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プロローグ

 君たちは"冒険者"と聞くとどのようなモノを思い浮かべるだろうか。ある人は苦難に打ち勝とうとする、勇敢な者たちだと考えるだろう。また、ある人は富や名誉のために死すら恐れない、命知らずだと考えるだろう。

 しかし、私はこう考えるのだ。冒険者とは未知の場所、未知のモンスター、未知の宝に心を踊らせ危険を顧みず冒険をする、フロンティア精神溢れる浪漫主義者なのではないかと――――――







 ここは、アルディン王国。王国領地内にはダンジョンが数多く存在する大森林があり、そのダンジョンから採取できる素材や宝を目的とした冒険者たちで栄えていた。

 そんなアルディン王国には国を支えている冒険者の次世代を育てるための王立の学園がある。この学園は王国唯一の王立学園であり、身分こそ問われないが優秀なものしか入る事は叶わない。


 学園のクラスは冒険者として主流の職の『剣士』『重装』『レンジャー』『魔術師』『聖職者』の五つに分かれており、各クラス二十人一組が一学年の三学年制である。


 今年も王選冒険者になることを夢見て、選ばれし若者達が王都に集う――――――




 王都に向かう一台の馬車に二人の少年が乗っていた。


 人族の少年はひどく興奮して、眠っている猫の亜人族の少年を起こし、話しかける。


「おい、見ろよスウェロ! 王都が見えてきたぜ!」

「おぉ……流石に王都はでかいな……。俺達の故郷とは比にもならない」


 スウェロと呼ばれた少年は立ち上がり、王都の大きさに感嘆の言葉を返した。



 興奮醒めやらぬ彼らを迎えたのは様々な種族、年齢から成る人々が行き交う大通りであった。


「スウェロ! スゲェぞ! 王都にはこんなに沢山の人がいるのかよ! しかも見たことのない種族もいるぞ!」

「おい、アレン。興奮するのは分かるが……あんまり人様を指差して大声を出すんじゃない」

「おっと、悪い。つい、はしゃいじまった」


 物心が付く前からの友の注意を受け、アレンと呼ばれる少年は少し冷静さを取り戻す。


「ここではしゃぎすぎて、明日に疲れ持ち込んでも知らんぞ」

「それは嫌だな……。なんてったって明日は俺達の夢の始まり! 入学式だもんな!少し観光しようかとも思ったけど……早めに宿に行くか!」

「そうだな」


 彼らは宿に着いた後、早々に夕飯を取り、明日の入学式に備えて、疲労で重くなった体を久々のベッドで癒すのであった。

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