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世界樹の森、守ります。  作者: 杉本 雨
第1章 森の再生編

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9 池を作ってみよう。

 

「そうじゃなぁ...清き水があれば良いのじゃが。」


 世界樹のじじさまの周りに腐葉土を撒いたがそれだけで復活してくれるとは思えないので他の方法をみんなで考えていた。


「やはり、水ですよね。」

 この森の要はじじさまの魔力だ。それを復活させる為にはやはり土壌と水の改善が急務だろう。


「この森に清き水場はもう残っていないのでしょうか?」

 今のところ私はこの森で水場どころか細流すら見掛けていない。


「ほとんど瘴気に染まってしまったが、西の山の方からかすかに水の精霊の気配がしている。もしかしたらまだ水を作ってくれているのやも知れぬが残念ながらここまでは届いて来なくなった。」

 おぉー!精霊が生きているのか。是非とも会いたい。


「わかりました。探しに行ってみます。でもその前に、池くらいなら私が作れますからまずはココに池を作ってしまいましょう!」


 川や湖は難しいが、池なら一般人でも簡単にガーデニングで作ってる人はいる。

 しかも私は魔法でちゃちゃっと作れてしまう。

 いずれ西の山からきちんと豊富な水が流れ込むことを考慮してじじさまに池を掘る場所を支持してもらった。

 これだけ大地が枯れているので排水の事は後で考えてもいい。

 瘴気に染まっていないところまで土を掘ってとりあえず

『回収』

 池の底を固めて石を積んだら、水魔法に聖魔法を合わせて聖水を貯める。

 急拵えだが少しはじじさまに水が届くだろう。


「じじさま、色々教えていただいてありがとうございました。じじさまがまだお元気で本当に良かったです!これからはほんの少し私も協力させて頂きますのでよろしくお願いします。今日はもぅ時間がないので失礼しますが、またすぐに来ますね!」


 じじさまに手を振ってフッラに乗る。

 そろそろ帰らないと駐車場が閉まってしまう。


「フッラさん、フリーンさんそういえば私たち休憩もしないで1日過ごしてしまいましたね。お腹空いちゃいましたよね。次回はちゃんと考えて行動するので又案内お願いできますか。」


 私は普段もよく何かに夢中になると数日ろくに食べないことすらあるので忘れていたが、ワンニャンは疲れてお腹も空いてしまっただろう。大反省だ。次はご飯作って来よう。



 異世界の扉をくぐりお寺に戻り、大日如来像に挨拶だけして急いで駐車場まで駆け下りる。ちなみに大日如来像の中にシルヴァヌスは居ない。


 家に帰っても考える事が山ほどあった。

 まず、次はご飯を作って行くにしても今のところ異世界に私の家がないので落ち着いて食事する場所もない。

 その辺でピクニックすればいいのでは?と思うだろうが、あの森は空気が悪くて息苦しいのだ。とてもじゃないがレジャーシート広げてランチする気にはならない。バーベキューセットで肉を焼くなんてのも以ての外。荒れた森で飢えている獣が臭いに釣られてやってきそうで怖い。私は危ないことはやらない。


 それに拠点がないせいでこちらの駐車場の朝8時から夕方5時までという時間に縛られている。神様付きの公務員みたいで労働時間としては丁度良いのだが、時間を気にして行き来するは正直面倒だ。

 はじめは、異世界の森に週末だけの別荘を設け、こっちと向こうの両方でスローライフ満喫…なんて密かに夢見たりしたが、瘴気にまみれてスローライフは有り得ない...


 少しでも早く森を何とかしたいと思ったので自分の管理小屋はもう別に要らないか…と思っていたが、あった方が何かと便利だろうか。


 うーん...

 とりあえずお風呂入ってご飯食べて寝よう。

 魔力いっぱい使って疲れたし...



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