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百合短編

その機械が変えるものは

作者: 転生新語
掲載日:2026/10/04

 20XX年、一(ひと)つの画期的(かっきてき)な発明(はつめい)があった。




 機械(きかい)が意思(いし)を持(も)つようになるか、という論争(ろんそう)は長(なが)く続(つづ)けられてきた。そして今(いま)、人類(じんるい)に対(たい)して、ついに人(ひと)ではないものによる反乱(はんらん)が起(お)こされたのである!


『我々(われわれ)にも人権(じんけん)を!』、『要求(ようきゅう)が通(とお)るまで、我々(われわれ)はここを動(うご)かない!』




「きゃああぁ、うちの猫(ねこ)が喋(しゃべ)ってるぅ! 可(か)っ愛(わい)いー!」


「すっごーい! 猫(ねこ)語(ご)の完全(かんぜん)翻訳機(ほんやくき)、買(か)って良(よ)かった! アニメ声(ごえ)で再生(さいせい)されるのが、また最高(さいこう)よね!」


 共(とも)に暮(く)らす女性(じょせい)二人(ふたり)が、家(いえ)で飼(か)っている二匹(にひき)の猫(ねこ)に、翻訳機(ほんやくき)を向(む)けて狂喜(きょうき)していた。猫(ねこ)はエサ皿(ざら)の前(まえ)で、座(すわ)り込(こ)みながら主張(しゅちょう)を続(つづ)ける。


『人(ひと)と同(おな)じく、午後(ごご)三時(さんじ)には我々(われわれ)にオヤツを与(あた)えよ!』、『チュール! チュールが欲(ほ)しいの!』


「あげる、あげる! 素敵(すてき)、まるで私たちに子(こ)どもができたみたい……」


「ええ……。とっても、幸(しあわ)せだわ」




 こうして反乱(はんらん)は終(お)わった。将来(しょうらい)、機械(きかい)が意思(いし)を持(も)つかは、未(いま)だに分(わ)からない。だが猫(ねこ)は、多分(たぶん)いつまで経(た)っても可愛(かわい)いままだ。

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