命
私は旅を終えたあと、宛もなく大陸を放浪した。
金がなくなれば依頼を受けたり、家庭教師をしたりした。
どれも身が入らなかった。
あるとき、彼女の故郷の国に立ち寄った。
私は彼女の両親に彼女のことを話し、遺品の刀剣を渡した。
責められた。
両親は私を責めてもどうにもならないことはわかっていた。
ただ、行き場を失った思いを吐き出していただけだった。
私はうなだれ、ただ静かに吐き出された思いを受け入れることしか出来なかった。
翌日、私が国を出ようとすると彼女の父親が走ってきて言った。
「これはあなたが持っていてください」
私が困惑している隙に刀剣を渡し、何も言わず離れていった。
私はこのときやり残したことを終え、あの迷宮で死のうと思っていた。
しかし、生きる理由ができてしまった。
私はあの子の繋いだ命を無駄にしないよう自分の命が後世に残るよう動くことを決意した。
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