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5.5話

百合です!

・1月9日、5話の辻褄が合わない場所を変更したので5話を見返してくれば(たぶん、きっと)面白くなってると思います。

・話の並び替えどうやってするんですか?

「私の変に言い返して!」

何処かも分からぬ駐車場のド真ん中、私は全身真っ黒な服に包まれたゆずちゃんに怒鳴られている。

「いや、でも」

(何を言えば良いか分からない)

「早く」

ゆずちゃんの声は優しさも苛立ちも感じられる。

そんなゆずちゃんの声に私は恐怖を感じてしまう。

(何かを言わないと……)

「た」

不意に出た1文字に自身で驚き、急いで言葉を探す。

(た!?旅のいいところ、景色、写真…)

「旅は変じゃないし」

(自身で見つけた「旅」という名の趣味、その良さを説明しろということなのか!)

そういう考えになると趣味を話すみたいで少しテンションが上がり、声量が上がってしまう。

「いい景色を見たり、撮ったりするのは楽しいし!」

私は言葉を終え、恐る恐るゆずちゃんの顔を見上げる。

ゆずちゃんは口角は上がり、目の中がキラキラしていた。

(満足させれたということかな?それにしても人生でこんなに嬉しそうな人は見たことのないな)

ドヤ顔でゆずちゃんの顔を見ていると肩に添えられた手に力が入れられる。

その事に驚き、ゆずちゃんの腕を見る。

瞬間、私の体は凄い力に引き寄せられ、首元から脇にかけて細長い暖かい何かが巻き付いてくる。

「よく言えたじゃん」

そんなゆずちゃんの元気な声に私は今ゆずちゃんに抱きつかれている事に気付く。

そんな気付いた途端、ゆずちゃんの手が私の頭を激しく撫でてくる。

(なんで?…なんで?!)

私が戸惑いながらも懐かしさを感じてしまう。

「よくやったね」

そんなゆずちゃんの声が頭の中で響き、思い出す。



小学1、2、3年生の頃の長い休み、私は毎日ゆずちゃんの家でよく遊んでいた。

ゆずちゃんは何処で得ているのか謎の知識や私の知らない遊びを上から目線で教えてくれるそんなゆずちゃんを私は好きになっていた。

休みの終わり二日前は私の余り余った宿題を見てくれていた。

私は宿題を終わらせると嬉しさのあまりゆずちゃんに抱きついていた。

ある日、私が宿題を終わった宣言するとユズちゃんから抱きついてくるようになっていた。



そう今のこんなふうに、片腕で体を強く引き寄せるように抱きしめ片手で私の髪をかき混ぜ、子供を褒めちぎるように撫でてくる。

私は少し首がきつく感じゆずちゃんの右胸に右向きで頭を乗せる。

目でゆずちゃんを見ようとするが手が邪魔で顔が隠れる。

「ゆずちゃん顔見えない手どけて」

そう言いたいがなぜか声が出ない。

そんな事は小学生の時とよくあった。

ゆずちゃんが抱きしめてくるようになってからは声が出なくなることはよく起きていた。

(そういえばなんでゆずちゃんと会えなくなったんだっけ?

お母さんとお父さんの喧嘩が多くなってきて…)

そこまで思い出すと涙が溢れてくる。

鼓動も早かったのがさらに早くなり苦しくなる。

私はゆずちゃんに泣いた顔を見せたくなくて顔を伏せる。

そんな時、私の頭から手が離れ、ゆずちゃんの声が頭上から聞こえた。

「澄香」

ゆずちゃんの顔を見ればこの動機を別のもので上書きできるそんな確信がある。

だけどゆずちゃんの前では元気な私だけをみて欲しくて、落ち込んでたり怒ってたりしている私は見せたくない。

どうしようかを悩んでいたら、知らない女性の声が遠くから聞こえた。

「母さん達こっち行くけどー」

途端、肩に凄い力が加わり後ろに飛ばされてしまう。

私は転びそうになるがギリギリで踏ん張り耐える。

ゆずちゃんが私を突き飛ばした事にショックを受ける。

「わかったー」

ゆずちゃんの声は私に投げかけてくれる声質より凄く柔らかく優しかった。

そんな事にもショックを受け涙や鼻水が溢れるように出てくる。

(重症だな。それに自分のお母さんに優しい声は当たり前か…、だってお母さんだもん。私より)

私が負の感情溺れているとゆずちゃんが振り返ってこようとしていた。

私は咄嗟に後を振り向き極力震えないように声を出す。

「私、もう行かないと」

「そう、バイバイ」

そんなゆずちゃんの呆気ない言葉に叫びたくなる。

(「私の事をどう思ってるの?」)と。

私は鼻水を手で拭い走り出す。

(本当にどっちなの?抱きついてきたり、冷たい目線で罵倒してきたり。私のこと好きなの?嫌いなの?)

「どっちなの?」

読んでくださりありがとうございます。

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