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創世戦隊マナレンジャー ~スーツアクター、異世界を救う~  作者: 雪玉 円記
第4話 護、異世界で再会する。
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scene.11

「……うそ……だろ……!?」

 冷や汗が伝う。

 第三団員らしい人を角で串刺しにしているのは、偉大なる第25代ハイパー戦隊「巨獣戦隊グワレンジャー」のグワブラックの専用ロボ、猛牛型のブラックブルだ。

 他にもいる。騎士を威嚇しているのは、偉大なる第22代ハイパー戦隊「銀河戦隊ゾディアレンジャー」のゾディアブルーの相棒、ゴリラ型のゴリランディア。

 第一団員くんっぽい騎士を光線でなぎ倒しているのは、偉大なる第16代ハイパー戦隊「怪獣戦隊モンストレンジャー」のドラゴレンジャーの守護竜、サーペント型のシーカイザー。

 いずれも、俺がスーツアクターという職業を認識してからある人の出演過去作を徹底的に見直し、結果大好きになったマシンたちだ。

「……何故、なぜ、ここに……!」

 ふと、アルディスさんのそんな呟きが聞こえた。俺は自分の動揺をなんとかやり過ごしつつ、そちらの方に目をやる。

 彼は右手で口元を覆い、驚愕と絶望の入り混じった顔をしていた。

 視線を辿ると、グラッド第三団長と激しく槍同士を撃ちあわせている男性に辿り着く。

 旅装のような軽装で、肩口ぐらいの長さの茶髪を一本に括り、深い緑の瞳を哀れむように細めて、グラッド第三団長と相対していた。

 しばらく打ち合っていたが、2人は一旦距離を取る。

「悪魔に魂を売り渡した不届き者よ!! 貴様は今ここで死なせてやる!!」

 グラッド第三団長の気迫の声。それと共に槍が上段から振り下ろされる。

 が。

「……ダメだ!!」

 俺は思わず声を出してしまった。

 男の姿がブレた一瞬後、彼のちょうど心臓をあたりを男の槍が背後から、鎧ごとブチ抜く。

「ガハッ……!」

 ゴフッ、とグラッド第三団長が吐血する。

 そんな彼を、男は槍に串刺したまま、片手で持ち上げていく。

 って、嘘だろ!? 総鎧のゴリ巨漢を、旗を持つように、片手で軽々と!?

「……お前さんさぁ、勘違いしてるらしいから、最期に教えてやるよ」

 男の声に俺は思わずひやりとした。

 その目は、その声は、先ほどとは違って冷たい憤りに満ちていたから。

「俺は悪魔に魂を売ったんじゃあねえ。仕える主を変えただけだ」

 言い終わりと同時に、目にも留めらぬ速さで槍が横薙ぎに振られた。ドガガァン、と石造りの壁にグラッド第三団長が激突し、欠片と粉塵がもうもうと舞う。

「……というワケだ、アルディス。久しぶりだなぁ」

 こちらを見上げて、男が皮肉げに笑う。

 アルディスさんは完全に、顔色を失っていた。

「……マクシーニ……様……」

 ……あの人が、マクシーニ前第一団長。

 グラッド第三団長みたいな巨漢を片手で持ち上げてぶん投げられるのも、納得がいった。

 が、そんな悠長に考えている場合でもなかった。

 既にエントランスは制圧されていて、もう立っているのはマクシーニ前団長率いる侵入者たちしかいないんだから。

 彼らの背後には、2、3mくらいに縮まっている戦隊マシンたちが控えている。

「……まずいな」

 ぽつりとアルフィンさんの声が耳に入ってきた。

 それもそうだろう。何せ、エントランスで戦っていた騎士団・魔法師団は全滅。近接戦闘最大戦力であるアルディスさんは使い物になるか分からない。マルスくんたちも、同僚たちがこうなった以上、太刀打ち出来るかどうかどうか。アルフィンさんとリシアーナさんは、前線をきっちり抑えておいてもらえるからこそ輝ける魔法師だ。

 ……そして俺。ぶっちゃけ緊張と恐怖感で、いつものように動けるか分からない。

 ここまでの道のりで、多少実剣での戦闘になれ、獣を捌いたとはいえ、それはあくまで狩りだ。

 この場のように、()()()人間同士の命のやりとり、それもこちら側の勢力が蹂躙される場面なんて、出会ったことがない。

「……それにしても、そいつが新しいチキュウ人か」

 ふ、とマクシーニ前団長の視線がこっちに移ってきた。

 殺気で射貫くようなそれに、俺は思わず後ずさる。

「……フン。奴は面白い人間だとか言っていたが、俺に睨まれただけで後ずさるとはなァ」

 まるで期待外れというように、視線は再びアルディスさんの方に移った。

 ……ていうか、この人は今なんて言った?

 チキュウ人、って言ったよな? ということは……!

「……兄上」

 こちらにしか聞こえないような声量で、アルディスさんが呟く。

 俺は思考を一旦中断し、会話に耳をそばだてることにした。

「……どうした?」

「……私がこの場の時間稼ぎを行います。その隙に、マモル様、ミゲール、ギリアム、マルス、リシアーナ、オリバー魔法師をなるべく王都に近い場所に転移させて下さい」

 そう言いながら彼は、静かに剣を抜いた。

「……勝ち目はあるのかい?」

「……分かりません。ですが、ここが私の命の使い時と見ました」

 アルフィンさんは弟をじっと見つめていたが、やがて諦めたように溜め息をついた。

「……やれやれ。まったく、お前は昔から頑固なんだから」

 言い終わった瞬間。名指しされた俺たちの足下に魔法陣が現れた。

 それを見届けたあと、アルディスさんはゆっくりと階段を降りていく。

出てきた超生命体は戦隊マシンです。

参考にした元作品があるので、検索してみてください。




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