーツアクターな。変身後のスーツの中の人」

 ここで、俺はちらっとあの人を見る。

「……この人の後輩なんだ」

「え……」

 そこで女の子も、あの人を見た。

 彼は俺のステータスプレートを手の中で転がしながら、投影された像を眺めていた。

 が、おもむろに口を開く。

「……東堂護、地球生まれの、ハイパー戦隊をこよなく愛する、アツい心のスーツアクターだ……か」

「……ええ」

 俺は座り直しながら考える。

 この人たちは、勇者召喚を行うドーラッド王国に反旗を翻している。

 ……でも、何のために?

 と、ここで思い直す。

 まずはどう転んでもセイバーブレスを取り戻したい。

 いくらマナが手伝ってくれるとはいえ、アークセイバーズの装備がないと俺の防御力は紙同然だ。

「……ここは、ドーラッド国王に情報は漏れませんよね?」

 俺の質問に頷いたのは、黒髪人外イケメンだった。

「ああ。そもそもここは人間共の国がある大陸ではないし、この城は亜空間に包んで保護している。そうそう立ち入れはせん。こやつは我が一族の族長の庇護もあることだしな」

 そう言って、イケメンはあの人に視線を向ける。

 ……魔族の族長の庇護って、何があったんだろう。

 まあいい。質問の答えは聞けたしな。なら、少しばかりは正直に白状してもいいだろう。

オタク、キレました。





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