自己主張と成長
幼稚園での年としての生活が始まった2003年4月。初めは環境が変わった影響もあってか、戸惑っていた賢も、数日たつと慣れて、落着いた毎日を過ごしていたようである。4月14日の書き込みはさと子が行なっている。かなり長文である。
4月14日
園では元気に落着いていましたでしょうか。お昼からはゆっくり家で過しました。朝、先生にお話を聞いて、危ないとき、悪いことをしたときは、その場で注意しないと、わからないまま、そのままになるので、その場で注意してください。色んなことが解っているので、本人もいけないことと思いながら、先生の気を自分に向いてもらおうとしているのかもしれません。少しずつでも、手や体で訴えずに、今より言葉を出して、コミュニケーションを取れるといいなと思います。
今日は悠と遊んだり、私が体を使った遊びをしました。少し注意することがありました。大泣きをしてしまいました。しばらくすると、よく抱っこして、よく話を聞いて落着いて、また遊びました。
「ごめんなさい」
「ありがとう」
「かして」
「さようなら」
「一緒に遊ぼう」
「~して・~してください」
親も、子供と一緒に遊ぶとき声をかけて、本人も言うように話をしてみようと思います。
「ごめんなさい」
は、最近その場で言えるようになりました。
「貸して」
も、悠とのおもちゃの取り合いで言えるようになりました。
子供が大泣きして、興奮することがあるので、私自身、なるべくいつもゆとりあるおおらかな気持ちで、接してあげたいと思います。本人のこだわりが少なくなって、他のことにも興味が持てる様に、楽しくできることはないか、色々気にかけてみようと思います。
帰りの迎えのとき、いつもお友達に手伝ってもらっていた、荷物を自分でかけて持って、それを見てとても嬉しかったです。ほんの小さいことでも、子供の成長を感じることができました。
息子を抱っこしていると、悠がおろそうとしてやきもちなのかと思い、両方膝に乗せて揺らすことにしました。先生でもあり、子育ての先輩でもあるK先生、何かいいアドバイスがあれば助言してくださいませ。
長袖ブラウスの代金遅くなりました。すいませんでした。
今思うと、本当にこのような小さなことで、賢の成長を感じ取っていたのか、甚だ疑問に感じる私である。子供の成長を素直に喜ぶような親が、自分の子供に対して暴言なんか吐き棄てることはしないと思うが。ここに書いてあるようなことを、本当に元嫁が毎日行なっていたら、もう少し賢の発達レベルは、違っていたんじゃないかと私は思う。私は、家にいる時や、休みの日はできるだけ賢とかかわりを持つようにしていたが、私が仕事を終えて帰宅すると、賢はほったらかしで、食事の用意もせずにテレビを見て笑っている・・・。そういう光景をずっと見てきました。このような嘘で塗り固めたような連絡帳、今読んでみるとものすごく白々しいです。
先生の返事ですが
4月16日
連絡帳、お返事が遅くなり申し訳ありません。二人一緒に抱っこすること、これは大変いいことだとおもいます。お母さんに大拍手です。今日は自分のやりたいことを主張し、昼食も全部食べないと主張、かなり残してしまいました(すいません)。友達のゼリーを見てたのか、
「ゼリーが食べたい」
といいながら、友達3~4人分のゼリーをとるまねをしながら私のほうを見ました。
また縄跳びを、S組から持ってきて、気に入って遊んでました。当番表作りも賢君也に取り組めました。副担任の先生に手伝ってもらってですが。
「嫌だ・嫌だ」
といいながらも、今の所は他の子と同じことを遅れてもしていますが、賢君の自己主張も強くなってくるのではと思います。今は賢君と、私の腹の探りあいって言うところでしょうか。
と書かれてある。賢も年長になって、自己主張が強くなってきた時期でもあった。自分がしたいことが言える。それはそれで大切なことだと思う。でも、いつも自分の主張ばかりが通るわけでもないので、賢にも忍耐と言うことを教えていた頃でもある。いつでも自分の思い通りにならないんだということを、私は暇があれば教えていた。そして、賢の嫌いな、自転車の練習も頑張っているところで、ようやくブレーキのかけ方や安全な乗り方が少しずつ理解できてきた頃でもある。
それから、4月17日の幼稚園の連絡帳へのさと子の書き込みである。
4月17日
お返事をありがとうございます。K先生が仰る様に、自分の意思が強くなってきました。気にかかるのは
「つばを吐く」
「ベーダ」
をすることです。本人也のコミュニケーションなのかと思いますが。
ゼリーはとても大好きです。家でも弟と取り合いです。また、紐・長いものが好きでしばらく手にすると落着きます。教室での様子も、先生方やお友達に手助けしていただいて、本人也に頑張っているというおはなしなので、家でもしっかり誉めてあげたいです。
朝、行かないと行って、帰ろうとしていましたが、K先生が優しく声をかけてくださり、にっこりと笑って園に行くことができてホッとしました。
風邪の引きはじめなのか、咳と鼻水が出ています。園で体調がよくなかったり、熱が出るようでしたら迎えに行きますので知らせてくださいませ。よろしくお願いいたします。
また、体調不良と言うことが連絡帳にはかかれてある。確かに賢は、アレルギー性鼻炎を抱えていて、毎年花粉症には悩まされているが、やっぱり気になるのは、あの汚い食器乾燥機に入ってた食器で、食事を取っていたと言うこと。いくら私が綺麗に片付けても次の日にはぐちゃぐちゃ・・・。そして、乾燥機自体を綺麗に掃除したという形跡も見当たらないことから、やっぱりこういう衛生面での問題が、息子の健康にも悪影響を与えていたのかもしれない。
先生の返事ですが
4月18日
今日は午前中は礼拝・マナー教室とよく頑張れたと思います。しっかり褒めてあげてください。お昼には私にちょっかいを出してきて、大きな声を出すこともありました。恐らくスキンシップでしょう。食後はクレパスを手に座って賢君也に遊んでいました。お昼に発散できたのでしょう。
ご心配をおかけいたしました上靴は、隣の組のロッカーに入っていました。ご安心ください。
とあった。この頃から目立ち始めたのが、幼稚園に持って行くものや、提出しなければならないプリントを忘れるということ。普段家で専業主婦をしていたのであるから、そんなに慌ててどこかにいかなければならないとか、バタバタするようなことはなく、落着いて用意すれば、忘れ物なんかしないはずなのであるが、賢よりも、さと子のほうが、何か落ち着きがなくそわそわしていた。私に
「落着け」
と、きつく言われることも増えていったのも、この時期だった様な気がする。




