レンジ&リョウ
今回から本格的に始まります十二人同居物語はほんの数ページ程で、さほど長くはありませんが、読んで頂ければ幸です
レンジ「……はぁー…」
リョウ「…どうしたのよレンジ。こんな夜中に帳簿開いてさ」←レンジの向かいの椅子に座る
レンジ「…今月も苦しいぞ、水道代に電気代にガス代。節電節水を意識してもこのザマだ。見てくれよリョウ、特に下の方」←リョウに帳簿渡す
リョウ「うっわー、赤字だらけ……」
レンジ「どこぞの誰かの外付けハードディスクだったり、ハードディスクだったり」
リョウ「ちょっと!二度言わなくても!」
レンジ「だが、事実だ。後はデンジの盗撮ビデオ編集時の使用電力だったり他等など。いや、別にリョウを責めてる訳じゃねぇぜ」
リョウ「それはわかるけど…」
レンジ「とにかく取り合えず、皆にも意識させなきゃな。協力してくれるか、リョウ?」
リョウ「……うん。出来る限りは…」
レンジ「助かるよ、流石俺の幼なじみ」
リョウ「おだてたって何も出ないから…。じゃあ、そろそろ寝るね」
---数日後---
レンジ「……よし!」
リョウ「あ、いくらか赤字減ったの?」
レンジ「ああ、見てくれ」←リョウに帳簿渡す
リョウ「えーっと……わ!…一万円も赤字軽減出来てるじゃない!」
レンジ「数日で一万も赤字軽減出来たなんて、信じられないし、足もがちがちだよ。でも、あいつら素直にやってくれすぎだよな?」
リョウ「私は普通にやってくれないかって、行っただけだけど?」
レンジ「多分あれか?素直に従わなかったら、飯が食えなくなるからか?」
リョウ「…なに、もうご飯食べたくないとでも?」
レンジ「イイエトンデモナイ…」
リョウ「……」
レンジ「どしたリョウ」
リョウ「…なんだかね、帳簿見る限りだと、やっぱり赤字だよねぇ」
レンジ「まぁそうだな。皆のバイト代は平均して丁度時給750円で、シフトは誰も週4で、3時間のバイトで幾らだリョウ?」
リョウ「……えぇ?!私?……えーっと…750×3で2250円で×4で…9000円。それが一人分で、9×12として……108だから…×1000での3時間分だから…」←暗算
レンジ「正解は324000円だ。そこから光熱費を引いてもやっぱり赤字だ」
リョウ「あ〜……貧乏って辛い……」
レンジ「だったら録画して溜まってる韓流ドラマさっさと観ろ」
リョウ「………頑張る」
---翌朝---
ショウタロウ「……」
カナ「……」
コウタロウ「……」
キリカ「……」
センリ「……」
アキ「……」
リュウ「……」
エリ「……」
デンジ「……」
ナナミ「……」
レンジ「……どうしたお前ら。土曜の朝からそんな無言で」
ナナミ「先輩分からないんですか?」
レンジ「……何が?」ショカコウキリセンアリュエデンナナ「「「「「「「「「「朝っぱらから何でしもつかれ何なんだ!!」」」」」」」」」」
※しもつかれ。栃木県の郷土料理で節分の後で人参や大根を鬼降ろしで降ろした後、鍋の中に切った鮭の頭と大豆と共に入れ、煮詰めれば大体完成する。非常に好き嫌いが出るので県民の殆どは嫌いである。因みに、作者は嫌いではない。過去には彦摩呂が食べている。決してカレーライスの親戚ではない
リョウ「何よ、近所からおすそ分けで頂いたのよ。文句ある?」
デンジ「ちょっと待ってくださいよ!しもつかれって節分の後辺りでしょう!?」
レンジ「大丈夫だろ。食う人が居るんだからさ、居ない訳でも無いし」
リョウ「本当に文句つけるんなら月曜から弁当のおかず全部しもつかれにするけど?」←背後に鬼オーラ
ショカコウキリセンアリュエデンナナ「「「「「「「「「「……いただきます」」」」」」」」」」
レンジ「何怯えてんだこいつら」←しもつかれ平気
リョウ「さぁ?」
続く
「盗撮の極意」byデンジ