凛 17歳 彼の名は太郎
私の名前は 橋下治 39歳 少し無口
妻の名前は花江37歳 おしゃべり
娘の名前は凛17歳
3人で都心の一戸建てに住んでいる。
私は公務員をしていて、妻は専業主婦。娘は女子高生
そんな私たち家族の出来事を話そうと思う。
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私はいつも通り仕事を終わらせて家に帰ってり
妻に玄関で迎えられながら、家の中に入っていく。
花江「今日もお疲れ様です。お風呂に入る?ご飯にする?どっち?」
治「お風呂にしよう。」
花江「わかったわ。じゃあさっさと入って来なさい!
ご飯の準備はしておくから。」
治「あぁ。」
私はお風呂に入りながら、いつも通り小説を読む。
何分入ったか分からないが汗をかいてスッキリした。
お風呂を出た私は髪の毛を乾かしリビングに向かう。
花江「ご飯出来てるわよ。」
治「ありがとう。、、、凛はまだ帰って来てないのか?」
花江「今日は少し友達と遊んで、遅くなるって言ってたわ。いつものことよ。あなた強く言ってくれない?最近、夜遅くに帰って来ることが多いのよ。」
治「あぁ。今度言ってみるよ。」
花江「お願いしますね。」
ご飯も食べ終わり、日課のニュース番組を見ながら
花江と2人で晩酌をしていた。
ガチャ。ドンドンドンドン
玄関の扉が開いてすぐに、階段を駆け上がる音がした。
花江「凛が帰って来たのかしら?あなた言って来てちょうだい。」
治「あぁ。言って来るよ。」
治は飲んでいたお酒を一気に飲み干して、ソファーから腰を上げて2階に向かって歩き出す。
コンコン。
治「凛、帰って来たのか?」
ガチャ。扉が開いて凛が出て来た。
凛「帰って来たけど?」
治「いや、、、特に用はないんだが、最近、、遅いんじゃないか?」
凛「ごめん!今色々考えてて!明日の夜時間ある?
治「明日の夜、、、、いつもの時間に帰って来るから。」
凛「ありがとう♪明日、大切な人連れて来るね!
じゃあ!寝るね!おやすみ!」
(大切な人?彼氏の事か?まぁ17歳には早いがな。)
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次の日、治は少し早めに家に着き、お風呂に早めに入り凛の帰りを待つのであった。
花江「今日、凛の大切な人が来るって言ってたけど、どんな人なの?」
治「分からない。どんな人かも聞いていない。」
午後20時を過ぎた頃。
ガチャ。
凛「ただいまー!」
?「お邪魔しまーす。」
花江「凛が帰って来たわ!あと、男の子の声もしたわね?」
治は嫌な予感がした。
今まで感じたことのない、嫌な感じた。
ドンドンドンドン。
凛「ここで待ってて♪」
凛が小さな声で誰かに話しかける。
ガチャ、
凛「ただいまー。お父さん、お母さん、大事な人を連れてきたの。入ってもらってもいい?」
花江「もう家の中に入っているんでしょ?入ってもらいなさい。」
凛「ありがと!太郎こっちに来て!」
太郎「お邪魔します。太郎と申します。
本日は大事な話があって来させていただきました。」
花江「太郎くん。まぁ立ち話もあれなんで、座りなさい。」
太郎「ありがとうございます。」
花江「太郎くんはお酒を飲むの?」
太郎「俺、、いや僕はまだ19歳なので、お酒は飲めません。」
花江「じゃあ、お茶を淹れるわね。」
太郎「ありがとうございます。」
花江がお茶を入れて4人が席に着いた。
治「大事な話があると聞いたが。」
凛「もう少し話ししてからでもいいじゃない!」
治「あぁ。太郎くんは何をしているんだい?」
太郎「自宅警備してます。」
治「自宅、、警備?」
(完全ニートキターーーー!まさかのー!学生ならまだわかるよ?就職決まってて、とかならわかるよ?でも、仕事もしてないやつに娘はやれんだろ!まぁお金持ちならまだいい!よし!話を聞こう!)
太郎「そうですね。少し前までコンビニでバイトしてましたが、結婚をするって決めてから辞めましたね。凛が就職して僕は家で家事をして支えようかな?的な感じです。」
凛「たろちゃんが家事してくれたら私むちゃくちゃ仕事はかどるよ!」
治「たろちゃん?」治はびっくりして、声が裏返る。
太郎「凛には俺しかいないって言われたんすよ!」
花江「ちょっと待ってちょうだい!結婚をまだ認めてるわけじゃないのになんで話を進めているの?」
凛「なんで?なんで認めてくれないの?」
治「なんで?そりゃ太郎くんは仕事をしていないのだろ?そもそも凛だって仕事が決まっているわけじゃないんだ。」
太郎「自分凛さんを絶対幸せにするんで、娘さんと結婚させてください。」
治「あれ?話聞いてた?あれー?おかしいなぁ!太郎くんは話を理解出来ないのかなぁ?無職のやつに娘と結婚させてくださいって言われて、はいそうですか!っていうと思う?普通ならそんなことするわけないじゃん!」
花江「・・・・・・・。」
凛「・・・・・・・。」
治(やっちまったー!キャラが崩壊しちまったー!今まで頑張って、寡黙キャラ演じてたのに!!!)
花江「あなた、、どうしたの?」
治「いや、、なんでもない。」
治は皆んなの目を見ることは出来なかった。
なぜならそう!恥ずかしいからだ!
太郎「お父さん!俺、今正直すげームカついてます。
無職だけど凛を幸せにする自身は誰よりも1番あります。それを認めて欲しいんすよ!」
治「君は、凛を幸せに出来るかもしれない。
幸せは人それぞれだ。もし、今のまま結婚して、
今の2人は幸せだと思う。
仮に今、私たちの反対を押し切り結婚したとして、
子供を産んだとしよう。
共働きをしないといけなくなると思う。
託児所はどこもいっぱいという話もある中で、
反対を押し切っている分、私たちも頼ることができない。
結婚するなら凛を幸せをするのは当たり前なんだ!
それを威張って言うことではない!
1番大事にしないといけないのは今後に生まれてくる子供を、幸せに出来るかどうなんだ!」
花江「太郎くん!幸せは人それぞれよ。人それぞれの価値観があるのよ!貴方達の幸せを掴みとればいいと思うけど、私は認めません」
太郎「たしかに凛を幸せにするのは当たり前。
子供が幸せになるかは考えていなかったです。自分たちの幸せだけを考えていました。」
凛「たろちゃん?」
太郎「凛!おれもっとふさわしい男になってくるよ!だから待っててくれ!」
治「ん?まて。太郎くん!どんなに頑張っても
お前に娘をやるつもりはない!」
こうして、凛と太郎は別れたのであった。
そろそろ凛は初彼氏だった事もあり、
勢いだけで結婚と言っていたのだと分かった、
治「凛よ!男はしっかり焦らずに観察するのだ!お前にもいつかいい男が見つかるはずだ!」