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久一の弓道  作者: フリーダム
14/30

第14話 約束

第1章いよいよ完結!久一の部長を部員は受け入れてくれるのか?未來との関係戻せるか?

俺と龍先生は他のみんながいる離れ弓道場に向かった。入り口のドアが開く。中では陽一と塔矢、未來の話し声が聞こえていた。話に夢中のせいか、俺と龍先生が来ても気づいていない様子だった。

「みんな注目!」

と龍先生の呼びかけでやっと3人は気づいた。3人は俺を見ると少し驚いていた様子だった。

「久一…」

と未来が小さく呟いた。俺は正直、未來と顔を合わせ難かった。

「じゃあ今から部会を始める訳だが、まずは紹介する。鷹宮久一くんだ。彼には我ら天武山弓道部部長をしてもらう。」

「久一にですか!?」

「不満か?陽一。」

「いえ…先生が決めたんですか?」

「まぁ、部長をやってくれないかとお願いはしたが、最終的にやるって決めたのは久一くんだよ。」

「久一が…」

「だめか?」

「いえ、俺はいいです。塔矢は?」

「いいよ。久一に任せる。未来は?」

未來は頷いただけだった。

「じゃあ決まりだな。では、部長久一くん。一言。」

「わかりました。」

俺は龍先生よりも一歩前に出た。

「今日から天武山弓道部の部長を任されました鷹宮久一です。入る前、いろいろと陽一と塔矢には悪いことをした。すまない。」

「いいよ、別にもう。なぁ、塔矢。」

「気にしてないよ、部長。」

「ありがとう。では、この天武山弓道部だけど、たった6年しかない部活だ。だから、俺たちが最初で最後だ。でも、やるからには何もやらないで終わりたくない。俺は弓道界に天武山弓道部の名を知らしめたいと思っている。だから、この部活の目標はただ一つ全国制覇、それだけだ。みんな、明日からの部活頑張っていこう。」

話が終わりと、陽一、塔矢、未來は拍手をした。龍先生も拍手をしてくれた。そしてまた龍先生が喋る。

「さて、目標も決まり、部長も決まった。あとは明日の練習メニューだ。久一くん、君の意見を聞きたい。初心者というのは知っている。しかし、君の意見を聞きたいのだよ、私は部長の君の考えは?」

「そうですね…」

普通に考えたら土台の射法八節。しかし、まだ必要なことがある気がする。俺は龍先生の射法八節を思い出し、考えてみた。その時、一つわかった。

「龍先生!筋トレをやりましょう。」

「何故だね?」

「はい。龍先生の射法八節を思い出して分かったんです。弓道に必要なのは軸がぶれないようにする足腰と重たい弓を引く腕の下筋が必要だと思ったからです。」

「なるほど…」

「違いますか?」

「いや、素晴らしいよ久一くん。あれだけでよくわかったな。その通りだ。だから、明日からは筋トレと射法八節のメニューの日々チェンジして行う。筋トレメニューは明日発表する。明日はきつくなるから今日は解散!」

その日、俺たちは解散した。

弓道場の前で塔矢と陽一は家の場所が逆なため別れ、俺と未來は同じ方向に帰った。並んで歩くものの途中まで会話がなかった。しかし、俺は未來としっかり話がしたかったので、会話を切り出した。

「未來、まだ怒ってるのか?」

「えっ?」

「俺、お前を泣かせちまった。最低だよな、女の子を泣かせるなんて。」

「久一?」

「ん?」

「なんで、弓道部に入ったの?」

「なんでって…」

「私が昨日あんなこと言ったから?」

「それもある。でも、一番は自分を変えるためかな。」

「変えるため?」

「あぁ、俺はお前に負けたり、失敗したりしたらお前にカッコ悪いと思われると思ってた。でも、それ以前にやる前から逃げてる方がもっとカッコ悪いとわかった。」

「……。」

「未來、俺はこの先、負けるかもしれないし、失敗もするかもしれない。でも、お前には俺をずっと見てて貰いたいんだ。俺が変わってく姿を。」

「久一…」

未來の顔が少し赤くなる。俺も、これでは告白と同じことに気づき顔を赤くした。

「あ、いや、だから、お前には、あの、その…」

「見てる。」

「えっ?」

「私は久一を見てるよ。久一が変わってく姿を。そして、いつか全国の舞台に私を連れてって。」

「未來…」

「私は待ってるから。ずっと、何年でも。」

「未來。俺、絶対未來を全国に連れて行くから。」

「うん。」

未來は笑顔で答えた。その時の笑顔は今まで見た何よりも可愛かった。

「明日はちゃんと迎えに行くからね。」

「おぅ。」

「ちゃんと起きてよ!」

「わからん…」

俺と未來は前よりも仲良くなった気がする。天武山弓道部が今、動き始めた!


次話から第2章開幕!天武山弓道部が今、全国に向け、いよいよ、練習スタート!

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