第3話 最後の希望。それは久一!
始業式が始まった。さすがに始業式は出席番号順なので未來が横にはいない。横には見知らぬ女の子。当然だが。
「お前が最後の希望なんだ。」
という言葉。なんで俺が最後の希望なのか?俺はながい校長の話を右から左へ受け流し考えた。通常に考えれば、部員が足りないとかだろう。しかし、弓道部はもっときつい裏事情があった。そう、だいたいこの学校に弓道部という部活の名はパンフレットになんか載ってなかったのだ。俺はそれを思いだし、始業式後彼らに確かめることにした。40分ほどの始業式が終わり皆各クラスに戻る。
「久一待ってよ。」
と未來が長い髪をなびかせながら走ってきた。
「もう、置いてかないでよ!」
と可愛らしい怒り方で言われた。
「あ、あぁ ごめん」
と俺は返した。幼馴染みとはいえその可愛さには俺自身未だ「ドキッ」としてしまう。
俺は未來と合流し、2人でクラスに向かう。すると、
「そういえば、久一が最後の希望ってどういう意味なんだろうね。」
未來が言ってきた。やはり未來も気になっていたらしい。
「わからない。だから今から確かめる。」
「確かめる?」
「あぁ、あいつらに直接聞く。気になることもあるしな。」
と会話を交わしてるとクラスについた。俺たちの席の前にはあいつら二人がすでに座っていた。俺らも自分たちの席に着いた。そして2人と話そうとすると、
「はい、みんな注目」
と先生が入ってきた。どうやらLHRが始まるらしい。なので2人とは今は話せなかった。しかし、
「みんなはまずこの学校に入って初日。まずはクラスのみんなのことを知りましょう。全員で自己紹介もいいんだけど、まずは周りの友達からね。30分くらい周りと4人くらいのグループになって名前だけ自己紹介したら会話タイムにします。じゃあよーいスター
ト!」
と先生がいいみんな周りの4人と机をくっつけ話し出した。なので俺たちも机をくっつけた。この30分はあのことを聞き出すいいチャンスだった。それは前の席は前話でも言ったが、彼らの席だからだ。
「じゃあまず自己紹介しよ。」
と未來が言って、しゃべくりタイム開始。
「俺は鷹宮久一。よろしく。」
「私は矢崎未來。よろしくね。」
と俺たちの自己紹介は終了した。
「次お前らだぞ。」
と俺が言うと、まず未來の前に座ってる奴から口が動いた。
「俺は塔矢だ。」
と言うと、
「俺は陽一だ。」
と俺の前の奴も名乗った。
「俺はお前らに聞きたいことがある。」
と俺はいきなり本題に入った。
「……。」
「この学校には弓道部など存在しない。なのになぜお前らは弓道部を名乗ってる?そして最後の希望とはなんなんだ!」
「……。」
俺の質問に対し反応なし。
「おい!」
と俺が言うと、
「分かった教える。」
と陽一がいい、話が始まった。
「今現在弓道部は学校の横にある道場で練習してる。今俺たちの部活は仮活動になってる。明日の17時までに3人の男子生徒を入部させないと弓道の部活は潰れる。今今、俺と塔矢で2人。あと1人なんだが、皆もう仮入部してる奴らばっかりであとはお前だけなんだよ、久一。だからお前が最後の希望なんだ。俺らは弓道をやりたい。そのためにはお前が必要なんだ。弓道部に入ってくれ頼む。」
と頭を下げられた。同時に横に座る塔矢も頭を下げた。すると、
「ねぇ、入ってあげない?久一。弓道楽しそうじゃん。」
と未来が言う。だが、俺は、
「さっきも言ったけど俺は何も入らない。悪いな。」
と再び断った。弓道部二人は悲しい顔をした。そして会話の時間が終わった。その後SHRをやり、俺は帰路に着こうとすると、
「頼む、弓道部に入ってくれ。最悪見学だけでも。」
と弓道部2人がまた俺の前に立ち言った。これではずっと付いてきそうだったので、
「分かった。見学だけだぞ。」
と俺が返すと、
「おぉ、いいよ。じゃあ行う。」
と陽一が言い俺の制服を掴まれ、連れてかれた。
「ちょ、おまえ。」
と言っても止まなかった。後ろからは未來と塔矢が付いてきた。
部活見学。ついに弓道へのスタートラインに向かい始めたのだと俺はまだ知る由もなかった。




