第24話 部長への躍進
ビデオが終わり、俺は唖然としていた。
「久一くん、もし強さを大将、副将、三将に例えるなら、彼は三将だよ。」
「えっ!?」
俺を含め、皆が驚いた。
「でも、皆中してますよ?」
と陽一が聞く。
「確かに、だが、あとの二人は皆中は当たり前に出し、その上で何かをかね揃えてるんだ。」
「そんな…」
「久一くん、君は彼らを倒せるか?」
龍先生は俺を見る。
「今は無理ですね。絶対に。」
「…。」
「でも、抜きますよ、絶対に。」
「そうか。」
「はい。」
「これを見ても目標は変えないな?」
「当たり前です。」
「じゃあ、期待している。」
「はい!」
「陽一くんも塔矢くんもいいな?」
「まぁ、キツそうですけど、やりますよ。久一だけにいいところは持って行かせません。な、塔矢。」
「あぁ。」
「じゃあ、皆で全国を目指すぞ。」
「はい!」
「よし。久一くん、話は変わるが、この後はどうしようか?あと20分くらいあるが。」
「そうですね、まだ足が俺を含め、塔矢も陽一も痛そうなので今日はもう終わりにしましょう。」
「久一くん、昨日とは別人だな。」
「えっ?」
「しっかり周りを見てるじゃないか。」
「ま、まぁ。」
「君に部長を任せて良かった。」
「先生…」
「じゃあ、今日は解散!次回は月曜日だ。いいな?」
「はい!」
こうして、土曜日の部活は終わった。
帰り道、未來と俺はまたもや、無言で帰宅する。気づけば家の前にいた。
「じゃあな、未來。」
「…。」
未來からの返事はない。俺は諦め、家に入ろうとした瞬間、
「久一。」
「ん?」
「今日は部長らしかったよ。」
と未來は満面の笑顔で言った。その後走って、
「じゃあね。」
と言って、未來は家の中へ消えていった。その日見た未來の顔は最高に可愛かった。




