1 共同生活
ロイドとマリアンヌとマリエールは共同生活している。三人とも転生者だ。それぞれに転生特典もある。三人とも12歳だ。
1 共同生活
私達は共同生活している。子ども達だけの生活だが辛うじて浮浪者ではない。この家の持ち主のロイドは解析鑑定の魔法があり薬草を採集したり薬を作って売ったりしている。マリアンヌは家事全般が得意で万能農具の能力があり野菜を作っている。マリエールは冒険者として討伐などをしている。攻撃魔法や防御魔法、アイテムボックスや複製魔法の使える彼女は稼ぎ頭だ。三人共に12歳、冒険者、転生者というのが同じだ。この世界では10歳から冒険者になれる。三人共に10歳で冒険者になった。その頃はロイドの父親が生きていて4人で冒険者をしていたがオークの群に襲われて死んでしまった。三人は転生して転生特典も得たがロイドの父親は転生しなかった。それ以来三人の共同生活が続いている。
マリエールは複製があるのであまり冒険者をしていない。朝冒険者ギルドで常時依頼を受けて、買い物をして複製して、夕方冒険者ギルドに行って報酬を受け取る毎日だ。マリアンヌがマリエールに
買い物メモを渡りした。
「小麦粉と卵とフライパンをお願いね。それから何かデザートがあったら嬉しいわ。」
複製ができるようになって2年も経てばたいていの物はアイテムボックスにある。今言われた物は持っている。マリエールは、
「判ったわ。買って来る。デザートも任せてね。美味しい物を買って来るわ。」
極力能力の事は秘密にしてあたかも何もないように生活する技を身に付ける事を3人で話しあった。10歳あまりの三人で生活するのは周りからみると不自然だ。ロイドが薬局、マリアンヌが農業、マリエールが冒険者をしているとは言え暮らしに余裕があるはずがない。目をつけられる事のないように気をつけなければならない。マリエールは既にCランク冒険者だ。力もついた。からかう男を捻じ伏せる事ぐらいは朝飯前だ。魔法の能力も3人の中でもずば抜けている。最近はフライや転移の魔法も身についた。ロイドは、
「マリエールは冒険者としてもう十分生活していけるのじゃないか。足手まといの私達なんかいなくても十分生活できるだろう。」
という。マリエールは、
「三人は家族じゃないの。ここは私達の故郷よ。私達は何時までも一緒よ。」
マリエールは本当にそう願った。複製がある限り三人は生活に困る事はなかった。ロイドとマリエールには収入があり大抵の物は買えた。時には貧民の子ども達に食料を配った。それが間違えだったのだろう。三人の暮らしは裕福だと貧民の子どもが街のヤクザに情報を流した。ヤクザ連中が三人の家に乗り込んだ。マリエールが出掛けている時だった。マリアンヌは連中に捕まった。
「こいつは高く売れるぜ。」
連中は家の金めの物を持ち出すとマリアンヌも連れて帰ろうとした。マリエールは帰ってきた。マリアンヌを捕まえている者の腕を切り落として貫通魔法を放って収納した。一人も逃さなかった。ヤクザのアジトに行き略奪と殺戮を繰り返しボスも収納した。ヤクザに情報を流した子どもを捕まえた。マリエールは子どもに尋ねた。
「どうして私達の事をヤクザに伝えたの。」
マリエールは子どもに優しく尋ねた。優しくはないだろう。大腿部を貫通されているのだから。彼は一生歩けないだろう。
「情報を流せば金になるからだ。」
マリエールは怒りの表情を浮かべて貫通した大腿部を蹴りつけた。子どもは悲鳴を上げた。マリエールは、
「あなたに告げ口されないように、あなたの一切の記憶を消すわ。」
マリエールは子どもの記憶を全て消した。子どもは生まれたての赤ん坊の知識しかなくなった。貧民街で彼を助けてくれる者はいない。5日後彼は遺体となった。マリエールは彼を収納した。
貧民の子どもがヤクザに三人の事を告げ口されたせいで、三人の家はヤクザに襲撃された。怒ったマリエールはヤクザと子どもに制裁を加えた。




