第06話 初陣(そこまでの手続きはすべて茜さん名義です)
いよいよ迎えた集会。
「国民の皆様おはようございます。国王に就任させていただいた幸弥と申します」
するといろいろのところから話し声が聞こえてきた。
「国王様が私たちに敬語を使っていらっしゃる」
「国王様がまるで私たちとまるで対等の立場のようにふるまってくださっている」
「国王様がまったく威張らず話を聞いてくださっている」
敬語を使ったことによる国民からの評判はかなり良かったようだ
そうして僕は話を続ける
「私は国王のうちにやりたいことが三つあります。
一つ目は王政の撤廃
二つ目は国民主権
三つ目は世襲制の撤廃並びに身分制度の廃止です」
そういい終わった瞬間、観衆からどっと歓声が沸き上がった
「私たちだけが働かなくていいのね」
「国王万歳」
集会が終わったと思ったとき、おおきな魔力の動きが直感的に感じ取れた
「protect high barrier」
俺は反射的に結界魔法を張った
するとその結界の上で大きな爆発が起きる。
「茜、よろしく」
「わかった」
こんなこともあろうかと結界魔法をあらかじめ構築しておいて、いつでも発動できるようにしておき、茜には探知系の魔法をあらかじめ構築しておいてもらっていたのだ
「十字の方向に術者発見。それの取り巻きが3人」
「了解。やっと国王としての初仕事兼初陣ってところかな」
「used normal spacetereportation」
これで空間ごと反逆者を移動することができた。しかもなにもない砂漠に。さらにそこには転移系魔法禁止結界をあらかじめ張っておいた。
ここまで用意周到にできたのもすべて茜のおかげだ
これは三十分ほど時間をさかのぼる
「氷霧君、ちゃんと襲撃されるリスクも考えた?」
「いや考えてないけど、考えなくちゃダメなのか」
「あたりまえでしょう。氷霧君の考えてることは分かったけど、それだとよく思わない人たちが出てくるでしょう。誰だかわかる?」
「貴族か!」
「正解、つまりその政策が気に食わなかった人たちが反逆しようというのは考えておいて損はないんじゃないかしら」
まあこんなやりとりがあって、今に至るというわけだ。
俺は反逆者に話しかけてみることにした
「おいお前らなんで反逆しようとした?」
「なんでってわかりきっていることだろう?国民主権とか貴族の撤廃とかふざけている」
「いやべつにあなた方の地位がなくなるわけじゃないんですよ。まあ能力があればの話ですけど」
「黙れ、私たちは能力は持っている。ただ私たちがどうしてリスクを背負ってまでそんなことをしなければならないのかを聞いているんだ」
「平民の皆さんはその思いを毎日思っているんだ。おまえ一回平民になってみたらわかると思うけど、お前らじゃ到底生きていけないよ。平民の血税を使って生きてるおまえらにはな!」
「えーい黙れ。もうそうしたら徹底抗戦しかないみたいだな。いくら国王だって言ったってこっちは四人、束になったら勝てる」
そうして四人は魔法の詠唱を始める。
「よし、ヴェルクレリア王国のための初仕事を始めようか」
ちょっと遅くなったけど第六話です。やっと異世界ものって感じがしてきました。やっぱ魔法っていいですよねー。でも前友達と話してたんですけど、やっぱ魔法って日常生活で使うとしたらテレポートぐらいしか使えなくね。そもそも破壊系って地球破滅ぐらいしか使えないし、防御魔法でもいじめからとか交通事故から守れるとかそんな程度だし、ヒールでもやっぱ上司のパワハラぐらいしか使えそうなところがないですね。うーん魔法が欲しいってよりも魔法を持ってるっていう優越感が欲しいのかもというわけで次話もお楽しみに