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【第5話】進級、そしてパーティー結成

 講堂に入り、周りに合わせて席に座る。6割くらいは既に来ているようだ。

 スウェロと他愛のない話をしているうちに、開式の鐘が鳴る。

 ……遂にパーティー分けが発表されると思うと楽しみな反面、少し緊張する。


「それでは、パーティーを発表します」


 講演台にエラン先生がついた。行動が静まり返る。誰もが自身のパーティーがどうなるか聞き逃すまいといったところだろうか。

 エラン先生が口を開く。


「第1パーティー、『剣士』アレン」


 真っ先に名前が呼ばれた。パーティーメンバーは誰がいるだろう。スウェロは……。

 思考が最後まで行きつく前に答えが出た。


「『重装』スウェロ」


 スウェロと同じパーティー! 横に座るスウェロの方を見ると目が合った。

 騒ぐわけにはいかないから、軽く拳を突き合わせて喜びを分かち合う。


「『レンジャー』メティス、『魔術師』ローメル・マーシウス、『聖職者』レイラ」


 喜びに浸る間もなく、他のメンバーが読み上げられる。

 魔術師は貴族のようだ。ガストンみたいな嫌なやつじゃなきゃいいんだが。


「『担当教師』ダロス」


 担当はダロス先生のようだ。よく知っている先生なのは嬉しい。俺の魔力状況も知っているし。

 その後もパーティー分けが淡々と進んでいった。



 発表後、講堂から出ると周りが騒がしかった。パーティー分けの話で持ちきりのようだ。


「スウェロ! 俺たちパーティーだぜ! これからの2年間、本当に楽しみだ!」

「ああ、そうだな。俺も、嬉しく思う。改めてよろしくなアレン」

「俺の方こそ! パーティーとして! よろしく!」


 改めて講堂外に木板の掲示でパーティー分けと担当教師、最初の説明を受ける教室が記載されていた。

 そういや、この後担当教師から話を聞いて軽い自己紹介とかするんだったか……。スウェロとパーティーを組めた喜びですっかり頭から抜けていた。



 俺達のパーティーが指定されていた教室に行ったが、最初に来たようだ。まだ誰もいない。

 スウェロとパーティーメンバーについて色々予想をしていたら、ダロス先生がやってきた。間を置かずに、他のメンバーも集まってきた。様子を見る感じ、他のメンバー同士で友人とかみたいなことはなさそうだ。


「よし、全員揃ったようだな。少々早いが始めるとするかな」


 全員が揃うや否や、どこか楽しそうにダロス先生が話を切り出す。ダロス先生もこういったイベントごとが好きなのだろうか。


「最初に自己紹介からやるとするか。ワシから順に右回りで進めるとしよう。ワシはお前さんたちパーティーの担当教師のダロス、剣士クラスの教師をしとる。何でも聞いてくれ」


 次は俺の番のようだ。少し、緊張する。


「俺の名前はアレン、剣士だ! これから一緒に頑張ろうぜ!」


 全員から拍手が返ってくる。意外と悪くない反応だ。

 次は……スウェロの番か。


「俺は重装のスウェロだ。よろしく」


 スウェロらしいシンプルな自己紹介だ。あまり緊張もしてなさそうだ。ただ、少々心の壁を作っている気はするけど。

 スウェロへの拍手が止むと、次のメンバーに視線を映しきる前に、やや低めの女性の声が耳に入る。


「アタシはメティス、レンジャー。よろしくね」


 メティスと名乗るレンジャーは冷静沈着に、さらっと挨拶を済ませる。

 彼女の頭の上に見える耳からして兎の亜人族だろう。レンジャーは機動力を求められることが多々あるからか、茶色の髪は邪魔にならない首の真ん中程の長さで切りそろえられている。

 そんなことを考えていたら、食い気味に騒がしい声が教室に響く。


「僕はローメル。ローメル・マーシウス! 魔術師クラスの大天才と言えばわかるかな?」


 声の主は肩甲骨半ばまで伸ばされた、艶めく明るい金髪がやけに特徴的な人族の男だった。

 魔術師クラスの大天才……。確か以前噂になってたな、自称大天才が魔術師クラスにいるって。名前も顔も知らなかったけど、ローメルの事で間違いなさそうだ。実際に凄いとは聞いたこともあるが……、なかなか変わり者のようだ。

 最後は聖職者の自己紹介だ。優しそうで、それでいてはっきりとした声が耳に届く。


「私は聖職者のレイラです。どうかよろしくお願いしますね」


 穏やかでおしとやかなイメージを受ける容姿だが、まっすぐな芯が通っているように感じる。肩に触れる程度の長さの金髪が、彼女の表情を幾分か明るく見せている気がした。

 それにしてもあの顔、あの声、どこかで……。そうだ、以前表通りの教会の掃除を手伝っていたのを見かけたことがある。敬虔な信徒なのだろう。


「さて、自己紹介も終えたことだし、今後について少し話しておこう。早速、明日からパーティーでの戦い方を実訓練を通して学んでもらう。その後、冒険者仮登録を行い、王都内で完結するいわゆるお手伝いクエストを行ってもらう。まあ、他にも色々あるが……今日はここまでにしておこう。全部話しても覚えられんだろう」


 明日から早くもこのメンバーで訓練か。楽しみであり、不安でもある。

 そのまま解散となったので、今日はそのまま寮に帰り、早くに寝た。体力は全然減っていないが、精神的にそれなりに疲れていたから寝つきは早かった。

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