長老会と。龍神と。
つまらない説明会です。
戦闘シーンが書きたいです。
▶︎ ヴァルド・リヴァイアス視点
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神木は、語らない。
だが、沈黙は拒絶ではない。
それは選別だ。
語るに足る者かどうかを、
ただ静かに量っている。
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ヴァルドは、神木の根元に立っていた。
龍泉の村、その中心。
すべての水が巡り、
すべての情報が一度ここを通る場所。
円形に並ぶ石座には、
すでに長老たちが揃っている。
いずれも老いている。
だが、衰えてはいない。
彼らは皆、かつて“役目”を負った者たちだ。
神木に縛られ、
神木に守られ、
神木に見送られなかった者たち。
「――来たか、ヴァルド」
最も古い長老が口を開く。
「久しいな」
「儀礼は不要だ」
ヴァルドは一礼のみで答えた。
「本日は三つ、報告がある」
空気が、わずかに張り詰める。
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「一つ目」
ヴァルドははっきりと言った。
「長男レオンが、竜と邂逅し、
龍言を授かった」
長老たちが、ざわめいた。
「……ほう」
「四年の沈黙を経て、か」
「どんな龍言だ」
「《ヴァル=ガルディア》」
その名が告げられた瞬間、
神木の葉が、一枚だけ落ちた。
守護。
献身。
引き受ける誓約。
重い龍言だ。
「覚悟の要る言葉だな」
「逃げられぬ道を選んだか」
ヴァルドは頷いた。
「父としてではなく、
神木の守り龍として評価する」
「よく耐えた。
よく選ばせた」
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「二つ目」
ヴァルドは、間を置かずに続ける。
「龍言覚醒の直前、
龍泉の滝にて襲撃があった」
空気が、冷えた。
「侵入?」
「この神木の結界をすり抜けてか?」
「――誰が」
「魔王軍だと私とエリシアはみている。」
長老たちの顔が、明確に険しくなる。
「……それは」
「前例がない」
「神木の結界を抜け、神木の守り龍であるお主の探知をすり抜け、あまつさえお主を襲撃するなど」
「不可能なはずだ」
「本来は、な」
ヴァルドは静かに言った。
「だが、現実に起きた」
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「三つ目」
ヴァルドは、そこで一度だけ言葉を切った。
そして、慎重に選ぶように続ける。
「狙われたのは――
神木の守り龍である私でも、龍言を授かったレオンでもない」
長老たちが、一斉に目を細める。
「……何だと」
「では、誰を」
「まだ理由を話す段階ではない」
ヴァルドは断言した。
「ただし、はっきりしていることがある」
「魔王軍は、
“龍言そのもの”を狙ってきたのではない」
「竜との邂逅によって、
別の何かを探知された」
沈黙。
神木が、わずかに軋む。
「……龍神の加護か」
誰かが呟いた。
ヴァルドは、否定もしなかった。
肯定もしなかった。
「分からない」
「だが一つだけ言える」
ヴァルドは、長老たちを見渡す。
「これは“偶発”ではない」
「世界の構造に、
何かが追加された可能性がある」
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長老の一人が、深く息を吐いた。
「神木の守り龍ヴァルドよ」
「お前は、どうする」
ヴァルドは迷わなかった。
「守る」
「役目として」
「父として」
「そして――
世界の均衡を預かる者として」
「そのために、
すべてを報告した」
神木が、静かに光る。
それは了承ではない。
拒絶でもない。
観測の継続だ。
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会合が終わり、
ヴァルドが背を向けたとき。
最古の長老が、ぽつりと言った。
「……まだ名を出さなかったな」
ヴァルドは足を止めない。
「出せば世界が動きすぎる」
「今はまだ、その時ではない。まだ彼の者は成人にも至っておらぬ。」
背後で、神木が葉を揺らす。
それは、
どこか遠くで誰かが目を覚ましたことを
示すようでもあった。
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神木の守り龍は、歩き出す。
まだ奪われていない未来の方へ。
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ちなみに尊敬しいて大好きななろう系小説は無職転生です。3期が待ち遠しすぎます。




