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【第8話】王都内クエスト②

「作戦は単純、挟み撃ちだ。大切なのはチーム分けとタイミング!」

「いいわね。詳しく教えて」

「まず、チームAの俺とスウェロとメティスで追いかける。猫が逃げ出したらチームBのローメルとレイラで通路の奥から挟み込む! あの猫レイラにはなぜか懐いてたから、捕まえれると思う」

「その上……猫からすれば俺達は警戒対象。そんな俺達に追われている最中に、レイラがいれば思わず助けを求めて自ら捕まってくれるかもしれないわけか」


 スウェロが深く納得した表情で頷いている。誰も反対はないようだ。

 猫がどこかへ行ってしまう前に動かなくては。


「よし、じゃあ、行こう。作戦開始だ」



 準備を済ませ、スウェロとメティスに目配せをする。二人から軽い頷きが返ってきた。

 さあ、行こう。


「うおおおおおおおおお!!」

「ちょ、ちょっとアレン、追いかけ方ってものが」

「うおおおおおおおおおおお!!!」


 何かメティスが言った気がするがスウェロの雄たけびでかき消された。

 俺達の雄たけびを聞いた猫は当然ながら飛んで行くように逃げていく。逃げ出す前に、見てはいけないものを見てしまったような顔をしていた気がするが……気のせいだろう。


「待てええええェェェ!!」

「待ちなさ――――い!!」

「俺達から逃げるなんて許さないぞ!!」


 そろそろローメルとレイラが来るはずだ。そう思った瞬間二人の姿が見えた。猫を追う俺達を見て二人とも見てはいけないものを見てしまったような顔をして呆気に取られている。


「おい! しっかりしろ!! 捕まえてくれ!」


 二人は我に返り、捕まえようとするももう遅い。

 猫はあっさりと横をすり抜けて逃げて行った。



「二人ともどうしたんだ。ちゃんと捕まえてくれないと」

「ごめんなさい……。その、なんというか、驚いてしまって。色々」

「色々? まあ、過ぎた事だ。次に活かそう」

「それでアレン、どうする。ふりだしに戻ったぞ」

「そうだな。一旦、大通りに戻ろうか。猫も大通りに向かっていったし、誰かが見かけているかもしれないしな」


 目撃情報があればいいが、もしなかったらどうすべきか……。これは今日中に解決は難しいかもしれないな。

 そんなことを考えつつ大通りに出るとよく見知った顔があった。


「おー、アレン。クエストは順調か?」

「ダロス先生! それが、見つけはしたんですけど逃げられまして……」

「そーかそうか。こやつはそんな悪ガキだったか」


 そう言ってダロス先生は肩に乗せた黒い何かに話しかけた。件の猫である。

 こいつ俺達がクエストを受けた時から見ていて、バカにしてるんじゃないか。……いや、それこそバカな考えだろう。


「ダロス先生、一体そいつはどこで……」

「いや、な。お前さんたちが来る少し前にこやつがどこからともなくすり寄って来てな。よく見ればお前さんたちが受けたクエストの探し猫だからどうしたもんかと思ってたところでな」

「なるほど……。お願いなんですがギルドまでそいつを連れてってくれませんか。……また逃げられたら敵わないので」


 少し声を控えてダロス先生に話す。もうこれ以上無駄に追いかけっこをしたくない。


「それは構わんが、思ったより一杯食わされたようだな。いい経験をしたな、これもまた学びよ」


 ダロス先生はいつものように笑みを浮かべ、どこか満足そうだった。

 ギルドにて猫を引き渡し、俺達は報酬を貰った。最終的にはダロス先生のおかげだが、ワシは要らん、お前さんたちで分けろと言って学園に戻ってしまった。



 その後、何回か簡単な王都内クエストを受けて、連携が取れるようになってきた実感がわいてきた頃、ダロス先生に呼ばれ、教室に集められた。


「そろそろお前さんたちもチームワークが高まってきた頃だろう。そんなわけで明日、採取クエストに出るぞ」

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