略奪
次の日の放課後。校門で三島を待っていた真知に声をかける。
「真知ちゃん、今日も遊ぼうぜ」
「……やめてください」
抵抗する真知にスマホを見せる。
「これを見てもそんなこと言えるかな?」
真知は青ざめた。そこに映っていたのは精液にまみれた自らの姿。誰だって驚くだろう。
「実は昨日撮ったんだよね。これ、三島君に見られたくないだろ?」
「……要求はなんですか」
「俺の家に来い」
それから毎日、俺は真知を犯し続けた。
最初は嫌がっていた真知も、二週間後には甘い声を漏らすようになった。一ヶ月後には外でセックスしても文句を言わなくなったし、それから一週間後には休日でも簡単にセックスに応じてくれるようになった。
次の日にはゴム無しでもセックスさせてくれるようになった。
どんどんエロくなる真知の姿を三島はなにも知らない。
それどころかあいつは毎日図書館に通ってなにかを調べているようだった。テストも近いからその対策だろうか。健気なものだ。
真知は最初こそ三島に会いたがっていたが、最近はあまりあいつのことを口に出さなくなった。
だから俺はその週の土曜、真知をデートに誘った。
海沿いをバイクで走って遠くのレストランでランチタイム。よくわからねえ美術館と森林公園で時間を潰して夜はバーベキューだ。
たらふく食べて、腹ごなしに夜の林道を散歩した。
「いや~真知ちゃん、楽しかったね~」
「……」
「真知ちゃんはどうだった? 楽しかった?」
「……」
「楽しんでくれたら嬉しいんだけどな~」
一方的に話しかけつつ、ラブホ街が見えてきたところで話を変える。
「さて、じゃあ今日はそろそろお別れかな」
「!?」
真知は驚いたような顔をこちらに向けた。計画通りだ。
「ん? どうしたのかな?」
「今日は……しないんですか?」
「なにを?」
「だから……セックス、を」
「したいの?」
「……」
「真知ちゃんがしたくないならいいかな。今日はデートだし」
「……っ」
「どうなの?」
「したい……です」