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俺、暑いのは嫌いだよ!

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いつもこの小説を読んで頂きありがとうございます。

十月一日の正午より新作小説の「スラムの悪ガキが異世界転生ソロ冒険者の物を盗んだら一緒に旅をすることに!?」を投稿いたします。スラムで育った子供が転生冒険者と会ったことによって、冒険者となり外の世界に触れ成長していく冒険ファンタジーとなってます!是非お楽しみに!

 セレルへと走り続けてはや半日何度も魔物達の襲撃を受けたが、みんな上手く撃退し誰一人怪我する事無く順調に進めている。流石に半日も走っていれば、この環境に慣れ・・・・る訳が無い!


「あっついいい、火属性多すぎ~」

「辛そうだなクーア」

「なんか命の危険は無いんだけど、モヤモヤでギトギトでムカムカっ感じなんだよね~」

「俺も暑くて仕方ねーぜ、愚痴も出るさ」

「そうね~我慢は出来ても辛くない訳じゃないものね~汗も凄いし」

「アルベルドは平気そうだな」

「しかもまだ余裕がありそうだな」


 みんなの言う通りウォルやレイラン、シャールクは汗をかき暑そうに顔を歪めているが同じスピードで走っているアルベルドは汗を流す事なく余裕そうだ。


「うむ、皇都の暮らしが長い所為でこの暑さを忘れていたが元々このような環境で生活していたからな」

「そう考えると、白風の一族って凄いわよね。こういっては失礼だけど人間が住める場所じゃないわ」

「俺達白風の一族は熱にかなりの耐性があるからな」

「恐らくだけど、ヴィラス様の血筋とヴィラス様の魔力を受けた土地に住んでいることによって体が影響されているのでしょうね」

「あ~なるほどな」

「私達は魔法生物では無いけれど少なからず魔力の影響を受けているからそれが顕著なのが白風の一族なのだと思うわ」


 レイランの推理は当たりだと思うよ~こんなに火の魔力が溢れている土地で育てば成長過程で多くの火の魔力を体に取り込むだろうから火に耐性があっても可笑しくないね。しかも、竜種は環境を改変する生き物だからより影響されても不思議じゃないと思う。


「うむ、白風の一族は全員火属性を持っている。その原因は恐らくレイランが言った通りだろうな」

「血筋もあるだろうが、全員が火属性持ちだと完全に他にも要因があるだろうからな」

「祖先であるヴィラス様と同じ魔力か・・・・羨ましいな」

「今はほぼ全ての属性を使えるのだから、鍛錬あるのみよ」

「あぁ、分かっている。皆の力になれるよう鍛錬は忘れずやるつもりだ」


 ウォルが持っている属性は火と雷だもんね~エルディランというよりはヴィラスと同じ属性だね。ヴィラスと属性が同じであるアルベルドをウォルは羨んでいるみたいだけど、皇都にはエルディランの痕跡は有ったけどここまで大地に影響を及ぼしていなかったから人間達に影響がなかったのは仕方が無いんだよね~

 エルディランは広範囲にある大地が豊かになるようこの土地に影響を及ばしたみたいだし、どこもエルディランが影響させた土地ではあるんだけどね。


「ウォルは王族特有の魔力の多さがあるだろ」

「魔力が多くともそれを活かせなければ意味が無いだろう」

「そのうち使えるようになるよ~」

「努力は何時かは実るものだ。最初に比べてれば、かなり上手くなっていると思うぞ」

「そうね~普通は何年も掛けて出来るようになるものだから焦らずにね」

「そうだな、この身体強化を続けるのも鍛錬だ」


 ウォルは魔力が多いのと、今まで放出する魔法を敬遠していたことによって魔力の操作がまだ未熟なのが相まって上手く魔法を使えないのだ。俺が魔法の操作を手伝ってあげても良いんだけど、ウォルは自分で上手くなりたいみたいだから手伝わずに見守っておくね。魔力操作は段々上達していってるし、そのうち使えるようになるさ~


「身体強化を続けるの余裕そうだな~三人は魔力的には余裕だろうけど、俺は魔力が少ないから大変だぜ」

「シャールクだって魔力は多い方でしょ」

「多くたって攻撃の時に毎回魔力を持ってかれたんじゃ、流石に魔力が切れちまうぜ」

「通常の矢が燃えてしまうから攻撃するには必ず魔力を使うしかないからか」

「しかも相手は空を飛ぶやつばかりだろ?」

「うむ、もう一日走れば空を飛ぶ相手は減るんだがそれまではこの調子が続くだろう」

「はぁ、面倒だぜ」


 シャールクは普通の人達と比べれたら多い方だけど、この中だと一番魔力が少ない。身体強化で一定量の魔力を常に消費しているのにも関わらず、空を飛ぶ魔物はシャールクが相手をしなければならないから大変だよね~レイランは素早い相手は苦手だし・・・・


「もう一日の辛抱さ」


 もうすぐ日が暮れるというのに、暑さは和らぐことなくずっと灼熱の中に居る。普通の砂漠だったら日落ちれば涼しいくらいになるのにな~この調子じゃ夜になっても暑そうだ。


「む、不味いな」

「どうしたんだ?」

「地面の揺れが細かい・・・・全力でここから離れるぞ!」

「え!?」

「分かった」

「何が不味いんだ?」


 アルベルドの言葉でみんな一斉にスピードを上げながら走りアルベルドに聞く。地面が揺れるのは火柱が上がる合図だったはずだけど、その揺れが細かいとなにがいけないんだろう。


「この揺れ方は消滅の息吹が起きる合図だ!」

「なんだそれ!」

「超広範囲の火柱だ!これに飲まれたら流石に死にかねない!」

「うげっ」

「安全な場所は!?」

「揺れていない場所だ!」


 広範囲の火柱と聞きみんな血相を変えて、アルベルドの後ろについていく。どんな時も冷静なアルベルドがあんなに焦るなんて、絶対大変なことが起きる!急いで安全な場所に走っていると、突然後ろからとてつもなく大きな爆発音が聞こえた。その音にみんなは走りながら振り向く。


「マジか」

「ちょっと、冗談じゃないわよ!」

「凄まじいな」

「うわ・・・・」

「走れ!」


 爆発が起きた場所には天に届きそうなほど大きな火柱が上がり、その地点から円形状に炎の嵐が生まれ俺達を飲み込もうととてつもない速さで近づいて来る。砂嵐は経験したけど、あの嵐に飲まれた俺達全員消し炭だね。


「速すぎる!」

「まだ着かないの!?」

「もう少しだ!」


 俺達も全力で走っているが、全てを燃やし付く炎の嵐が速すぎる。熱しられた空気と炎が交じり合い眩い閃光を放つほど高温になった嵐は、燃え盛る大地の炎を纏いどんどん勢いが増していく。これ、本当に安全な場所ってあるの!?


「あの岩の向こうまだ行けば・・・・!」

「追いつかれるわよ!」

「ちっ!」


 あの岩の向こうに行けば安全だって言うけど、もう俺達の真後ろまで来ちゃってるよ!シャールクは咄嗟に弓を構え名一杯の風の矢を作り出すと地面に向かって撃つ。そして、その矢から突風が起き俺達は前に吹き飛ばされた。


「おっと」

「ふぅ」

「助かったわ」

「ナイス判断だ」


 吹き飛ばされたおかげでギリギリ炎の嵐から逃られ、着地をして振り返ってみると炎の嵐はある位置から動かなくなったが、落ち着く事無くそこに留まっていた。


「それにしても、凄い嵐ね」

「これ、次逃げられるか分からないぞ」

「少しでも判断が遅れたら全員あの世行きだな」

「滅多にある現象では無いんだがな・・・・」

「警戒するに越したことは無いだろ」

「もう少し進めば安全な場所がある、今日はそこで休もう」


 留まる炎の嵐を暫くの間見つめた後俺達はまたセレルに向かって走り始めた。アルベルドはそんなに起きる現象じゃ無いって言ってるけど、見た感じだけどあれって大地に宿る火の魔力が限界まで溜まったことによって、地面から噴き出し周囲の大地が連鎖的に反応した結果だよね。この先がどうなってるか分からないけど、この感じが続くならまた遭遇する可能性は十分にあるね。


「本当になんて場所なのよ・・・・」

「あれは、どれくらい残り続けるんだ?」

「半日程度だな、あれが起きた後は大地が少し穏やかになるから有難い現象ではあるんだが巻き込まれるとな・・・・」

「大地の魔力を消費するから少し穏やかになるんだろうね~」

「こっちとしては良い迷惑だがな」

「前兆を逃さないよう動かなければならないな」


 そうして俺達は少し進んだ先に在った炎の勢いが少し弱い場所で、休憩を取り次の日に備えるのだった。


読んで頂きありがとうございます!

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