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  作者: 来音_♬.*゜
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2.泥

まだまだ慣れないアルバイトをやっとのことで終え、店の片付けと掃除をしていた。埃が落ちているのかと思い、ふと下を見ると、店の床に乾いた泥の塊が厨房の近くの席から、入口にかけてパラパラと床に散らばっていた。「すみません、ちょっといいですか?」と店長に声をかけ、厨房の近くからほうきを取り出し、床を掃除していると目頭がじんわりと暖かくなるのを感じた。この泥を落とした人は、「靴にこんなに泥が着くくらい、仕事を頑張って、生活を頑張って、毎日生きようとしていて、なんて素晴らしい人なのだろうか。」と目の前にある泥に対して無意味にも感動していた。その思いに対して、「自分はこれから先、生きることも、働くことも投げ出そうとしていて、なんて愚かで醜い人間なんだ。」と自分を自分で裏切るような言葉が脳裏に浮かんでいた。ただの落ちている泥に対して、こんなにひねくれた憶測をし、自分勝手に自分を傷つけている。きっとこの世界で僕が幸せに生きるには、少し色んなことを考えすぎてしまっているのだろう。

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