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終幕
真知の危険日。俺はビデオカメラを用意した。
「なあ真知、今日は三島にお別れの挨拶をしてやろうぜ」
「え、どういうこと?」
「俺達のセックスをビデオに撮って見せてやるんだよ」
「も、もう……! 悪趣味」
「いいだろ?」
「ま、いいけど……」
それから俺達は何度も肌を重ねた。
「道尋、ごめん。私ね、貞治と付き合うことにしたの」
俺が促すまでもなく真知は画面に向け告げる。
「私の危険日オマンコに貞治のザーメンたくさんもらって赤ちゃんつくってもらうの」
いいぞ。
「ごめんね道尋。さようなら」
完璧だ。
「だからこのビデオを見てたくさんひとりえっちしてね♡」
完璧なビデオを撮影した俺達は、それからも丸一日セックスを続けた。
次の日、俺はビデオを三島の下駄箱に入れてやった。マル秘のマークを書き入れた。『ひとりで見てね♡』 と真知に書かせたのは、俺の最後の良心。あいつが親の前でこんなものを見ないためだ。
その次の日、ビデオはなくなっていた。
そのまた次の日、三島は学校に来なかった。