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そしてそこはかとなくエロい

遅くなりました、すいません。3話です。

  「どうよ、瑞稀。どうよ、魔王様よ」


  いや、どうって言われても。


  「すごく可愛いです」


  なんか魔法少女みたい....見た目と詠唱とのギャップが激しすぎる。

  ....いや、魔王なんだよ? 魔王なんだけど....魔法少女のエッセンス入ってるよね? 所々散りばめてあるよね? ....そしてそこはかとなくエロい。

  ....これは言わないでおこう。


  「へ!? か、可愛い!?」


  「はい、とっても」


  「バ、バッカじゃないの!? ま、魔王に可愛いとかっ....!」


  「お世辞に決まってるでしょ。クソザコ魔王」


  なんでそこで煽っちゃうの? 凛音先輩。勇者だからか? 勇者だからなのか?


  「あ゛? やんのか勇者。 あン時は朝に食った青スライムが腐りかけだったから、腹の調子が悪かっただけだ」


  なんでそこで乗っちゃうの? 魔王だからか? そうだな。 あと、口調変わってるぞ。


  「嘘言うんじゃないわよ雑魚。さっき気絶してたじゃない」


  「たまたまよ」


  「んな事あるわけないでしょ雑魚」


  「アンタさっきから雑魚雑魚うっさいのよ! もう我慢ならない!! なんならここで決着つけるッ!?」


  「ふんッ! やってやろうじゃないの」


  ーーーーカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタッ


  待って、ちょっと待って。揺れてる。誰も何もしてないのに部室の机揺れてる。

  何? 始まるの? 最終決戦(ケンカ)始まるの? マジで? やばくね?....止めなきゃ!


  「ちょ、ちょっと二人共、最終決戦(ケンカ)はやめてください。落ち着いて、ね?」


  「フーーフーー」


  「フシャーッ」


  「ドウドウ。二人共、ドウドウ」


  「........ふんッ、ここは瑞稀くんに免じて見逃してあげるわ」


  「こっちのセリフよ」


  「....クソザコ魔王が」

 

  「あ゛?」


  「あーもう!! 二人共!!」





 ーーーーーーーーーー





  はぁ、疲れた。

  あの後、先輩達を宥めてから椅子に座らせるまでに30分くらいかかった....その間ずっーーーとドウドウしてた。

  ちなみに、先輩達は元の制服姿に戻りました。

  ....そのままでも良かったのになぁ....先輩達の髪の毛サラサラだったなぁ。

  ....変態かよ、俺。....今更か。

 

  「それで、もっと詳しく話を聞きたいんですけど」


  「何かしら?」

 

  「何よ?」


  「先輩達は、異世界から来たんですよね?」


  尋ねる。


  「私は異世界帰りよ」


  と、凛音先輩。


  「私は向こうで生まれたの」


  これは金髪先輩。

  なるほど、って事は異世界帰りは凛音先輩だけか。


  「凛音先輩に質問があります」


  「はい」


  「凛音先輩は、いつ転移したんですか? 異世界に」


  「6年前よ。小学6年生の時....急に目の前に光る球が現れて....気がついたらカグラにいたわ」


  「なるほど、それで?」


  「それでその後、なんやかんやあって、最終決戦して、次元の狭間に吸い込まれてここに戻って来たわ」


  「端折りすぎじゃありません!?」

 

  もっと、こう....あるだろ? 夢踊る的な。

 

  「別にいい思い出も無かったし」


  「そ、そうなんですか」


  「そうよ、私は私。異世界帰りの元勇者 『勇者ヶ丘 凛音』。 それだけよ、大事なのは。ああ、後今度の期末テストもね」


  ....か、カッコいいー。男だから惚れたわ。

  それじゃ次、


  「瑠天先輩」


  「ほら、次クソザコ魔王の番よ」


  「....来たわね。聞かせるわ私の武勇伝」


  「はい」


  「えーっと、何から話そうかしらぁ」


  あ、これ長くなるな。


  「....すいません、下校時間もうすぐなので手短にお願いします」


  「武勇伝だって言ってるでしょ。3時間くらいかかるわよ」


  えぇ?


  「じゃあ、いいです。先輩方、お疲れ様でした。また明日ー」


  「え? ちょ、ちょっと待って、ごめん瑞稀。冗談、冗談だから帰んないで〜。聞いてよぉ、私の武勇伝聞いてよぉ....っ」


  うわ、泣き出した。....めんどくせぇ。

  ....ちょっと揶揄ってやろっと。


  「じゃ、おねだりしてください」


  「ぐすん....お、おねだり?」


  「はい....3回回ってワンです」


  「....は? アンタ魔王様に何させる気? 調子に乗んのも大概にーー」


  「帰ろ」


  「ーーはい、やります! やらさせていただきます!!」


  「はい、どうぞ」


  「『魔王ヶ原 瑠天』いっきまーす」

 

  ....。


  「3回回って〜」


  金髪先輩がその場で3回回る。


  「ワンッ!」


  吠える。


  「はい、その後に『私の武勇伝聞いてほしーにゃんっ!』 ....手もセットでっ!」

 

  「私の武勇伝聞いてほしーにゃんっ!」


  「はい、オッケーでーす」


  満足。我、大満足。


  「ありがとうございました先輩。 語ってもいいですよ、武勇伝」


  「ホントに?」


  「はい、どうぞ」


  「....ねぇ? 瑞稀くん」


  「はい、なんですか? 凛音先輩」


  「私....帰ってもいいかしら?」

 

  ....。


  ........。


  ....................。



  「....はい、どうぞ」


  「どうぞ、なわけないでしょーー!!」


  ですよねー。






オチが弱い気がするけど、まぁいいか。

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