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信頼を勝ち取るために

――ヒイロ(13歳)――



轟音とともに壊れた堰を前に、ヒイロは竹の先端を差し込むように指示した。

「みんな、あの石板を引き上げて! 堰の中央を石と土で仮詰めする。上流からあそこの尾根沿いに幅一間ほどの溝を掘って、水をそっちへ誘導しよう」


漁師たちが石を運び、子どもたちが棒で土を突き固める。ヒイロは木杭を立て、石畳のように並べて水圧を受け止める補強壁を作り上げた。さらに上流の枝沢を掘り開き、泥だらけの水が静かに新ルートを流れ始める。


「これで、元の堰を直す間も村中に清流を送れる」


呼吸を整える間もなく、ヒイロは最後の一本を打ち込み、手を振って完成を告げた。


対策成功後の黒川村の反応


水が落ち着いて戻り、泥で濁っていた堀井戸の水面が澄み渡ると、村人たちが喜びの声を上げた。

「ヒイロ、見事じゃ!」と若い漁師ミツルが駆け寄る。

長老もほほ笑みながら頷き、周囲の年長者たちが拍手を送った。


それまで信じることをためらっていた者も、肩に触れて

「お前の知識は、本当に村を救うんだな…」

と静かに認める。


十三歳の少年が示した知恵が、黒川村に新たな信頼の波紋を広げていった。

削除した言葉。コウジ   田んぼ

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