extra.3
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「……危ないところだった」
その者は、鳥打ち帽を目深にかぶり直した。
「今回の異世界人は、随分と目がいいらしい」
呟きながら、間抜けな人間たちが行軍する大通りから一本逸れた道に入る。
しばらく歩いて誰もいない袋小路へ。そこで彼は、ドーラッド王国ではありふれた労働者の衣服を、解いた。
ふわり……と糸と繊維を黒き闇のマナに替え、それを織り上げ纏う。
現れたのは、漆黒の貴族衣に翼、鮮血の瞳、尖った耳の上でくるりと曲がった角。
長い黒髪を背後に流し、彼はにんまりと笑った。
「退屈しのぎに、愚かにもまた召喚した異世界人を見に来たが、意外と面白いことになるかもしれん。なにせ、全てのマナを侍らし、それを何の疑問にも思っていないようだしな」
人間同士で潰し合うのは別にどうでもいいし、必要とあらば虐殺も辞さない。
だが、あの面白い異世界人は残しておこう。
彼はそう決めた。
「――シゲユキはどう思うかな、あいつを」
クツクツとした笑みを残し、彼はその場から消え失せた。影が闇に融けるが如く。
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