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創世戦隊マナレンジャー ~スーツアクター、異世界を救う~  作者: 雪玉 円記
第4話 護、異世界で再会する。
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scene.8

 ……で、案内された部屋は。

(またご立派ァ~~~~~!!)

 王城での貴賓室よりは少し素朴だが、それでも立派な内装! 家具!

「……あのう……、俺、他の騎士団のみんなが泊まるような部屋でいいんですけど……」

 おそるおそるノーマンさんに言うと、彼は隙のない笑顔を浮かべる。

「何を仰いますか。勇者様を兵の宿舎には泊まらせられないという、彼らからの一致した意見が上がっておりますので」

「ご安心下さいマモル様」

 ぽん、とアルディスさんが俺の肩を叩く。

「我ら団長勢も屋敷の中の客間を宛がわれておりますから」

 ……それは慰めになるのか?

「私とは隣の部屋のようですから、何かありましたら壁を叩いてお知らせ下さい」

 うわぁ、ニッコニコだよ。

 ていうかそんな呼び出しからしたら、絶対この人壁ぶち破って出てくるだろ。

「……壁破りはしないでくださいね」

「ははは」

「はははァ!?」

 この人、絶対壁破りするつもりだな!? 緊急措置とか言って!!

 始末書もんのことを普通にやろうとしてるのが怖いよ!!

「……はぁ~……、一旦この件は置いときましょう。早速、メッセージを見せてもらえますか?」

 眉間を揉みながらの俺の一言に、その場の全員の顔が引き締まった。

「……ご案内いたします」

 ノーマンさんの動きがどこかぎこちない。それもそうか。アルフィンさんにもらった書類の写しは今日まで読み込んでおいた。

 ……メッセージは、ハロルド殿下殺害現場にあった。遺体とメッセージの第一発見者は、お茶の支度を整えて戻ってきたノーマンさんだったはずだ。

 そんな現場に、もう一度人を案内するっていうんだ。辛いのも道理だろう。

 だけれど、ここで歩みを止めるのも違う。俺、マードレイ兄弟、俺の護衛役のギリアムとミゲール、マルスくん、リシアーナさんが後についていく。

 到着した現場は、ハロルド殿下の執務室だそうだ。

 発覚から半月ほどたっているし、既にカーペットは替えられたらしい。血痕がない。

 そして書棚の本や小物たちは整頓されている。「オリバー」

「団長、お疲れ様です」

 室内にいた魔法師団らしい人にアルフィンさんが声をかけた。

 近づいてきた彼を紹介してくれる。

「マモル様。こちらは魔法師団のオリバー・フィグラムです。空間内のマナの記憶、生物の記憶を読み取る術式に長けております」

「数日ぶりでございます、勇者様。フィグラムと申します」

「よろしくお願いします」

 よく顔を見たら、魔法騎士団屯所内で割と気さくに声をかけてくれる人の1人だった。

 お互いにまったくの初対面というわけでもないので、互いに軽く頭を下げ合う。

 それが終わった後、オリバーさんは早速、と空間に手をかざした。

「マナよ、私に記憶を見せてほしい」

「わ、」

 部屋中のマナが輝きだす。それらが色ごとに集まって、上から赤、青、緑、黄、白、黒と六つの魔法陣になって光で満たした。

 その光がやがて幾つもの形に収束していき、

 ぼやり……と影法師のように浮かび上がる。

 散乱した書類や本、文房具、床に倒れているヒトのシルエット。それから宙に目を移し――。

「……っ!」

 思わず、服の中のステータスプレートタグを握りしめてしまった。

 解像度の低い、古い画像のようにぼんやりしているけれど、間違いない、これは日本語だ!

「……オリバーさん。このメッセージだけ解像度……ええっと、くっきりさせることは出来ますか?」

 話しかけると、彼は少しびっくりしたような顔になったが、すぐに頷いてくれた。

「お任せ下さい」

 その返事のあと、すぐに文字の解像度が上がって、最新機器の画像並みにはっきりしてきた。

「……」

 文字を読み取る。それの中にあるのは、はっきりしたドーラッド王国と、異世界人召喚に対する敵意と害意。

 俺が召喚されたのは、確実のこっちの世界の人間の思惑で、俺はいわば巻き込まれたと言っても過言じゃないはず。

 だけど、何故だろう。

 俺にも責任があるのだと思えてしまうのは。

「……読み上げます」

 一つ深呼吸をしてからそう宣言する。場の緊張感が強まった。

「……『我々は勇者を召喚した愚物を許さない。必ずその血も召喚の術も根絶やす』、と。そう書かれています」

「――馬鹿な!!」

 不意に怒鳴り声がしたかと思うと、俺は胸倉を掴まれていた。

「貴様、我々が読めぬ文字だからと適当なことをほざいているのではなかろうな!?」

「っ……!」

 グラッド第三団長だった。途中から最後尾についてきているのは何となく気配が読めていたが、まさかこんなことをされるとは思っていなかった。

 俺の護衛三人衆は自分より目上、ましてや本来味方である彼に対して咄嗟に動けなかったらしい。リシアーナさんは純魔法使いタイプだから、手を出さなくて正解だ。

「グラッド殿! 落ち着かれよ!!」

「陛下のご政策が愚かだと!? 陛下が愚物だと!? どこにそんなことが書いてある!! 貴様自身がそう思っているのだとしたら、わしは許さぬぞ!!」

「グラッド殿!!」

 俺たちの間にアルディスさんが割って入った。がしっとグラッド第三団長の腕を掴み、睨みつける。

「面白い!」

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