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俺、ネリアと皇都を繋げるよ!2

 端に寄っていると、ウォル達が俺の所に来て困惑した顔を見せてきた。


「一体これはどうなってるんだ・・・・?」

「あれ、本当に話してるのか?幻じゃなくて?」

「此処からかなりの距離があるはずだが・・・・いや、それよりも他の場所と繋げる魔法なんて聞いたことが無いが、利用すれば多くの事が出来るぞ」

「一体これはどうやってるのかしら!?」


 水鏡に映る家族と話している第三部隊の人達を見て、驚きや感動よりもどういう仕組みになっているのかの方が気になるみたいだ。レイランは、興奮が隠せないようで俺に詰め寄ってきた。


「仕組みは物凄く簡単だよ~皇都からネリアまで水路を引いて来たでしょ?だから、ネリアと皇都は実質繋がっているようなものなの。俺は今まで引いてきた水路を操れるから、皇都に居るみんなの家族にここと同じような水鏡を作り出して水面に景色が映るように映し出しているだけなんだよ」

「つまり、あそこに映っているのは今の本当の家族達なのか」

「そうだよ~」

「家族はどうやって探し出したんだ?」

「みんなの心を少し読ませて貰ったの。それで、思い浮かべた人で探しただけ~。皇都にはもう街中に水が広がっているから探し出すなんて簡単な事だよ」

「・・・・クーアだから出来る事ね。普通の人じゃそんな遠距離まで魔法を届かせることなんて出来ないもの」

「声も届いてるようだが・・・・」

「水は音をよく伝えるんだよ~」


 俺がやっているのは、人と人を水で繋いでるだけだからそんなに特別な事はして無いんだよね。音や姿が混ざらず明瞭にするために少し調節はしているけど、水鏡に映っている姿は実際の姿だし、声も殆どそのまま。魔力の消費はほぼ無いから水路を繋いだ場所なら何時でも何処でも映し出すことが出来るよ。


「この魔法を使える者が増えれば、かなり便利になると思ったんだが」

「いや~もしそうなったら革命が起きるな。手紙より早く確実で文字のニュアンスで誤解されることも無い。質問があればその場で聞けるなんて生活が一変するぜ」

「魔道具でも難しいと思うわよ」

「短距離ならどうだ?」

「う~ん・・・・二つの魔道具を繋げれば短い距離ならいける・・・・かも?」

「もしそれが出来れば演説や劇などを大々的に映し出し、言葉を多くの者達に伝えることが出来るようになるだろう」

「そうなれば影響力を強めることが出来るだろうな。劇なんかを映し出せば、宣伝にもなるだろうし」

「ううう~研究したい!!今すぐ研究室に引きこもって実験したいわ!!!」

「へ~そんな凄いものなのかこれ」


 ウォル達と魔法の事に話していると、コーネスがノシノシと俺の横に座った。


「コーネスは水鏡使わなくても良いの?」

「俺は皇都に用は無いからな~」

「サイドにも繋げられるから、サイドに居る人達ともお話しできるよ?」

「そうなのか?じゃあ、少し使っても良いか?」

「勿論!」


 皇都に繋げることが出来るんだがら、勿論水路を通したサイドにも繋げることが出来るよ。俺は水鏡をコーネスの前に作り出してあげて、コーネスの上に乗り心を読んで俺は意識をサイドまで飛ばした。コーネスが話したかった相手とは・・・・


「やっほ~ラーラ元気だった?」

「クーア様!?え、一体どうなって・・・・」

「魔法だよ~コネースから伝言があるから、水球に触ってね」

「え、あ、はい」


 困惑はしているけど、知っている名前と俺の事を知っているから素直に水球に触れるラーラ。そして、水球は水鏡へと変わりコーネスとラーラの姿が映し出される。


「いよ~すっ!」

「コーネス・・・・ですね。クーア様と一緒に居るという事は皆さんは無事にネリアに辿り着いたのですね」

「うん!」


 映し出されたコーネスの姿が、サイの姿だったので一瞬誰か分からなかったみたいだけど俺が上に乗っている事と騎士団の紋章が入ったマントで判断したラーラ。そんなラーラにコーネスは特に気にすることなく話し続ける。


「おう、副団長達と合流したぞ~それで何だが魔境の状況とネリアの状況を考えると俺達はサイドに暫く帰ることが出来ない。なので、他の部隊の隊長が帰ってきたらラーラが全体の指揮を執るように」

「・・・・魔境の状況を考えると、そうですよね分かりました、他の隊長たちには伝えておきます」

「各町の状況が安定するまでは、皇都には帰還せず住民達の命を最優先に動くように。もし、物資が足りなくなれば部隊の一つを皇都へ戻らせ物資の補充して戻ってくるようにしてくれ」

「物資に関してはクーア様のおかげで今のところ大丈夫ですね」

「んじゃそういう方針でよろしく~」

「コーネス、無事で良かったです」

「おう、お前達も気を付けろよ~チビッ子もう大丈夫だぜ」


 簡単に連絡をすましたコーネスは水鏡をから顔を話して、話すのを止めてしまったので俺は繋げていた水鏡を解く。もう大丈夫だって言うけど、これって仕事のお話しかしてないよね~


「他の人にも繋げられるけど、もういいの?」

「おう!サイドに行ったときに家族には挨拶したから大丈夫だ!」

「そうなのか~」


 コーネスは元気良く答えたので、本当にもう大丈夫みたい。俺はコーネスの前に作っていた水鏡を消し背中で第三部たちの人達が話し終わるまで待っていると


「クーア、俺も少し話したい人達が居るんだが大丈夫か?」

「良いよ~」


 ウォルが自分も水鏡を使いと言われたので、快諾し水鏡をウォルの前に作り出すとウォルは手を触れ俺は意識を飛ばした。


「いやっほ~!」

「何者だ!」

「!?」

「その声、クーア様ですか?」


 ウォルが思い浮かべた人はこの国の王であり父親でもあるディルの事だった。ディルは丁度会議をしていた所みたいで、傍にはミレイアとバルバゼルが居た。突然現れ声がする水球に団長さんは警戒を強めたけど、声から俺だということが分かり警戒を解くと


「クーア様でしたか、大変失礼しました」

「ごめんね~驚かせちゃったよね」

「いえ、瞬時に判断できていない私が悪いので」

「一体これはどうなってるんでしょうか・・・・」


 ミレイアは宙に浮く水球に近付き、不思議そうに見る。


「俺の魔法だよっ王様~ウォルからお話したいって~」

「む、どうすれば良いのだろうか?」

「話だと?何処に居るかは分からないが一体どうやって・・・・」

「まぁまぁ、水球に触って~」

「分かった」


 魔法の事にも詳しいのか団長さんは困惑顔で、水球を眺めているが王様は素直に水球に触ってくれた。そして映し出されるウォルの姿。


「父上、エルメシア殿とバルバゼル殿もご一緒のようで」

「ウォルか、凄いな・・・・まるで目の前に居るかのようだ」

「お変わりが無いように、安心しました」

「お前も元気そうで良かった、それで一体どうしたのだ?こんな大掛かりな魔法を使うとは」

「今ネリアに居るのですが、こちら側の状況があまり良くなくご報告を上げたいと思いましてクーアに魔法を使って貰いました」

「なるほど、そこまでの緊急事態なのか・・・・聴こう」


 王様は大掛かりな魔法って言ったけど、意識を飛ばすのが少しめんどくさいぐらいで全然大掛かりな魔法じゃないんだけどね。ウォルは、王様にネリアで起きたことや分断されてしまっていることを報告し始めた。

読んで頂きありがとうございます!

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#空っぽと色

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