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俺、皇都へ出発するよ!

「そうでしたか、ウォル皇子、レイラン、アルベルド、シャールクありがとうございます」

「流石です皇子」

「皆成長している様だな」

「いや、クーアが魔力を高めてくれたおかげだ」


 ホーン司祭とディーン、ルルーは4人に頭を下げると、みんな照れながら頭を搔いてる。


「まさか、龍の加護が与えられる場面に立ち会えるとは光栄です」

「本当に、あの光景は一生忘れません」

「まさに、幻想的でした。まさか、あの子供が龍だなんて・・・・本当に龍と出会えるなんてっ・・・・」


 なんかさっきからルルーの様子が変だな~俺を見てぶつぶつ何か言ってるし今なんてプルプル震えてる。みんな喜んでるし、此処を復活させて良かったよ~。俺もこの場所を気に入ったから、ここに住みたいぐらいだけど俺は皇都に行かなきゃね。それに、ここはエルディランの場所で俺の場所じゃないからね。

 ホーン司祭達とウォル達が話している間暇だから、魔法スナネコと遊んでるけどずっと視線を感じるんだよな~ 


「そういえば、クーアその姿でも喋れるようになったんだ」

「あっ確かに!」


 シャールクに言われて気付いたけど、全然意識していなかった。確かに龍の姿になっても人間の言葉喋れるようになってる~!


「成長したんだな」

「うむ、これならどの姿でも話せるな」

「だけど、あの鳴き声も凄く可愛かった~」


 ウォルが俺を撫でながら、褒めてくれた~。レイランが少し残念そうにしてるけど、出そうと思えば出せるから別に残念がらなくても良いのに。


「龍様の鳴き声ですって・・・・!?なんと羨ましい」


 ルルーがレイランに詰め寄りどんな声の高さだったのか、どんな鳴き声だったのか発音はどうだったのかを問い詰める。その様子は無表情なのに、鬼気迫る迫力がレイランがたじたじだ。

 それを見て、ディーンがルルーの頭をスパンと叩くと


「落ち着け」

「ですが、龍様の貴重な鳴き声ですよ!」

「はぁ・・・・全く変わらないな」


 ディーンは溜息をつく。それを見てウォルは


「そういえば、ルルー殿は竜種に関して熱心というか・・・・」

「竜種狂いって言われるぐらいには、有名だよな」

「なにそれ?」


 シャールクは思い出したかのように、ルルーを見て言う。というか、竜種狂いって何?竜種・・・・狂う?もしかしてルルーも竜種とか?いや、それは無いか俺の探知に引っかからないし。


「はぁ、こやつは幼き頃から竜に対してとてつもない熱意を抱いておってな、それは執着とも呼べるほど」

「そんな!私はただ竜様の事を知りたかっただけです!」

「一番竜の傍に居られる場所と言えば、王城警備隊か誓いの湖の武装神官、ヴィレン山脈だからこいつは、ただただ竜様のお傍に居たい一心で武装神官にまでなったんだ」

「へ~努力したんだね」

「っ褒めていただき光栄です」


 ルルーは無表情だけど、キラキラしたオーラを出しならが俺に跪く。


「しかも、誓いの湖の武装神官って物凄く競争が激しいはずだったけど」

「はい、他は難しかったので頑張りました。ですが、ここが復活したのを知られると、よりここに就きたい者が現れるでしょう。より、力をつけなければ・・・・」

「なんで他は難しいの~?ルルーって強いんでしょ?」


 強い人だったら、王城の警備兵にも就けたと思うんだけどな~。それに王城ってエルディランが長く過ごした場所なんでしょ?身近に感じたいなら、一番良いのは王城でしょ?それにヴィラスの休息地もヴィラスが住んでいた場所だから良いと思うだけど


「王城に就くことも可能でしたが、エルディラン様の庭の警備に就くにはオーラン様とエリス様を越えないといけなかったので・・・・」

「あ~それは難しいだろうな」

「うむ、あのお二方は色々と別次元というか・・・・」

「竜人だからな」


 ルルーより強い人が警備についているから難しいってことか。それより竜人って何!?


「ウォル~竜人って何?」

「竜人と言うのは、エルディラン様やヴィラス様の加護が強く表れた者を言うんだ。体に鱗が現れ魔力も人並外れた者達だ。彼らは色々な場所で守護竜様達に関する者や場所を守って居るんだ。その強さは別格だからな」

「そんな人が居るんだ~会ってみたいな」

「あぁ王城に就いたら紹介しよう」

「やった~」

「そして、ヴィラス様の休息地は・・・・」

 

 ルルーはアルベルドを見る。


「そうだな、ヴィラス様の休息地は我々白風の一族が守ってるからな。他の者は入れない」

「そうなんです・・・・だから、ここの武装神官になるしか手が無かったんです」

「そうなんだ~」

「えぇまさか本当に竜種の方に出会えるとは!」

「クーアって呼んでね」

「はい、クーア様!」


 ルルーって無表情だけど凄く感情が分かりやすい。今は喜んでいるのが分かるし、優しい人だっていうことも分かる。俺の嫌がる事はしないし、自分の気持ちを抑えてる感じ。


「皇子はこのまま皇都へ?」

「あぁ、父上に報告しなければならないからな」

「最近魔物の数が増えています。お気をつけて」

「くっ・・・・私もクーア様と共に行きたいが・・・・」

「お前は駄目だ」


 ルルーは珍しく顔を歪めながら辛そうにしてるけど、そのルルーにディーンが頭を叩く。


「お前は此処の武装神官だ。就任したからには責任を持て」

「分かっています。エルディラン様のお傍を離れるのは嫌ですし。ですが同じぐらいクーア様の傍を離れるのは・・・・」


 ホーン司祭は見慣れてるのかふおっふぉっふぉっって笑ってるし。ディーンは疲れたように溜息をつき4人は呆れている。惜しまれるのは嬉しいけど、俺が分裂する訳にはいかないしな~あっ


「じゃあルルーにはこの子のお世話お願いするね~」


 俺は魔法スナネコを抱えてルルーの所まで飛び、ルルーは困惑しながら受け取ると


「あの・・・・こちらは?」

「俺の分身みたいな子~ご飯とかは食べるけど別に必要じゃないから気にしないでね」

「っそのような大事な存在を私にっ・・・・このルルー命に代えても守りお世話しましょう!」

「うん、よろしくね~」


 ルルーは感激し、魔法スナネコを宝物のように大事に大事に触ってくれた。この人なら任せても大丈夫そう。ウォル達はその様子を見て


「これで大丈夫そうだな」

「だな」

「それじゃあ行きましょうか」

「あぁ皇都までもう少しだ」


 俺達は、3人に別れを告げて皇都へ向かって走り始めた。

読んで頂きありがとうございます!

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