第27話 待てない…
翌日、俺と未來はいつも通り、学校に通っている。お互いに昨日のことにはあえて触れなかった。
学校に着いて、なにも喋らずに隣の席に座る。すると、それを見ていた陽一が、
「久一、ちょっといいか?」
と言って、俺と陽一はトイレに行った。
「なぁ、久一よ。また未來ちゃんと喧嘩したのかよ?」
「えっ、なんで?」
「だって、なんか二人とも話さないから…」
「まぁ、いろいろあったんだよ。でも、喧嘩してるわけじゃないから。」
「そっか、ならいいんだが。」
「そう、じゃあ、クラスに戻るぞ。」
「おぅ。」
陽一は不安だった。未來と久一が喧嘩するようなことがあれば、久一も落ち込み、未來も落ち込む。それだと、部活に支障が出る。久一に部長として頑張ってもらいたいと思っている陽一はすごく未來と陽一の関係を心配していたのだ。
俺がクラスに戻って座ると、今度は未來が、
「ちょっといい?」
と今日初めて口を開いた。俺と未來は屋上に行った。
「どうした?」
と俺が言うと、未來が走ってきて、俺に抱きついたのだ。
「み、未來、どうしたんだよ。」
と言うと、未來からは涙が流れた。
「朝、話さなかったのはね、話したら泣きそうだったからなの…」
「どうしたんだよ?未來。」
「私ね、待つって言ったけど待てないみたい…」
「えっ!?」
「私、もう久一が隣に居なきゃ無理みたい…久一が好きすぎて…もう待てないの…答えを聞きたい…」
未來はずっと久一のことが好きだった。それをやっと伝えられた。しかし、帰ってきたのは、待ってて欲しいと言う答え。あの時は待てる気がした。けど、告白した時に未來の何かがはじけたらしく、久一と付き合いたいという思いが強くなり、もう、久一とこうやっていつでも抱きつきたかった。もう、未來に待てる気力はなかった…
久一にまた判断が迫られる。多分、待ってはもう言えない。言えるのは、YESかNOか…
未來と久一は結ばれるのだろうか?




