七宮夏輝〜夏輝side〜
あー!!くそ!
なんなんだよあの男は!!
俺のこと知らねぇのかな?
特に怖がっている素振りも見せなかったし
でもこの辺のやつらなら全員知ってるはずなんだけどな…
ったく、何が彼氏だよ!!
くっそーーー!!ちょーームカつく!!
その時、俺は誰かに頭を殴られた
バコッ!!
「いっっ!!…ってーなこのクソ!!てめぇ俺を誰だと……。げっ。」
「“げっ”って何よ。まったく失礼なやつ。アホロリコン。」
こいつは最近何かと俺に付きまとってくる、
黒木菜月
こいつと同じ名前っていうのが俺的にちょーーイッヤッだ!!!
「おーい。聞いてるか?クソロリコン。」
「誰がクソロリコンだ!!!」
「夏輝しかいないでしょ?」
「呼び捨てすんな!!呼び捨てしていいのは、朱希だけだ!!」
「は?朱希っぺっていつから夏輝のこと呼び捨てにしてるの?」
「今日の朝。」
「ふーん?毎朝おはよーのチューでもしてもらってるわけ?」
「んなわけあるか!!(してほしいけど!!)年頃の女の子なんだから…」
「……!朱希っぺ彼氏できたんじゃない??」
「俺は認めん!!」
「はぁ??あんたは頑固親父か!?」
「だって…」
俺の朱希が…
「今、俺の朱希がぁぁぁあぁぁ!!みたいなこと思ったでしょーー??あはは」
んなっ…!心読まれた!!
なんかムカつく!
「で?朱希っぺ彼氏できたの?」
「……そうみたいだな」
カラン!ピチャッ!
菜月が自分の持っていたコーヒーを落として口を間抜けにポカーンと開けている
突然低い声で
「──…締めるか」
と言った
「さすが、考えることは今でもヤンキーさんだ」
「あんたは今!!不良でしょ?」
「別に不良なんかじゃねぇよ。いろんなやつ倒してたらみんな俺に怯えるようになったんだ」
「ったく、それを世間一般では不良っていうのよ?」
「だって〜〜」
「甘えるな!!キショい!!!」
「んなっ!キショいって…」
「はーー…。顔はタイプだったのにな…」
「は?」
「あんたってさ、どこか抜けてんのよね。言われたことない?」
「────ある」
「は〜〜〜。顔はすッッッッッッごーくカッコいいのにね?」ニコッ♪
ドキッ
えっ?なんだ今のドキッって!
確かに菜月はすげぇ可愛いけど…性格最悪だし…
ちげぇよな!!
うん、うん!!
「あ、、、ああぁぁあの!!七宮くん、ちょっといいですか?」
ん?うっわ可愛い!!……けど朱希のほうが可愛い!!(超ロリコン。。)
「じゃあ私は退散しますわ。どおやらお邪魔虫みたいだからね。アデュー♪ミスター夏輝♪♪」
「おー、じゃあな」
アデューって……
「で?俺に何の用?」
「あのッ!私、ずっと前から七宮くんのことが好きでした!!付き合ってください!!」
これもお決まりの言葉
「ゴメンね。俺君のことよく知らないし、ましてやタイプじゃねぇんだ?」
「どういう人がタイプなんですか?」
「んー?俺の妹♪」
「今度会わせてください」
「はい?」
「私、まだ夏輝くんのこと諦めません。だから理想の女の子になってまた夏輝くんに告白します!」
おー威勢がいいね。この子