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【第11話】モンスター討伐①

 朝、起きて思ったことはやっとモンスター討伐にいける、だった。

 今までの訓練の成果をちゃんと出せるか、だとか誰も怪我無く帰れるだろうか、なんて不安や心配も頭をよぎったが、全て上手くいくだろうという根拠のない予感が思考を塗り潰す。



 ……意識した時には心が浮ついたまま、教室に集まって説明を受けていた。


「今回行うモンスター討伐のクエストは、既にワシのほうで受注しておいた。その内容とは、ゴブリン討伐だ」


 ゴブリン……緑色の皮膚を持ち、背が低い、低級モンスターだ。原始的な武器や何らかの手段で手に入れた既製品の武器を使用し、基本的に奇襲や待ち伏せで襲い掛かってくる。要するに、低級モンスターの割に知能がそこそこ高いのである。

 熟練冒険者であれば奇襲をかけられたとて。……だが、新人冒険者はそうもいかない。ゴブリンの潜んでいそうなところでは、レンジャーにしっかり偵察してもらうのが鉄則だとか。


「どうにも最近外れ街道でゴブリンを見かけた商人がいてな。普段通る道だから何とかして欲しいとのことだ」

「外れ街道にですか。……ということは、狩りを担当しているやつらか、はぐれですかね」

「当たりだ、アレン。聞いている情報から考えるにはぐれだろう。数はそこそこいるそうだが、あまり積極的に獲物を探してる風ではないそうだ」

「となると、どこかのゴブリンの巣がほかのモンスターに攻め込まれたんですかね。素材として使い道がないですし、巣の殲滅クエストの話は聞いてませんし」

「大方そんなところだろうな。洞窟の奪い合いか、食料の奪い合いが関の山だろう」


「さて、何か質問はないか。ないのであれば、今日は解散で明日の朝一で馬車で向かうぞ」


 今日、討伐に行くわけではなかったのか。盛大な肩透かしを食らった気分だ。まあ、外れ街道なのだから遠くて当然か。日帰りしようとすると朝一に行くしかない。



 翌朝、用意を済ませ、馬車に乗り込んだ。

 この馬車は学園のものであり、ダロス先生が御者をしてくれている。今後、遠くへクエストをこなしに行くときは、馬車を借りるか、定期馬車に乗っていくことになるだろう。

 当然、馬車を借りて自分で操作する方が安く済むので、見て覚えるために景色なんかそっちのけで、馬車の小窓からダロス先生の動きを見ていた。



 ダロス先生が馬を止めた。数時間、馬車に揺られていただろう。


「ふむ、目撃情報があったのはこの辺じゃな」


 左右を木々に囲まれた薄暗くて、不気味な細い道がそこにはあった。先を見ると、途中でいくつか分岐しているようだ。


「ここからは降りて、歩きで探すぞ。馬車はここへ置いていく。ゴブリン除けの香はワシが焚いておくから、お前さんたちは装備の確認をしておけ」


 いよいよ、ゴブリン討伐の始まりだ。

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