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三上佳那汰 〜佳那汰side〜

くくっ…

朱希、からかいがいありすぎだろ

しばらく音楽室のドアの前で様子を見ていたが朱希は動かない

俺は帰ろうとクルッと体を反転させて、立ち去ろうとした…

その時

「最っ低!!!!!!!!!!!」

という叫び声が聞こえた

今頃?

ていうかたかがおでこにチューしただけだろ

そんなに騒ぐことか?

あいさつ代わりだっつうのに(なに人だよ)


これからはガッコ行っても飽きねぇだろうな

しかも朱希とか同クラだっていうのに俺に一年か聞いてきやがって…

きっと明日ビックリするんだろうな

「なんであんたが!?」みたいなこと大声で言いそう

あっ、やべ…

想像したら笑えてきた♪


俺が1人クスクス笑っていると「あ…あのっ!」という可愛らしい声が聞こえてきた

俺がクルッと振り替えるとそこには同クラの杉本梨恵さんがいた

「どうしたの?杉本さん…?」

「わぁっ!名前覚えててくれたんだぁ!」

「うん、それで?どうしたの?」

俺は早く帰りたかったので少し冷たい返事をしてしまった

「あっ…、あの、ここじゃアレなんで…、教室行かない?…、ですか?」

「…」

おいおい

いきなり敬語かよ。

それに"アレ"ってなんだ


まぁ、だいたいはこの子が言いたいことはわかってきた

アレだろ?

アレっつったらアレしかねえよなぁ?

そしていつのまにやら教室につき、

「私…、佳那汰くんが好きなんです!付き合ってください!!」

やっぱりな…

人気のないところで話すアレはやっぱコレ

だが俺は…

「ごめんね、俺、杉本さんとは付き合えない」

いつものこと

実は俺、モテちゃうんだよ♪

いつもならここで女の子は泣いて出ていく

いつも傷つけたと思う罪悪感と、しょうがねえじゃんという楽観的な感情がでる


だが

今日は違った

「なんで?」

「は?」

彼女は突然声のトーンが低くなった

えっ?

このパターンは初めてじゃね?

なになに?

新たにBパターンできちゃったよ

なんかこんなことを考えてる俺って、女の子にとっては最低かも

俺って最低…?


「ねぇ、佳那汰くん、なんで付き合えないの?」

「なんでって言われてもねぇ…、俺、杉本さんのことよくわかんないし」

「私はこういう女よ」

「へっ?」

その時

突然彼女に





キスされた





…はっ!?

えっ!?

マジッ!?

俺のファーストキスがぁ!!


なんてことはないんだけども

俺そんな乙女チックじゃねぇし

ていうかキス長くね?

さっきからずっとしてるよ


「っ……!?」

さっきから唇が変な感じすると思ったら杉本さんが舌で頑張って俺の口をこじ開けようとしている


…天然美少女系?


この子、俺が思っている異常にバカだ


男の力に勝てるかよ


そう思っていたら


カタン…ッ


という音がしたから不意にそっちを見てみると

朱希が立っていた


「ご…っ、ごめんなさい!失礼しました!!」


と言って走り出してどこかへ行ってしまった


おぉ……、バットタイミング…

「あはは、見られたね。あの子って同クラの朱希ちゃんだよね?」

「なぁ、見られたねって、俺たちそういう関係じゃねぇだろ?」

「……!!佳那汰くんなら、私…、犯されても平気だよ…?」

「はいぃいぃいぃ!!!!!!?」

おい!!

今の言葉聞いた!!?

俺とならヤってもいいんだって!!

マジのすけ!?(意味わからん)

き…

期待しちまうじゃねぇか!!(これこそ最低だ)

「じゃあセフレになりたいってこと?」

「…佳那汰くんの彼女になれないなら、セフレでも構わない!!」

おう…っと

危ない危ない

一瞬押し倒しちまいそうになったぜ…

「俺、セフレは持たない主義だから、じゃあね♪」

「あっ…、待って!」


俺は彼女の言葉を無視して


そのまま


家に帰った


これから杉本さんが何をしようとしているかなんて微塵も知らずに

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