番外編 郷に入っては郷に従えば問題ないってマジで。ソレがたとえ異世界であろうともさ!
どうも、異世界トリップいたしました意外に肉食系女子の斉藤歩美です。
リクエストいただきましたので、初夜のお話をしたいと思います。
初夜は、地味に会話だけで終わりました。
何せ私には何の情報もありませんからね。
まず、欠かせない自己紹介ですね。
名前と年齢と仕事と趣味とかかな。
旦那様は17歳とか日本じゃありえないので、ちょっと興奮してしまいました。
若いっていいね、肌のつや……化粧品も一緒に召喚して欲しかった。
私のことは気軽にフミ様と御呼び♪と言ったら軽く引かれました。
彼は冗談が通じないタイプらしいです……メンドクサ……。
あとは異世界であるディリトア王国の情勢とか聞いときました。
あのアンドレア国王って有能なのかい?とか(超失礼)。
王様は愛妻家の平和主義、有能です!だそうです。
愛妻家、有名なんだ……確かにちょっと妻自慢してたな。
あと、国家間の関係や、簡単な政治体制とかを聞きました、あの署名させられた書類は婚姻届だったそうで、私が漢字で書いたのを見て、漢字を使う国があると教えてくれました。
是非行きたいので新婚旅行先にしてもらったよ~。
偽署名したけど……コレは墓場まで持っていく秘密にしよう。
うん、この国漢字使わないらしいし。
今から文字覚えるのか……まぁ、頑張るか。
女神ペクテーヌ様とか宗教観。
女神様に祈りを捧げているときに私が落下したってことなので聞いてみたの。
その日の夜にイシュは夢の中でハイテンションな女神様に逢ったそうです……。
でも私との結婚のことが嬉しくて考え事始めたら(嬉しかったんだ?こっちが嬉しいなぁ。)国王様のところに行くって言われて、女神様からのマシンガンお告げは終わったらしいです。
私の世界で私がどういう状況になっているかはまーったく言ってなかったみたい。
ディリトア王国の国教は愛の女神ペクテーヌのみの信仰対象で一神教らしいですが、信仰自体は個人の自由だそうな。
戦女神チョジェ様という神様も人気あるらしいです、特に男性に。
ってかチョジェ様は絶世の美女らしいです、女神様たち見たいな~。
中二病なので自分が最強モノかも!?と思って、私にも魔法使えるか聞いたら、フミさんには魔動力が無いので魔法は使えないですねと言われました。
無いって…0ですよ、ゼロ……地味にショックですが、何かっ?
魔動力とか魔法関連の説明も聞いた結果、予め魔動力を込めた道具とかは使えるそうです。
いでよっ、わが炎~うううっ。
そんな感じでだらだらと会話して、女子のパジャマパーティーかってくらいさっぱりした雰囲気でお喋りしたので、二人とも同じベッドで気づいたら寝ておりましたb
マンガに出てくるようなイケメンと同衾していたのにグースカ寝ちゃった私の馬鹿馬鹿っ!
写メとか撮りたかった、自分のバカバカッ!
地球からの持ち物パジャマしかないけど……。
あ、そういえばベッドは、あざといタイミングで元から二人用ですよ、僕は寝相が悪いのでって彼は言ってましたが、確実に婚儀式当日中に用意したんだと思います。
だって綺麗過ぎたんだ……未使用でしたね、アレは。
匂いとかもないし、寝相悪くなかったし。
10も歳の離れたお姉さんを騙そうたってそうはいかんぞ。
この国は成人は15歳、大体働き始めるもこのくらいから。
でも結婚は16歳からなんだって。
中国みたい(成人18歳、結婚22歳から※一部除く)です。
彼は宮廷魔術師という仕事を15歳からやっているらしく、お金にはこれからもおそらく困りませんので、フミさんは働きたくなければ働かなくても構いません、家事もギルドに依頼すればいいですし、やりたくないことは何もしなくていいです。と言われました。
ギルドはハローワーク+コンビニ+αらしくて、世界統一でギルドと言う発音だそうな。
やりたくなかったら家事までしなくていいってどんな駄目人間を育てようとしているの、この子……むしろ、何なの、この世界……。
よくよく聞いたら、手荒れが無いし、日焼けもしてないから、
貴族みたいな身分の高い人なのだと思われてました。
フフフ、昔から手は綺麗なんだ、自慢なんだ……あと事務仕事だし、家事は適当だし。
仕事……あぁ、やっぱり地球での私はどうなってるんだろう……?
ってか普通の主人公ってまずはじめに地球の自身の状況考えるだろうなぁ……。
お父さん、お母さん…そしてシスコン気味の弟よ……達者でな!
あ、弟いるんですよ。出てきもしない設定でしたけど。
弟はイケメンじゃないからじゃれてきても叩きますよ、えぇ。
イシュは可愛いので許す、むしろ私から構い倒す。
新婚2日目の朝、イシュ君のお仕事がお休みなのだそうで、家の中でまったりと夜話したことの復習と、生活習慣とか暦とか教えてもらいました。
「今日は建国暦1401年6月125日です。あ、一年が1,728日なんです」だそうな。
え、私6月124日に結婚したんだぁ……ジューンブライドじゃん……って何だよ……125日とか1,728日って。
えー1,728日割る365日は約4.7……地球の約5倍じゃん……orz
長いよ、長すぎるよ、一年……。
旦那様17歳でも地球で言うと80歳分生きてるよ……。
やたら落ち着いてんなぁとは思ってたけど。
イシュじいちゃ……まぁいいや、イケメンだし。
人間見た目が10割だよ。
ってかディリトアは数え年で年齢計算とのことでイシュ君は実質16歳でした。
あとは新婚旅行はあっても結婚指輪の概念がないそうです。
ダイヤモンドは永遠の輝きとか言って買わせたけどね。
そしてこの国選択的夫婦別姓だそうな……フミ・キールンでもフミ・サイトウでもいいらしい。
イシュライラ・サイトウもありだそうな。
おっと、キールンはイシュライラ君の父方の名字だぞ。
キールン家は大きい商家らしい。
やっぱり宮廷魔法使いとかって貴族とかのお金持ちの道楽系よね!
孤児が才能を買われてってのも捨てがたいパターンだけどな。
っつか婚儀式にイシュの両親と兄弟いたんだってさ!
イキナリ駄目嫁じゃん、私!挨拶なんてしてねーし!!!
ん?嫁ってコトでいいよな?
おっと話題がそれた。
身分登録庁ってとこで選択手続きしないといけないそうだが……その前に私の身分、何?
異世界出身・平民・♀とかでいいのかしら?
イシュ君が上司経由で国王に確認してくれるそうな。
まぁ、個人的には外国人と結婚したようなもんだから、日本と同じ感覚でいい感じ、キールンでもサイトウでも。
ずっとこの国に住むならサイトウのままでいると、例の漢字を使っている元ブエルノ帝国民だと思われるだろうってさ。
別に帝国民と思われて不都合も無いけど、色々他国絡んできても面倒なのでキールンにしちゃおっと、人生ストレート勝負よね。
でもどうせなら日本の住民票とか戸籍でキールン歩美が見たかったなぁ。
というか自分で作りたかったわぁ。
あ、私ってば戸籍課勤務だったのです。
そんな感じで新婚二日目はまったり一日が過ぎていきました。
ちなみにご両親はお仕事でしばらく逢えないそうな。
あああ……確実にダメ嫁フラグ立った……?
弟(14歳)さんはそのうち紹介していただけるそうです。
美少年なんだろうなぁ……(ニヤニヤ)
そして大事な金銭面ですが、私の旦那様の稼ぎハンパネェー!
国からの給金(防衛費)で月380金(日本円で約500万円!)出て、大体それで生活していたらしいですが、そのほかに魔法による特許料があって軽く国からの給金の10倍は稼げているそうです。
まぁ一ヶ月144日兼物価3割増し位っぽいので日本人の感覚からすると手取り月約800万円なんだけどね。
年に換算すると約1億円……家計簿つけるの楽しそうだわ。
文字を覚えるのにもちょうど良いかな。
一度で良いから金を湯水のごとく使ってみたかったのよね。
私のものは私のもの、夫のものも私のものよね?
で、初夜の翌日に前日が初夜だったことに気付きましたので、私のほうから気付いたので謝りつつ、中年親父系エロエロ病な言葉攻めで襲い掛かりました(笑)
17歳相手は犯罪だ?
大丈夫、結婚したから。
ってか郷に入っては郷に従えよ……フフフ。
何となくDTなんだろうな~と思ったら、案の定でした、ごちそうさまっ!
据え膳食わぬは女の恥ですよ、えぇ。
え?女じゃなくって男だって?
女も恥だ!
いいか!
チャンスは逃したら駄目なのだっ!
その機会を置いて他にないかもしれないからチャンスと言うのだ!
わかっ……おっと、つい興奮してしまいました、失礼。
そんな感じで、まず身体をじっくり観察から始めてみたり、鬼か、私は。
魔術師と言うからひょろいのかと思ったらそうでもなかったり……隣に並んだから身長が高いのはわかってたけど……弟の170cmより余裕で頭の位置高かったから、180cm以上あるハズ。
っつか私マッチョ嫌いなのでこれ以上筋肉つけてくれるなよ、細マッチョよ。
研究で篭って寝るのを忘れるときもあるから、ある程度の体力をつけてますと必死で説明されてしまい、まぁ……顔真っ赤で涙目でした、かわいいコト……。
恥かしいことさせてゴメンよ。
でも普通のマンガとか小説のトリップものって女性側がこんな感じの扱いされるからね!
逆もたまには新鮮でいいよね!読者様が喜ぶだけだけどね!
で、致した後にムードも減ったくれも無く、DTな理由を聞いたら、驚きです。
僕、魔動力ありすぎて相手が僕の力に耐えられなくて死ぬんです、理論上は。と涙ながらに言われました。
ちょっと待てー!ヤッちゃったよ、トリップ4日目で死亡フラグ来たぞーっ!!!と思いきや、私は魔動力0のせいか、力の反撥みたいのが起こらないので死なないそうです。
むしろ魔動力を吸収して私も魔法が使えるようになるかも、とな。
絶賛研究中らしい。
びっくりしたー!みんな短気は損気だぜっ!何も無かったからいいけど。
しかしHして魔法使えるようになるってどんなエロゲ?
私も体力付けておこうかな、魔法使いたいし……おおぅ!単にHしたいからじゃないよ?
しかし魔法奥が深いぜ……そして殊に魔法にはイシュ君は饒舌だぜ。
さっきまで泣いてたくせに……泣かせたとも言うかもしれないけどっ!
感動の涙だよ、感動の。
被害者の涙じゃないよ。
あれだもん、喜んでたもん(言えば言うほど性犯罪者っぽいな)。
とりあえず魔法の講義聴いてたら眠くなったので寝ちゃいました。
ごめんなさい、旦那様。
そんなこんなで異世界にて可愛い旦那様と一緒に過ごしております。
が、最近、私の中年親父系エロエロ病が感染したのか、やたら奴はシたがります。
なんだろう……若いって良いな(遠い眼)
二回に一回拒否っても良いよな、これ?
ホント体力ないんだよ、私。
あ、魔法使えるようになったかな?
「フミさん、今日はダメですかぁ……?」
「イシュ……伏せっ!」
「ギャウンッ!」
見事に私の言霊が旦那様の身体の動きを縛り、見た目と態度が大型犬っぽい旦那様はベッドに叩きつけられました。
マンガで言うと犬夜○のワンコロがカゴメなるお嬢さんにO・SU・WA・RI!という台詞を言われた場面と同じです。
知らない人は検索して動画でも見てみてください。
まぁ、そんなわけで私、新婚生活8日目から魔法使えるようになりました……。
ちなみに今回の魔法のお手伝いしていただいたのは風の精霊さんのようです。
あとどれだけHすれば亀ハメ波が出せるようになるのかなぁ……。
どうも私は呪文の詠唱が必要ないようでイシュたんの研究魂が燃えたようです。
その日は別の意味で攻められました。
「で、次はお湯を沸かしましょう!さぁ、どうぞっ!」
「ね、寝たい……沸騰しろーで良いんじゃない……?」
寝室から台所に移動した私たち。
テーブルの上に置かれた鍋に入った水はうんともすんとも言いません。
「あと、ちょっと!あとちょっとですから!もっと感情込めて!」
「沸騰しろー……ガンバレー。沸いたら寝るぞー!」
ポコポコと鍋の中ではだんだんと気泡が現れていきます。
お湯が沸きつつあるのです。
頑張れ、私。
寝るために頑張れ、私……ねみぃ。
「家事で使うにはもっと魔動力が必要ですね。頑張りましょうね、フミさん!」
「う?うん……?」
もっと判りやすくこの鍋の水は沸騰しろって言ったほうがよかったのかな?
(いえ、Hをですよ、奥様。)by風の精霊
ペクテーヌ「イチャイチャしとるのぅ……」
グオム「……したいのか?」
ペクテーヌ「モチのロンじゃっ!」
グオム「そうか……そういった類は苦手なんだがな……」
ペクテーヌ「わらわが二人分イチャイチャするっ!」
グオム「……すまないな……」
チョジェ「バカップルの旦那だけ滅びてくんないかな……」←蔭で見つめるストーカー
今回の後書きは神様夫婦が登場っ、でもイチャイチャしかしてない。
そしていきなり誤字修正した。
例のセリフはお座り!でした。
間違えて覚えてたようだ。
マッチョが嫌いなのは私です、えぇ。