突然何なんだこの人は....
初投稿です。どうでもいいかそんな事。
聖歴792年
神々が見守る星ーーカグラーーに一匹の悪魔が降り立った。
悪魔は、降り立つと同時に破壊の限りを尽くし、約一週間でカグラを壊滅させ、星の面積の約七割を更地に変えた。
各王国直属の騎士団が討伐に赴いたが、いずれも全滅。カグラに生きとし生けるもの全てを恐怖に陥れた。
さらに悪魔は、自分自身から分身を生成、配下とし、カグラ全域を分身に支配させ、自らを『魔王』と名乗った。
ーー東のエステ
ーー西のオエステ
ーー南のスル
ーー北のノルテ
かの有名な悪魔四天王である。
聖歴814年
これを見兼ねた神々達は、異世界から『勇者』を召喚。 『勇者』に『魔王』討伐を命じる。
召喚された『勇者』は約二ヶ月で悪魔四天王を全滅させた。
聖歴815年
最終決戦の年
『勇者』は『魔王』の討伐に成功する。....と思われたが、『魔王』が死に際に放った『大魔法』、『エンパテ』によって、魔王と共に次元の穴に吸いこまれてしまった。
ーーーーー
「ーーってことがあったのよ」
「へぇー、そうなんですかーすごいなー」
突然何なんだこの人は。
「二人きりで話がしたいの....」なんて上目遣いでお願いされたから来たのに。わざわざ!今日は部活無い日なのに!早く帰って木綿カイザー観たかったのに!
木綿カイザー始まっちゃうよもう....。
「どうしたの?」
「いいえ、なんでもないです」
「何か落ち込んでいるようにみえるけど....」
「いや....あの、その....」
「まぁ、いいわ。私が突然こんな事を言いだしたのには....特に理由は無いの」
いや、無いんかい。
「ないならなんで『二人きりで話がしたいの....』なんてーー」
「そのままの意味よ」
「ーーさいですか」
「ただ話がしたかっただけ。貴方と」
「....いつもしてるじゃないですか」
「今日は二人きりで話がしたかったの....」
「理由を訊いても?」
「理由は無いわ」
「そうですか....」
いや、何この雰囲気。何このシチュエーション。やべ、めっちゃドキドキしてきたぁ。
放課後の部室で黒髪ロングの巨乳先輩と二人きりとか....。
やべ、めっちゃドキドキしてきたぁ。
「ねぇ、瑞稀くん」
「はい、なんでしょう」
なんだ、告白か。いいだろう受けて立つ。
「今、好きなーー」
ーーーーーーガラララララララララッ
「こんちは」
「ーー虫っている?」
いや、タイミング。「こんちは」じゃねぇよ。金髪先輩。狙ってたろ。
あと好きな虫ってなんだ。選択肢広すぎだろ。二人きりになってまで聞くことか?
「オウゴンオニクワガタですかね」
「嫌いじゃないわ。私はオサムシが好きよ」
「なんの話?二人きりで」
「虫の話です」
「げぇっ、高校生にもなって虫の話とか....良いわね、私も混ぜなさい。ちなみに私はオサムシが好きなの」
「虫の話は終わりました」
「ちぇ、つまんないの」
「あんたホントに女子高生か?」
「見りゃわかるでしょ」
まぁね。
「そうですね、ピチピチのJKですね。ヒュー金髪似合ってるー」
「えっ....バ、バッカじゃないの!?急に褒めるとか....き、きもっ!」
「うわ、傷つくなぁ」
まぁ、いつものことだけど。
「そんなことより瑞稀くん」
「はい何ですか、黒先輩」
「その呼び方はやめなさい」
「すいませんでした凛音先輩。調子こきました。死にます」
「話、始めても良いかしら?」
「すいまてん、どうぞ」
怖ぇよ、一気に部屋の温度下がったよ。
「私が部室にーー」
「ちょっと!私を除け者にしないでよ!」
「ーー黙ってなさい。金髪豚野郎」
「とぅいまてん」
「ふぅ....瑞稀くん、私が部室に来てから話したこと、覚えてる?」
「お腹すいた?」
「それは来る前でしょ」
そうだ、それで先輩と購買で串カツ買ったんだった。
「カグラがどうのこうのってやつですか?」
「そう、それ」
先輩の頭がおかしくなったあれか。
「その話で、勇者と魔王が出てきたでしょう?」
「あと、悪魔四天王ですね」
かの有名な。
「そいつらは忘れて良いわ。有象無象よ」
「四天王なのに?」
「忘れて良いわ」
「ウィス」
「で、その勇者が私『勇者ヶ丘 凛音』。勇者に負けたクソザコ魔王が、そこに居る『魔王ヶ原 瑠天』なのよ」
....。
「先輩」
「何かしら?」
「病院....行きましょう?」
続きは明日か明後日です