1章『始まりの唄』pert3
俺様の名前は物比部、名は金である。うちの家系は代々商会の会長だったらしいし、父はゲーム会社の社長、彼のゲームは宇宙人を題材にしたゲームが多いので俺様は開発の手伝いをしろと言われた。金もたんまりあり裕福な日々を送っていたのだが、その日はそう、桜が咲き乱れていた2020年の春だった。俺様は父の位を任される前に経営について学ぶ為、一番近い大学の理工文化大学を受験した。当然俺様は天才だから、トップ10の順位で合格した。これから本格的に勉強ができると思っていたがその前の夜に奇妙な物を見たのだ。それは帆船のようだったが、なんと空を飛んでいたのだった。そしてその船は近くの港に停泊した。次の日は日曜でもう遅かったので今日は寝ることにし、明日見に行くことにした。
その日は運よく晴れだったので、昨日見た船を見に行くことにした。俺様はもう二十一歳なので免許書を持っている。この前、誕生日でガロウィング式のスポーツカーを買ってもらった。その車に乗って我が館の前の大通りから右に曲がり、山の頂上から下って海岸に出た。そこには昨日見たであろう木造の帆船があった。その甲板にも船の前にも人っ子一人居なく、物資も一切置いていない。だが、はしごが架かっていたので俺様は上ってみることにした。甲板上にはロープとマストがあるぐらいだったが、後ろの方に扉つきの部屋があった。その部屋には左側に地球にそっくりな惑星の絵が写っている額縁と、はしごがあったので下りてみた。その部屋にはかなりの書類があったがあまり整理されていなかった。その中の一枚には、鉄を探す、地球生命体との交流、後に貿易と書いてあった、この船は宇宙人の物なのかと思った。その先を行くと今度は水がたくさんあったので宇宙人も水を飲むのかと思った。その先に進むと・・・司令室っぽい場所に出た。その椅子は裏を向いていたが上に植物らしき物が乗っていた。
「ようこそ地球人という者よ。わしは君らの太陽系の隣の星から来たメソポタミア星の住者じゃ。」
と、どこからか声が聞こえた。その声の後に椅子が回転して
「わしじゃよ、わし。」
と声の主が現れた。
そこには茶色の体をした老人が頭に植物を生やしているが、植物には見えない。なぜなら、赤い短パンと緑の上着を着ているからだ。俺様は此処で始めて口を開いた。
金「お前は何者だ?」
老人「さっきも言ったが、メソポタミア星の住人じゃよ。君は地球人と言うのじゃろう?」
金「じゃあ、お前は宇宙人なのか?」
老人「何を言っとる、おぬしも宇宙人じゃろう。」
金「はぁ?何言っているんだよ爺さん。俺様達は地球人だ。お前らと一緒するな!」
爺さん「はぁ・・・やれやれ、ま~た同じことを言わね~といかんのか。わしらはな。この広~い宇宙のちっぽけな星系の、さらにちっぽけな惑星の住人ではないかね。この事実を一緒にせんでどうしろと言うんじゃ。」
と言われたので納得しなければならなかった。
爺さん「わしらは君たちの言葉を理解した。わしらの目的はもう知っているんじゃろう?カメラで見ていたからのう。つまりわしらが住ませてもらっているメソポタミア星は、酸素が濃すぎるのじゃ。そのため金属が1日でさびてしまう。わしらはそのためさびない金属を欲しているのじゃ。そしてわしがその調査に乗り出してきたということじゃ。あと地球の土産にジュ―スと言うものが飲んでみたいといっておったのう。」
金「じゃあ、俺様が外の自販機で買って来てやる。」
爺さん「じゃ、わしも付いて行くわい。」
金「いやいや爺さん、付いてきたら怪しまれるだろう。そんな格好じゃあ。」
爺さん「わしにもちゃんと名があるぞ。マンドラゴラの略でマンゴラじゃ。それに遺伝的にカメレオンの力が備わっているから平気じゃよ。」
金「ふ~ん、じゃああんたはマンゴラ爺さんだな。」
笑いながら俺様たちは船外に出た。そして、船の反対側に在る、自動販売機に向かった。簡単に体によさそうな緑茶を選びそうになって爺さんに聞いた。
金「なあ、お前らは植物を食べたり飲んだりしても平気なのか?」
マンゴラ「わしは動いていない植物は食べたことがあるから大丈夫じゃ。」
金「そんなもんか。」
と言って俺様は101円の緑茶を105円で買った。なぜ101円かと言うと税率が1%になったからだ。なんともおかしな話だ。たった1%で人類が養っていけるとは。この国はどうなってしまったんだ?と思う前におつりと緑茶が出てきた。緑茶を爺さんに渡し、4円が俺様の手の中に残った。そしてそれをポケットの中にしまおうとしたが1枚を落としてしまった。その1円は爺さんの前に落ちたので爺さんが拾ってくれたが、爺さんはそれが何なのか分かったらしく
マンゴラ「これが1円か。」
金「そうだが、たかがはした金の1円じゃないか。」
マンゴラ「と言うことはアルミじゃな。すでに酸化しているのでさびることはもう無いはずじゃ。どうじゃ?わしと契約しないか?君はアルミをわしらに提供、わしらは君らにこの酸素生成服を提供。この服はわしらの頭の葉から採取し、編んでいる服で耐久性と吸水性がある。一番の特徴は、酸素を作り出すことじゃ。」
金「ほぅ、それはすごいな。こんなはした金ならくれてやるよ。」
マンゴラ「そういえばその服の欠点は一ヶ月で蒸発してしまうんじゃ。だから定期的に交換せねばいかんのう。」
金「また此処に来てくれるのか?」
マンゴラ「おお、一ヶ月に一回くらいでくることにしよう。仲間も連れてのう。」
金「おう、じゃあよろしく頼むぜ。商売相手さんよ。」
こうして俺様は、初めて地球外生命体と言うものと契約した。
・・・続く