全裸天ぷら
たっぷりと鍋に入れられてサラダ油が、何者かに熱しられた。
とてもとても熱そうなサラダ油。
しかし、それに立ち向かおうとする、一人の全裸がいた。
彼は、熱しられたサラダ油に向かって、天ぷら粉をつけまくったエビを放り投げた。
エビがサラダ油にダイブすると、まるで生きてるかのように踊り狂った。
エビが踊り狂うたびに、熱しられたサラダ油が跳ねると、彼の皮膚に付着した。
彼は叫んだ。
「あっあっ」
さらに、熱しられたサラダ油が跳ねた。
「あっあっあっ」
彼は快感を覚えたかのように、ありったけのエビを放り込んだ。
放り込んだせいなのか?
エビからのバックドラフト現象が起きた。
フライパンの上にあるサラダ油が、炎を上げた。
彼は、バケツにあった水をフライパンにぶっかけた。
さらに、燃えた。
そして、油が跳ねた。
跳ねた油が彼の皮膚に着つくと、喘いだ。
喘いでる最中に、燃え上がる炎は、火力を増した。
ついに家が燃えた。
住むところがなくなった。
かなしい。