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僕こそ「主人公」なんです。

「俺はいったい何をやってるんだ・・・!」

心の声が口から出ていた。

それはもう心の声ではないんだが・・・

だから 今のを中森に聞かれてしまったようだ。

そりゃあ 急に変なことを言い出したら

「どうしたんだ? 策。」

声かけられるわな。

正直声をかけて欲しくはなかったんだが

「中森 俺は何だ?」

「現実を見ない 端から見たら変な高校生」

「ファッキン。」

今の自分の顔はものすごいことになるだろう。

しかしまぁ こいつが俺が何たるかを知らないとは

今、この時! こいつに 俺の正体を教えよう!

「お前には初めて言うが、俺 主人公なんだ!」

俺と中森の間に沈黙が駆け抜ける。

それはわずかな時間のはずだったのだが、

俺には永遠に感じた。

なんか 悲しくなってきた・・・。

「そうか、ごめんサク。」

満面の苦笑いを顔に浮かばせて言ってきた

やはり人間言葉にせずとも 顔で何を思ってるか分かる。

今の中森の顔は

俺との交友関係を真剣に考えてるようだ。

率直に悲しい。

こいつとは中学1年からの関係だってのに

しかも中森と友達でなくなってしまったら

俺は仲間がひとりもいなくなってしまう

孤独・・・!! 圧倒的、孤独・・・!!!

だが 俺は信じてる 俺たちはずっと友達ということを!!

「俺たち・・・分かれよう。」

ガタンッ

と思いっきりイスを倒してしまった

こいつ、今なんと・・・?

って待て まて マテ

何でこいつは俺の彼女みたいな口ぶりなんだ

ふっふざけるなよ

「いや お前がそういう奴だってことは分かってたけど

いざ お前の口から聞くと無理だわ・・・」

中森のその言葉が俺の頭の中で繰り返される

無理だわ むりだわ ムリダワ・・・・・

相当なショックを受けた俺は

「そっそっそんなこというなよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

と 言って教室から勢い良く出っていった

「何なんだよ あいつは。」

教室に残った中森は

明日の英語の宿題をやり始めた




放課後 帰宅途中

まだ脳内に中森の言葉が駆け巡る

歩く気力なんてないはずなんだが

帰らないわけにもいかないので

気力を振り絞って家に向かっているところだ

そうしたら 俺の同じ高校の生徒が不良っぽい奴ら

3人にからまれていた

いまどきこんな奴らがいるとは・・・

まぁ いいや

「お前ら そんなことしといて恥ずかしいとは思わんのか?」

不良どもに向かって叫んでいた

「あぁ? 何だお前は?」

いかにも 不良がいいそうな言葉だ

虫唾が走る

嫌いなんだこういう奴らは・・・

「ヒーロー気取ってんじゃねぇぞ!!」

その言葉を聴いたとたんに

「はっははアーハハハッハッハハアハアハアッハハ!!!」

大爆笑してしまった

ヒーロー? いいねそれ いいよ

「なに笑ってやがんだ!?」

不良Aが殴りかかってくる

正直 喧嘩なんてしたことがない

てか 喧嘩をふっかけられない 

話しかけられないから仕方がないんだが

だから 俺が強いかどうかなんて分からない

だが 今の俺は負ける気がしない

「ハハハ 相手が悪いよ お前ら!!」

俺は相手にむかってかまえる

勝てる 絶対に勝てる

「必殺!!」

不良Aが若干反応する 

それが命取り 

俺は必殺技名を叫ぶ

「主人公補正っ!!!!!!」

右のストレート この一発で勝負は決まるっ・・・!!!

不良Aのクロスカウンターをくらいぶっ飛ばされた

そこで 俺の意識は途絶えた

ダサいなおれ・・・



気がつくと中森に肩を担がれていた

「策、お前鼻血だして白目むいて道端に倒れていたぞ・・・」

「助けてくれたのか・・・?」

俺は中森の優しさに涙ぐみながら質問した

そしたら一言

「いやぁ 不良達が気を失ったお前をいたぶんのに飽きて

どっかいったのを確認してから助けたんだ・・・」

・・・・・・・・・・・・・




こいつとの交友関係を真剣に考えました。

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